現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 排気バルブ開くといよいよ本領発揮! 「CBR1000RR-R ファイヤーブレードSP」を公道で乗ってわかったこと!!

ここから本文です

排気バルブ開くといよいよ本領発揮! 「CBR1000RR-R ファイヤーブレードSP」を公道で乗ってわかったこと!!

掲載 3
排気バルブ開くといよいよ本領発揮! 「CBR1000RR-R ファイヤーブレードSP」を公道で乗ってわかったこと!!

■公道では不向きなレーシングポジション

「CBR1000RR-R ファイヤーブレードSP」は、乗車姿勢からして問答無用のレーシングポジションです。セパレートハンドルのグリップを握り、バックステップに足を乗せると、容量16Lの燃料タンクを抱きかかえるかのような前傾姿勢で、まるで陸上短距離走のクラウチングスタートのような格好。ニーグリップがしっかりと決まり、内ももやくるぶしのフィット感も申し分なし。取付角35度に設定されたコンパクトなウインドスクリーンに隠れようと身をかがめれば、前面投影面積が極端に小さくなり、クラス最小の空気抵抗(CD値)0.270を実現するのです。

ヤマハ「VMAX」復活!? 米国ヤマハが予約開始! 日本での販売は?

 容赦なき前傾のライディングポジションは、サーキットNo1を目指したマシンですからツーリングには不向きですが、跨って直線を300km/hを駆け抜けることを想像しただけでワクワクするではありませんか。公道で走るなら高速道路の制限速度がリミットですから、その究極ともいえるエアマネジメントの実力を存分に発揮することは出来ませんが、100km/h強でも高い防風効果を感じることができ、朝飯前とはこういうことを言うのでしょう。余裕たっぷりというか、持て余している自分が『CBR1000RR-R FIREBLADE SP』に対して申し訳ない気持ちになってきます。

■ダウンフォース効かなくとも嬉しいウイングレット

 その最たるものが、ダウンフォースを発生させるウイングレットかもしれません。左右のダクト内側へ縦に3枚ずつ配置され、加速時のウイリー抑制やブレーキングおよびコーナリング時における安定感の向上に貢献していますが、公道走行での速度域で果たして効果があるのか……。ただし、大排気量スーパースポーツでそれを言い出したら、もう疾うの昔から公道で性能をフルに発揮することなんてできません。最高峰マシンに乗っているというロマンに浸れれば、それで充分ではないでしょうか。

 シート高は830mmで、身長175cmの筆者(青木タカオ)が両足立ちすると指の付け根まではしっかり届きますが、カカトは浮きます。片足立ちなら着座位置からお尻もズレて、カカトまで地面にべったり。参考までに「CBR1000RR」のシート高は820mm、「YZF-R1」は855mmで、リッターSSとすれば標準的と言えるでしょう。

 カウル内にはフルカラーTFT5インチ液晶画面があり、メーターディスプレイを針式メーターをイメージしたアナログタイプやバーグラフ式にしたデジタル仕様など好みや用途によって選べます。上級仕様車のSPですので、オーリンズ製電子制御NPXフロントフォークが採用され、フォークトップから配線が伸びているのもムード満点です。

■ハンドル切れ角よりラムエア優先!

 搭載する水冷DOHC4バルブ直列4気筒エンジンは最高出力218PS/14,500rpmを発揮し、81.0×48.5mmのボア・ストローク比はMotoGPマシン「RC213V」と同寸。軽量化と高回転化を両立するセミカムギアトレイン、慣性重量を約75%削減するフィンガーフォロワー式ロッカーアーム、高強度化と約20%の軽量化を実現するチタン鍛造コンロッドを採用したエンジンは、吸気バルブ挟み角を11→9度に狭角化し通気効率を向上しています。

 ジェントルなサウンドは5000rpmを超えたあたりから排気バルブが開き、一気に図太く迫力が増し、その排気音が聴きたくて、さらにアクセルを開けると8000rpmほどで一段とパワフルになり、いよいよトルクバンド。スロットル操作にリニアに反応し、高回転まで胸のすく回転フィールが味わえました。

 アッパーカウルにはRC213Vと同等の開口面積を持つラムエアダクトがあり、エアフィルター面積を従来比25%拡大したエアボックスまでストレートに繋がっています。ラムエアダクトの断面積を増やしたことで、ハンドル切れ角は「CBR1000RR」より3度狭まって25度に。試しに片側1車線往復2車線の狭い道でUターンしてみますが、取り回しのことなど想定していませんからなかなか手ごわい。ハンドルを切り返して、車体の向きはようやく変わります。方向転換は広いところでゆっくりするのが得策でしょう。

■公道走行は移動と割り切り、走りの歓びはサーキットで!!

