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フェラーリ「デイトナSP3」V12ミッドシップの限定モデルがベールを脱いだ【動画】

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フェラーリ「デイトナSP3」V12ミッドシップの限定モデルがベールを脱いだ【動画】

フェラーリは2021年11月20日、イタリアのムジェロサーキットで開催中のサーキットイベント「フィナーリ モンディアーリ」で、限定生産のタルガトップモデル「デイトナSP3」のワールドプレミアを行なった。

今回発表されたデイトナSP3は、フェラーリの「Icona(イーコナ)」シリーズと呼ばれる限定モデルだ。フェラーリは「Icona」をアイコニックでタイムレスなスタイリングを大胆かつ現代的に再解釈し、現在利用できる最も革新的な素材やテクノロジーを駆使して、フェラーリの歴史をたたえるものと位置づけている。

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発表されたデイトナSP3は、1967年のデイトナ24時間レースで1-2-3フィニッシュを成し遂げたプロトタイプスポーツカーのレーシングマシンにオマージュをささげたというモデルで、かつての「330P4」や「350Can-Am」などのレーシングカーのデザイン要素が盛り込まれている。

デイトナSP3は、肉感的なフォルムとシャープなエッジを組み合わせ、さらにエアロダイナミクスの要素も融合され、しかも脱着可能なタルガトップのボディ形式を採用。

エンジンは、自然吸気のV12気筒エンジンをミッドシップに搭載するレイアウトを採用。このエンジンはフェラーリ史上最高の840ps/9250rpm、697Nm/7250rpmを発生。しかも最高許容回転数は9500rpmと現在では希少な高回転タイプとなっており、同時に聞く人を陶酔させる比類のないV12サウンドを発生することができる。

このエンジンはFRのフラッグシップモデル「812コンペティツィオーネ」のバンク角65度、6.5L自然吸気V12直噴エンジン「F140HB型」をベースに開発された「F140HC」と呼ばれる。

ミッドシップ用の変更に加え吸排気レイアウトを最適化。コンロッドはスチールより40%軽量なチタン製とし、新素材のピストン採用。ピストンピンにはDLC(ダイヤモンド ライク コーティング)処理を行ない、フリクションを低減。またバルブ駆動も低摩擦のフィンガーフォロワー式ロッカーアームを採用している。

吸気システムは、点火時期に合わせて、つまりエンジン負荷に合わせて自動適合される可変吸気ダクトを採用。この可変システムは電子制御油圧式だ。さらに可変バルブタイミング機構も組み合わせ、低中速を犠牲にすることなく高回転、高出力を実現している。

圧縮比は13.6と極めて高い。直噴システムは350バールの高圧噴射を採用。2個の高圧ポンプと4本のコモンレールを備えている。また新開発の可変容量オイルポンプを装備し、従来より低粘度のオイルが使用できるようになっている。

デイトナSP3の動力性能は、最高速度340km/h、0-100km/h加速は2.85秒、0-200km/hは7.4秒と比類のない性能を発揮する。

シャシーはF1マシンと同様の手作業で積層されたカーボン材で構成され、ラ・フェラーリ以来のフルカーボン製となっており軽量でしかも圧倒的な高剛性を実現。そしてエアロダイナミクスも重視され、アンダーボディからエアを積極的に抜き出す技術により、可動式の空力デバイスを使用することなく空前ともいえる高効率な空力モデルとなっている。

デイトナSP3のボディサイズは全長4686mm、全幅2050mm、全高1142mm、ホイールベース2651mmで乾燥重量は1485kg(軽量オプション装備車)。前後荷重配分は44:56となっている。

エクステリアはドームのようなラップアラウンド式のウインドスクリーンやバタフライ式ドア、フロントフェンダーの頂点に位置するリヤビューミラーなど、往年のレーシング スポーカーの要素を採用。ボリュームのあるフェンダーと、絞り込まれたドアの対比がコントラストを生み出している。特にフェンダーは内外に頂点を持ち、その圧倒的なボリューム感はこのデイトナSP3の大きな特徴になっている。

インテリアも歴史的なレーシング スポーツカーを思い起こさせるシンプルで機能的なデザインを採用。

ダッシュボードはトリムで覆われた上部と操作系を集約した下部の2層に分離している。シートは左右の間隔が広く取られ、レーシングマシンなどと同じく固定式だが、ペダルボックスが可動式でドライビングポジションの調整を行なえるようになっている。

シートポジションはフェラーリ車の中で最も低く、シートバックも後方に倒れており、ドライビングポジションはフォーミュラカーに近い。ドアパネルはカーボン製で、内面の肩の高さにレザーパッドを配置。往年のシフトゲートをイメージしたセンターコンソールパネルは高めの位置に配置されている。

タイヤはピレリと共同開発した新Pゼロ・コルサを装着。このタイヤはドライ、ウエット路面のいずれでも高性能を発揮できる。サイズはフロントが265/30ZR20、リヤが345/30ZR21。

またシャシー制御にはSSC6.1が装備されている。同時にミッドシップのV12エンジンモデルとしては初となるFDE(フェラーリ ダイナミック エンハンサー=ブレーキ・トルクベクタリング)も装備している。

デイトナSP3はフェラーリ史上最高レベルのエアロダイナミクス性能と1.77kg/psの馬力荷重を実現しており、希少な限定モデルだけにフェラーリ顧客やコレクターに販売を限定しているという。

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フェラーリ 公式サイト

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みんなのコメント

1件
  • もう純NAのV12などを搭載したフェラーリは、富裕層が製作注文したワンオフ車輌しか造れないのだろうね。
    そうなればアラブマネーの本領発揮かな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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