トヨタとして異例イベントを開催
トヨタが特別仕様車「クラウン・クロスオーバーRSアドバンスト・ザ・リミテッド・マットメタル」を正式発表した。
【画像】クラウン・クロスオーバーRSアドバンスト・ザ・リミテッド・マットメタル発表の様子と最新クラウンの写真を見る 全154枚
発表の場所は、THE CROWN(以下、ザ・クラウン)横浜都筑(神奈川県横浜市都筑区)である。
特別仕様車とはいえ、新車発表をこうした販売店舗で行なうのは、トヨタに限らず自動車メーカーとしては極めて稀である。
しかも、クラウン・ブランドを統括する、トヨタ本社のチーフエンジニアである清水竜太郎氏とクラウン・チーフデザイナーの宮崎満則氏が参加して、クラウン・ユーザーやこれからクラウン購入を考えているユーザーとのトークイベントや懇親会を実施した。
さらに、マット塗装を担当した材料技術部と、生産する堤工場の塗装成形部の担当者も参加して、マット塗装の詳細について説明するなど、内容が盛りだくさんとなった。
実際、ザ・クラウンでの販売実績はどうなのか? そして、現行でクラウンは4車系だが、今後はさらに車系が拡大することはあり得るのか?
さまざまな観点で、ザ・クラウンについては興味深いところである。
マット塗装の工程とは?
まずは、特別仕様車「クラウン・クロスオーバーRSアドバンスト・ザ・リミテッド・マットメタル」の詳細から見ていこう。
外装色としては、マットメタル(1M1)塗装の特徴としては、特殊表面処理のTMコートの採用だ。
トヨタによれば、ベースに対して、艶消しクリア、さらにその上でTMコートを塗装している。一般的にマット塗装は日常での手入れが難しいと言われることが多く、そうしたユーザーの声に対するトヨタの新しい発想である。
マット塗装に関する製造工程でのキモは「異物をいかに少なくするか」という点だという。通常の塗装では仮に異物がある場合、磨き工程を加えるが、マット塗装では磨くことで艶が出てしまうので、そうした対応ができない。
そのため、車両に塗装を行なう前に、通常より1時間以上をかけて、二人がかりで丁寧にクルマを綺麗にする工程が必要となる。
塗装の手順としては、電着処理/シーラー/中塗り/上塗り塗装/TMコートとなるが、TMコートには塗装の準備などで時間がかかるなど、通常の塗装と比べて今回のマットメタルには多くの手間がかかる。
なお、トヨタおよびレクサスではこれまで「GRヤリス」/レクサス「GS F」/「RC F」の特別仕様車でマット塗装で量産したことがある。
インテリアにも特別仕様車としてトヨタの拘りが満載
マット塗装はボディだけではない。225/45R21タイヤと組み合わせた、21×71/2Jアルミホイールにはマットブラック塗装を施している。
インテリアでも、特別仕様車ならではのトヨタの拘りがある。
内装色もブラックルーミッシュを特別に設定し、インサイドドアハンドルにウォームスティール加飾としたほか、インパネ周りにソフトパットを採用。
ステアリングは本革巻きやライトグレーのかがり縫い、本革のスポーツレザーを使ってレッドステッチのスポーツシート、そしてシフトノブにはディンプル加工を施した本革を使っている。
また、チーフデザイナーのイチ押しが、インパネの助手席側にある、レーザーで加飾したマットメタルのロゴである。これが特別感をさりげなく主張しているという。
「クラウン・クロスオーバーRSアドバンスト・ザ・リミテッド・マットメタル」はメーカー希望小売価格(税込)750万円となる。
実は、この発表イベントの前週、横浜都心部で開催された「クラウン・スポーツ」/「クラウン・セダン」報道陣向け公道試乗会に同車は展示されていたが、車内の撮影は実施されておらず、全容が明らかになったのは今回が初めてだ。それもそのはず、この特別仕様車はザ・クラウンでしか購入できないのだから。
車系拡張もあり?
そんなザ・クラウンだが、2023年10月6日の「クラウン・スポーツ」発表と同時に、横浜都筑と福岡天神が先行して開業した。
トヨタによれば、開業1ケ月で3車系の累計受注台数は計画台数の1.46倍と好調だという。年代別で見ると、20代以下が前モデル比で4.45倍と大きく伸びた。また、40代以下でも1.49倍と増加傾向が明らかだ。
注目すべきは、輸入車ユーザーの増加だ。下取車の実績を基にすると、前モデル比で4.28倍と急激に伸びた。
ザ・クラウン横浜都筑のみでの実績については、開業からの来店者総数は2000組を超えており、週末には1日148組に達したこともあったという。
来店者の約3割が東京からで、なかには岡山県などの遠方や、アメリカのクロスオーバーのユーザーが来日のタイミングでスポーツを見に来るといったケースもあるなど、ザ・クラウンの注目度はとても高い。また、新規顧客が9割程度と高く、ドイツ車を筆頭とした輸入車ユーザーが多い。
トヨタとしては、こうしたザ・クラウン立ち上がり期での動向を踏まえて、トヨタが「クラウン群」と呼ぶ、クラウン・ブランド戦略をさらに前に進めていく。
現在公表されているのは4車系だが、清水チーフエンジニアは「私の頭の中には、様々な(車系の)発想がある」と、車系拡大の可能性も示唆している。クラウン群、今後の動向に注目していきたい。
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みんなのコメント
なんだか、マット塗装って、ちょっと今更感強いなぁ。