販売方法はリースのみ。新しい“サブスク”に注目!
500km超の航続可能距離
4月12日、トヨタは、新型BEV(バッテリー式電気自動車)「bZ4X」の日本仕様の詳細を発表した。
新型bZ4Xのコンセプトは「Activity Hub」。乗員全員が楽しい時間や空間を共有できる、ワクワク感のあるクルマを目指したという。
「Hi-Tech and Emotion」をテーマにデザインされたエクステリアは、SUVらしい力強さと先進性を両立。空力性能にも優れCd値は0.28に抑えられた。
プラットフォームは、スバルと共同開発したBEV専用タイプを採用。モーター、トランスアクスル、インバーターを一体化した「eAxle」や充電機能と電力分配機能を集約した「Electricity Supply Unit(ESU)」をトヨタとして初めて搭載した。
搭載するモーターは、1モーターのFWD(前輪駆動)モデルが150kW/266Nm、2モーターの4WDモデルが160kW/337Nm。
4WDモデルは前後モーターの独立制御によって、回頭性や操縦安定性が向上したという。さらにスバルのAWD技術、「X-MODE」を採用。X-MODEには新たな機能として「Grip Control」を新開発し、悪路走破性を高めた。
満充電時の航続可能距離は、FWDモデルが559km、4WDモデルが540km(いずれもWLTPモード)。航続距離を伸ばすべく、特に冬場の暖房による消費電力を減らすためヒートポンプ式エアコンを採用。乗員の周囲のみを暖め、電力消費を抑制する、オールオート(ECO)ボタンを設定したという。
充電時間は、普通充電(200V、6kW・30A)の場合、約12時間でフル充電される。DC急速充電では150kWに対応し、90kW充電器では、40分で充電量80%まで充電可能だ。
メーカーオプションのソーラー充電システム搭載車両は、1年間で走行距離1750km、1日最大で約11.6km(トヨタ社内試算値)に相当する発電量を生成するという。アウトドアや災害時などに、車両から大出力の電力を住宅や家電に供給するDC外部給電機能も搭載する。
インテリアは、異形ステアリング・ホイール(ステアバイワイヤ搭載車)やダイアル式シフトなどが目をひく。インフォテインメント・システムには、クラウド上の地図情報を活用し、交通情報や駐車場の空き情報をリアルタイムで取得するコネクティッドナビを採用。通常のナビゲーション機能に加え、移動支援、充電施設表示、航続可能エリア表示等、BEV専用の機能にも対応する。音声認識のも拡充され、ワイパーやエアコンも操作出来るようになった。
クルマがWi-Fiスポットになる「車内Wi-Fi」も見逃せない。全車標準装備のDCMを通じ、データ通信容量無制限でスマートフォンやゲーム機などインターネットに接続出来る。
初年度は5000台分
新型bZ4Xは「Z」のモノグレードで、価格はFWDが600万円、4WDが650万円。日本では、BEVに対するユーザーの不安解消と、電池の全数管理と“3R(リビルト、リユース、リサイクル)推進”によるカーボンニュートラルへの貢献を目指し、全数リース販売となる。
個人ユーザーは、クルマにかかる諸経費(自動車保険や自動車税、メンテナンス代)を月額利用料に含めるサブスクリプション・サービス「KINTO」でのリース販売だ。WEBで契約まで完結可能という。
最長10年間乗り続けられるbZ4X専用プランの場合、契約期間中の電池性能(10年20万km/電池容量70%)を保証。10年のうち5年目以降は、月額を毎年段階的に引き下げ、中途解約金もゼロになる。
さらに、技術革新や経年劣化に合わせてソフトウェア・ハードウェアの機能やアイテムをタイムリーに反映させるサービス「KINTO FACTORY」を通じ、最新の安全装備なども都度搭載していくという新しい試みも。
5月12日より第1期として3000台分の申込みを受付開始し、秋に第2期を予定している。充電インフラの拡充にも取り組み、2025年を目途に、全国のトヨタ販売店に急速充電器を設置していく計画だ。2022年は、BEV需要が高い地域を中心に順次設置を進めていく。
月額利用料および契約時の申込金の詳細は5月2日に発表予定だ。参考までに、ボルボのBEVである「C40リチャージ・ツイン」(719万円)に用意されているリース販売プラン「e-スマボ 4/5」の場合、頭金0円の5年契約で月々9万3800円(税抜き)。車検代は別で、4年終了時から違うモデルに乗り換え可能になる“4年しばり“になる。
文・稲垣邦康(GQ)
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一体トヨタの強みってなんだ?騙すことか?