 前後サスペンションももちろんサーキット向けのセッティングですが、公道でもしなやかに動き、乗り心地も良好。ハンドリングは落ち着いていて、速度域の高いコーナリングを前提とした安定志向の車体とマッチしています。マシンの向きをグイグイ変えていくには、ライダーが積極的に荷重をかけて操らなければなりませんが、バイク任せでゆったり走っているつもりでも、いつの間にかハイスピードでコーナーを駆け抜けているから、オーバースピードには要注意でしょう。公道で乗ってみましたが、一般道や高速道路は移動と割り切って、サーキットでスポーツライディングを楽しむライダーにオススメと言えそうです。

こんな記事も読まれています

まるで[高級スニーカー]のようなクルマ!? 新型SUV[キックス]はe-POWERのみで2025年日本上陸か
まるで[高級スニーカー]のようなクルマ!? 新型SUV[キックス]はe-POWERのみで2025年日本上陸か
ベストカーWeb
【ポイントランキング】2024年WRC第5戦ラリー・ポルトガル後
【ポイントランキング】2024年WRC第5戦ラリー・ポルトガル後
AUTOSPORT web
【ポイントランキング】2024MotoGP第5戦フランスGP終了時点
【ポイントランキング】2024MotoGP第5戦フランスGP終了時点
AUTOSPORT web
くるまりこちゃん OnLine 「免許証、更新するとき… 」第96回
くるまりこちゃん OnLine 「免許証、更新するとき… 」第96回
ベストカーWeb
ホンダ ZR-V&N-BOX 自動車アセスメントで「ファイブスター賞」獲得【動画あり】
ホンダ ZR-V&N-BOX 自動車アセスメントで「ファイブスター賞」獲得【動画あり】
グーネット
ロールス・ロイス 新型「カリナン シリーズII」 迫力増した「ブラックバッジ」発表
ロールス・ロイス 新型「カリナン シリーズII」 迫力増した「ブラックバッジ」発表
グーネット
ロールス・ロイス「カリナン シリーズ II」発表 ブランド初のSUVが進化【動画あり】
ロールス・ロイス「カリナン シリーズ II」発表 ブランド初のSUVが進化【動画あり】
グーネット
ドゥカティによる三つ巴の激闘をマルティンが制す。M.マルケスは最終ラップで2位奪取/第5戦フランスGP
ドゥカティによる三つ巴の激闘をマルティンが制す。M.マルケスは最終ラップで2位奪取/第5戦フランスGP
AUTOSPORT web
ポルシェ「ハイブリッド版911」ワールドプレミアは5月28日、夜10時!オンラインで生配信
ポルシェ「ハイブリッド版911」ワールドプレミアは5月28日、夜10時!オンラインで生配信
グーネット
【最終結果】2024年WRC第5戦ラリー・ポルトガル パワーステージ後
【最終結果】2024年WRC第5戦ラリー・ポルトガル パワーステージ後
AUTOSPORT web
オジエが2連勝。突然の濃霧もお構いなし、自身6度目のラリー・ポルトガル制覇【WRC第5戦最終日】
オジエが2連勝。突然の濃霧もお構いなし、自身6度目のラリー・ポルトガル制覇【WRC第5戦最終日】
AUTOSPORT web
中古200万円超えにも納得!! 1.5Lターボが超刺激的! コルトの超絶モデル[ラリーアート]
中古200万円超えにも納得!! 1.5Lターボが超刺激的! コルトの超絶モデル[ラリーアート]
ベストカーWeb
レーシングドライバー前澤友作、フェラーリ・チャレンジのデビュー戦でクラス優勝&3位の活躍
レーシングドライバー前澤友作、フェラーリ・チャレンジのデビュー戦でクラス優勝&3位の活躍
AUTOSPORT web
テインは中国工場もすげーぞ!! 全数検査で品質は折り紙つき 世界に誇る日本のサスはどう作られる?
テインは中国工場もすげーぞ!! 全数検査で品質は折り紙つき 世界に誇る日本のサスはどう作られる?
ベストカーWeb
まるで三菱「ギャランGTO」のような「ミニカスキッパー」は360cc!「パーツはストックしてずっと維持していきます」
まるで三菱「ギャランGTO」のような「ミニカスキッパー」は360cc!「パーツはストックしてずっと維持していきます」
Auto Messe Web
赤旗後の“1時間44分”は「スポーツの公平性」のため。物議を醸すWEC第3戦の延長措置をFIAが説明
赤旗後の“1時間44分”は「スポーツの公平性」のため。物議を醸すWEC第3戦の延長措置をFIAが説明
AUTOSPORT web
中古ではクラスの「コスパ1番」 ルノー・メガーヌ(4代目) UK中古車ガイド EDCの調子にご注意
中古ではクラスの「コスパ1番」 ルノー・メガーヌ(4代目) UK中古車ガイド EDCの調子にご注意
AUTOCAR JAPAN
フェラーリ新型「12チリンドリ」を発表前にマラネッロで見た印象とは? 価格は6650万円から「デイトナ」オマージュに見えてもいいじゃない
フェラーリ新型「12チリンドリ」を発表前にマラネッロで見た印象とは? 価格は6650万円から「デイトナ」オマージュに見えてもいいじゃない
Auto Messe Web

みんなのコメント

3件
  • 今日、高速道路でコレを素手で乗っている人を見た!
    グローブ買えなかったんだなぁ
  • ポジショニングの写真、ちょっとわざとらしい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村