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ルノーが新型トゥインゴを電撃発表 日本の「軽」にヒント得た小型EV、2026年発売へ

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ルノーが新型トゥインゴを電撃発表 日本の「軽」にヒント得た小型EV、2026年発売へ

手頃な次世代EV、2026年投入へ

フランスの自動車メーカーであるルノーは11月15日、小型の新型EVとしてトゥインゴのコンセプトモデルを公開した。2026年頃に2万ユーロ(約330万円)以下で発売される見込みだ。

【画像】日本でも愛されてきたフランスのコンパクトカー【ルノー・トゥインゴを初代から現行型まで写真で振り返る】 全33枚

ルノー・グループのルカ・デ・メオCEOは、新型トゥインゴを「持続可能なモビリティのための “銀の弾丸(決め手)”」であり、手頃な価格のEVを追求する同社にとって重要な存在であると述べた。

新型トゥインゴは2026年の市場投入に向け、欧州で開発が行われる。デ・メオCEOは開発には外部のパートナー企業を起用する可能性もあるとし、また価格面では中国のライバルに匹敵するとした。

デ・メオCEOによると、トゥインゴの生産コストは新型CセグメントSUVよりも50%低くなるという。これは、材料使用量の削減と、ソフトウェア主導型の車両開発によるものとされている。1993年に発売された初代トゥインゴと同様に、新型もルノーブランドの「根幹をなすクルマ」であるという。

外観としては、初代を彷彿とさせるレトロなシルエットに、現代的なデザイン要素を採り入れたスタイリングが特徴的だ。

これまでのところ、ルノーはトゥインゴについて「妥協のない、目的に合った都市型車両」と説明するにとどめており、詳細はほとんど明かされていない。

「2023年に販売される欧州の平均的な内燃エンジン車」よりも、10km/kWhという高効率のパワートレインと、製品ライフサイクル全体(生産から廃車まで)のCO2排出量を75%削減するという。

オートモーティブ・ニュース・ヨーロッパ誌が以前報じたところによると、トゥインゴはスロベニアのノヴォ・メストにあるルノー工場で生産される可能性があるようだ。

日産・三菱も投資する新会社「アンペア」とは?

ルノーはまた、傘下のEV部門アンペアを2024年前半に上場させると発表した。2031年には7車種を投入し、売上高250億ユーロ(約4兆円)を目指す。アライアンス・パートナーの日産と三菱も合計8億ユーロ(約1300億円)をアンペアに投資する予定で、半導体大手クアルコムも投資を検討中だという。

アンペアは11月1日に設立されたばかりの新会社で、欧州でEVの設計、エンジニアリング、生産を行うが、製品はルノーブランドから販売される。従業員数は約3万5000人。

重点を置くのは、EVと内燃エンジン車の価格を同等にすることである。既存のルノー・グループのEV専用プラットフォームを2つ使用し、BセグメントとCセグメントのモデルに注力する。ルノー5、ルノー4、トゥインゴなどのBセグメント車はAmpRスモール・プラットフォーム(旧CMF-BEV)を、メガーヌやセニックなどのCセグメント車はAmpRミディアム・プラットフォーム(旧CMF-EV)を採用する。

「メガーヌとセニックの後継車」と呼ばれる第2世代のCセグメント車も2027/28年までに登場する予定で、車両1台あたりのバッテリーコストを50%削減、パワートレインとプラットフォームのコストを25%削減、車両上部のコストを15%削減するという。また、生産・物流コストを半減させるために業務改善に取り組むとしている。

メガーヌは現在販売中で、セニックもまもなく欧州で発売される。ルノー5は来年早々に、ルノー4は2025年に、トゥインゴは2026年に発売される見込みだ。

アンペアによると、その後、第2世代EVとしてさらに2車種を投入し、2031年までに欧州向けEVラインナップは7車種に増えるという。年間販売台数については現在の約30万台から約100万台への増加を狙う。

欧州市場に特化したトゥインゴ

アンペアはSDV(ソフトウェア定義型車両)の開発に注力し、部品点数を減らすことで大幅なコスト削減が可能になるとした。デ・メオCEOは、同社初のSDV(トゥインゴの可能性が高い)はコスト面で「テスラと同等で、中国ブランドにも匹敵する」と語った。

デ・メオCEOはまた、アンペアが欧州市場に注力することで、中国製EVよりも優位に立てる可能性があると示唆した。

「ソフトウェア使用の文化的側面を過小評価してはいけない」とデ・メオCEOは述べ、その主な例としてセキュリティを挙げた。欧州のスマートフォン市場では、プライバシーへの懸念から中国製携帯電話離れが進んでいる。

「セキュリティだけでなく、アクセスの改善も重要です。機能性、経済性、サービス性を備えた文化でもあるのです」

「当社のSDVは欧州のニーズに基づいており、欧州のお客様がコネクティビティを重視することは分かっています。だからこそ、自動運転に多額の投資はせず、レベル2+を目指しているのです。わたし達は、この分野で先走ることにリスクがあると考えています」

アンペアはまた、高性能車ブランドであるアルピーヌ向けに2車種のEVを開発・生産し、さらに日産向けに新型マイクラ(マーチの海外仕様)を開発する。そして三菱にも「グローバル」な新型Cセグメント電動SUVも生産するとしている。

トゥインゴは日本の「軽」に影響された?

デ・メオCEOによれば、トゥインゴに大きなインスピレーションを与えたのは、ボディサイズと出力が厳格に規制された日本の軽自動車だという。昨年日本で販売された新車420万台のうち、3分の1以上(約163万台)が軽自動車だった。

「わたしは、日本の軽自動車というコンセプトを欧州の言葉に翻訳するというアイデアがとても気に入っています。そのようなコンセプトには知恵(intelligence)があると思うからです。製品だけの問題だけでなく、効率的で低負荷のヒューマンモビリティを実現するための、製品+規制(の問題)なのです」

ルノー・グループはすでに、ダチアからAセグメント車のスプリングを発売している。フランスでの価格は、補助金付きで1万5800ユーロ(約260万円)からで、最高速度100km/h、1回の充電での航続距離は225km。最高出力45ps、最大トルク12.7kg-mの電気モーターと26.8kWhのバッテリーを搭載する。

ダチア・スプリングは中国市場向けのルノー・シティK-ZEをベースにしており、プラットフォームはCMF-Aを使用している。

トゥインゴのようなクルマの影響力と重要性について、デ・メオCEOは次のように語っている。

「わたしは今、欧州自動車工業会の会長を務めています。わたし達は、業界にとって正しくないと思われるいくつかの事柄と戦っています」

「しかしその一方で、大気質から脱炭素化まで、問題に解決策をもたらさなければならないことも認識しています。そして、サブDセグメント、あるいはAセグメントのクルマを低負荷で生産できることは、おそらく欧州産業がもたらすことのできる解決策の1つだと思います」

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みんなのコメント

18件
  • さいばし
    98年に初代のトゥインゴを買った時は130万くらいだったけど330万かぁ。
    まあ25年経ったらそれくらいの物価変動が当たり前なのかもしれないですね。
    日本の賃金の上がらなさが異常なだけで。
  • YC
    このデザインはホンダが先にやるべきだったなw
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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