現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ベテランジャーナリストに聞く! これまで乗ったなかで「怪物」と呼ぶにふさわしいクルマって何ですか?

ここから本文です

ベテランジャーナリストに聞く! これまで乗ったなかで「怪物」と呼ぶにふさわしいクルマって何ですか?

掲載 9
ベテランジャーナリストに聞く! これまで乗ったなかで「怪物」と呼ぶにふさわしいクルマって何ですか?

 この記事をまとめると

■自動車評論家の桃田健史さんにこれまで乗ったクルマでもっとも「怪物」だと感じたクルマを聞いた

レースで勝つためだけに作られたナンバー付き車! たった数台しか作られなかった激レアすぎる「ホモロゲ」モデル6台

■市販車としてメルセデス・ベンツのチューナーである「ブラバス」が製作したGクラスが怪物だった

■競技車両ではスプリントカーとモンスタートラックが常軌を逸していた

 ブラバスが作ったGクラスの暴れ馬

 クルマで怪物という表現を使うとなると……やはりパワーが強烈、またはボディサイズがデッカイといった話になると思う。そうした視点で過去の体験を振り返ってみて、3つのクルマが思い浮かんだ。量産車が1台、そして競技車が2台である。

 まずは量産車だが、ブラバスがGクラスをチューニングしたもの。ブラバスといえば、1990年代後半から2000年代にかけてメルセデスベンツチューニング界で一斉を風靡したドイツのブランドだ。

 当時、筆者は日本のメルセデス・ベンツ専門誌の仕事などで自宅のあるアメリカからドイツへ頻繁に取材に出かけていた。ドイツ最大級のチューニングカーイベントが行われるエッセン市にほど近いブラバス本社にも定期的に訪れ、新型モデルを近隣の市街地やアウトバーンで試走することが少なくなかった。

 そうしたなかで、当時はSクラスチューニングが主流で、SLやEクラスも人気があり、その後にGクラスへの人気が高まっていった印象がある。当初、Gクラスは内外装のデコレーションが主流で、パワートレインはマフラー交換による排気系チューンとエアインテークの一部を改良する程度だった。

 それがあるとき、Sクラス用のV12ツインターボをチューニングして搭載し、公称最大トルクは1000Nmを超えるモデルを仕立てた。その後、こうしたGクラスのエンジンスワップは珍しくなくなったが、最初のモデルは暴れ馬といった乗り味だった。大きな重量物がドカーンと加速し、追加設定したブレンボブレーキでガツンととまる。

 値札は当時のユーロレートで7000万円程度だったと記憶している。買い手は、アラブの石油事業関係者とのことだった。プレミアムチューニングカーがまだまだ創世記だったあの頃、あのGクラスはまさに怪物だった。

 競技車両のなかでもとりわけ印象に残っている2台

 次に競技車では、アメリカのUSACスプリントカーだ。USACは古くからアメリカのオーバルレースを主催しており、インディ500へのステップアップボードとして、ミジェットカー、シルバークラウン、そしてスプリントカーというカテゴリーが1970年代から2000年代頃まで定着していた。

 最上位のスプリントカーは、外観はまるで農業用トラクター。フロントに最高出力700馬力オーバーのアメリカンV8を搭載するFR車。ステアリングもトラクターやトラックのように前方向に傾いている設計だ。アクセルは上から下に踏み降ろすタイプ。ブレーキは静止するというより、リヤスライドのためのきっかけづくりのため、といった感じだ。

 1990年代にインディアナ州やオハイオ州などで何度かテストライドをしたが、独特な走り方に慣れるのが大変だった。右リヤタイヤが左リヤタイヤに比べて極端に大きさが違う、極端な「スタッガー」の設定で、直線でも常にドリフトしているイメージ。フロントヘビーな重量バランスでアクセル全開でショートダートオーバルを、路面の変化に応じてアウト・アウト・アウトのラインや、イン・イン・インのラインを使い分ける。

 燃料がメタノールなので、夜間走行だとマフラーからの青白いバックファイアーが目立つというシロモノだ。

 もうひとつの競技車が、モンスタートラックだ。競技というよりはエンタメのテイストが強いが、実際に乗ってみるとその大きさとジャンプして着地した際の景色の変化がじつに刺激的だ。

 個人所有で皆さん丁寧にメンテナンスしているが、いざイベントに登場すると大ジャンプで横転してサスが大きく壊れることも珍しくない。いかにもアメリカンな怪物である。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

