■炎天下の洗車はシミやムラの原因に!?
夏の強烈な日差しに含まれる「紫外線」は肌に悪影響を与えることが知られていますが、クルマとっても大敵です。
こうすれば車内はキンキンに冷える!?「炎天下+渋滞」で暑い車内を冷ます方法とは
クルマの場合、表面を覆っているコーティングが紫外線により少しずつ破壊され、塗装が劣化して色褪せの原因になります。
さらにボディの塗装面だけでなく、ヘッドライトのカバー部分に使われているポリカーボネート樹脂のほか、内装ではレザーシートなども紫外線に弱いといわれています。
夏の日差しからクルマを守るには、どのような対策が必要なのでしょうか。都内のガラスコーティング専門店のHスタッフに話を聞いてみました。
「まず気を付けたいのが洗車ですが、真夏は炎天下での洗車は基本的にNGです。
水分が早く蒸発することで、水に含まれるルシウムや塩素などがボディに付着したり、水滴がレンズのようになって光を集めることでボディが焼き付いてしまうことがあります。
これらは通常の洗車では落ちないので、発生を防ぐためにも、日中なら日陰、または直射日光が弱くなる夕方などに洗車するように心がけていただければと思います。
炎天下の洗車で、ボディ表面に残った水分をすぐに拭き上げることは至難の技。Hさんいわく、洗車できないわけではないといいますが、複数人で作業するなど“時短”する必要があるようです。
それが難しいのなら日陰がベスト。それでも真夏はボディの表面がすぐに乾くため、時間との勝負だそうです。
「ボディの水分を気にする人は多いのですが、意外に見落としがちなのがホイールに残った水分です。これもしっかり拭き取らないとシミの原因になってしまいます」(ガラスコーティング専門店 Hスタッフ)
洗車の手順として、まずタイヤとホイールの汚れを洗い流し、そのあとボディのルーフ部分から下方向へと洗車します。
一度に全部を洗うのではなく、足回りとボディ外装を分けて洗車することで、拭き取り前の乾燥を少しでも減らすのが良いそうです。
「拭き取り時も、マイクロファイバーなど吸水性に優れたクロスで早めに水分を取ることが大切です。
また熱くなったボディ表面はコーティング皮膜もクリア塗装も柔らかくなっている可能性があるで、汚れを落とすためにゴシゴシ表面を擦らないようにしてください」(ガラスコーティング専門店 Hスタッフ)
■コーティング皮膜でボディを守る
容赦なく降り注ぐ太陽光から大切なクルマを守るため、ほかにもできることは何があるでしょうか。
コーティングのプロであるHさんいわく、駐車中もできるだけ直射日光に晒さないことがポイントになるのだとか。
「駐車時は紫外線を含む直射日光を避けることが重要です。たとえば建物の1階部分といった常に日陰になっている駐車スペースや、マンションなど上下2段の立体駐車場では下段のパレットに入庫するなどです。
自宅の駐車場にカーポートなどの屋根を取り付けるのも良いでしょう」
そういった最適な環境が整わない場合は、定期的なボディコーティングが有効だといいます。
「コーティングには大きく分けて2種類あり、手軽に施工できるシリコン系のポリマーコーティングと、ガラス被膜によるガラスコーティングがあります。できれば皮膜が強固なガラスコーティングがおすすめです」(ガラスコーティング専門店 Hスタッフ)
Hさんが説明してくれた通り、傷んだコーティングを新たなコーティング皮膜でカバーすれば、塗装面への紫外線の直接的な被害は避けられることになります。
「このとき、タイヤとホイールも対策すると良いです。タイヤにはタイヤワックスを側面だけに、ホイールにはクルマに使用するコーティング材を塗布しておくと、日焼けだけでなくブレーキダストなどの汚れも落としやすくなります」(ガラスコーティング専門店 Hスタッフ)
ホイールのコーティングは想像以上に効果的です。国産車はブレーキダストがあまり出ませんが、ブレーキダストの多さに悩む輸入車オーナーにはすぐにでも実践してほしいテクニック。しつこいブレーキダストをゴシゴシ洗わなくても普通の洗車で落ちるようになります。
「タイヤも専用ワックスやコーティング剤が市販されていますが、塗布するのはあくまでサイド面だけにしてください。
タイヤを黒光りさせたくてトレッド面にも塗る人も見かけしますが、タイヤのグリップ性能を引き下げる原因になるためくれぐれもご注意いただければと思います」(ガラスコーティング専門店 Hスタッフ)
また、見落としがちなのがインテリアの紫外線対策です。
「実はボディよりもインテリアのほうが紫外線による日焼けは被害が大きいのです。
ボディ表面はコーティングやバフ掛けなどで表面の色褪せをカバーする方法はあるのですが、インテリアは素材もバラバラで、熱による劣化も早くなります」(ガラスコーティング専門店 Hスタッフ)
UV対策が施されたウインドウならまだしも、そうでない場合はUVカット率の高いカーフィルムを貼ることで紫外線からインテリアの日焼けを防ぐことができます。
「フロントウインドウの内側に立てかけるサンシェードも、日焼け対策ではかなり有効です。
夏場は車内温度の上昇を抑制してくれますし、日陰効果でハンドルやダッシュボードの表面温度を触れるレベルに保ってくれます」(ガラスコーティング専門店 Hスタッフ)
出先などでサンシェードがなくても屋外の駐車場に長時間停める場合、タオルなどをダッシュボードやハンドルにかけておくだけでも紫外線からの影響を減らし、加えて表面温度の上昇を抑制してくれる効果が期待できるのだそうです。
「とくにダッシュボードはプラスチック系の樹脂素材でできており、直射日光によって色褪せやベタつきなど不具合の出やすい箇所です。大きめのタオルを車内に積んでおくと良いと思います」(ガラスコーティング専門店 Hスタッフ)
※ ※ ※
クルマの紫外線対策として、駐車中は直射日光を少しでも避け、屋外駐車の場合はコーティングを施したりサンシェードを使用したりするなどで、内外装の劣化を抑制することができそうです。
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みんなのコメント
なんだかなぁって感じです。
最近の軽自動車なんかフルスロットル上等でそう長くは使用できないだろう。
大切にする人はメンテナンスも車庫も惜しみなく準備し、楽しくカーライフを送っている。