アプリリアの新型スポーツバイク『RS 457』、日本上陸 85万8000円
アプリリアの新型スポーツバイク『RS 457』、日本上陸 85万8000円
レスポンス
100kg軽い車重580kgのベーシック軽[新型アルト]が2026年に登場!? 軽量化と48Vスーパーエネチャージで勝負!!! 燃費は30km/L到達か!?
100kg軽い車重580kgのベーシック軽[新型アルト]が2026年に登場!? 軽量化と48Vスーパーエネチャージで勝負!!! 燃費は30km/L到達か!?
ベストカーWeb
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
くるまのニュース
ルーミーって…なんでこんなに売れてるの? どこがいいの???
ルーミーって…なんでこんなに売れてるの? どこがいいの???
ベストカーWeb
間違えると最悪車両火災の原因に! クルマのヒューズが切れたら「同色=同数値」のものに交換が必須!!
間違えると最悪車両火災の原因に! クルマのヒューズが切れたら「同色=同数値」のものに交換が必須!!
WEB CARTOP
トヨタWRC代表、勝田貴元にいよいよ“攻撃命令”。同点で並ぶヒョンデとのメーカー対決に向けて「攻めに転じる時がやってきた」
トヨタWRC代表、勝田貴元にいよいよ“攻撃命令”。同点で並ぶヒョンデとのメーカー対決に向けて「攻めに転じる時がやってきた」
motorsport.com 日本版
ローソン、ラスベガス予選はQ2敗退15番手「大きくスライドしてしまった。まあそれがなくてもQ3は無理だったけど……」
ローソン、ラスベガス予選はQ2敗退15番手「大きくスライドしてしまった。まあそれがなくてもQ3は無理だったけど……」
motorsport.com 日本版
新東名「最後の区間」どこまでできた? 過去最大規模の「トンネル湧水」発生も…どんどん造ってます!
新東名「最後の区間」どこまでできた? 過去最大規模の「トンネル湧水」発生も…どんどん造ってます!
乗りものニュース
70年代の“GTカー”が令和に復活!? 限定100台のミツオカ「M55ゼロエディション」ついに登場
70年代の“GTカー”が令和に復活!? 限定100台のミツオカ「M55ゼロエディション」ついに登場
VAGUE
オーナーは桐島ローランドさん 葉山町にオープンした新スポット『Felicity Cafe』とは
オーナーは桐島ローランドさん 葉山町にオープンした新スポット『Felicity Cafe』とは
バイクのニュース
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
くるまのニュース
新スタイルの洗車場、個室ブースで心置きなく洗車が可能…土曜ニュースランキング
新スタイルの洗車場、個室ブースで心置きなく洗車が可能…土曜ニュースランキング
レスポンス
マンホールの”大打撃”から1年……今度こそフロントロウからラスベガス決勝に挑むサインツJr.、混戦を予想「分からないことが多すぎる」
マンホールの”大打撃”から1年……今度こそフロントロウからラスベガス決勝に挑むサインツJr.、混戦を予想「分からないことが多すぎる」
motorsport.com 日本版
【悲報】マジかよ!? ホンダ二輪スポンサーのレプソルが2024年限りで契約解消へ
【悲報】マジかよ!? ホンダ二輪スポンサーのレプソルが2024年限りで契約解消へ
ベストカーWeb
「六本木のカローラ」を乗り継ぎ4台目!…BMW「3シリーズ」が自宅ガレージにあるのが普通という親子の現在の「E30」の経歴が凄かった!!
「六本木のカローラ」を乗り継ぎ4台目!…BMW「3シリーズ」が自宅ガレージにあるのが普通という親子の現在の「E30」の経歴が凄かった!!
Auto Messe Web
【クシタニ】による「クシタニの防寒グッズまとめ」!これで寒さを乗り切れる!
【クシタニ】による「クシタニの防寒グッズまとめ」!これで寒さを乗り切れる!
モーサイ
【写真蔵】「Jeep」ブランド初の100%電気自動車は、レネゲードよりもコンパクトな「アベンジャー」
【写真蔵】「Jeep」ブランド初の100%電気自動車は、レネゲードよりもコンパクトな「アベンジャー」
Webモーターマガジン
今季最悪の路面が今季最高のスペクタクルを生む? F1ラスベガスGP、タイヤの“グレイニング”を抑えることが鍵に
今季最悪の路面が今季最高のスペクタクルを生む? F1ラスベガスGP、タイヤの“グレイニング”を抑えることが鍵に
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

9件
  • BEM1650024
    ごめん、笑ってしまった。
  • nar********
    写真はスプリントカーじゃなくミジェットカーの写真みたいです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村