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トヨタ「シエンタ」人気に陰り? 発売から5年経過で勢い弱まる 意外なライバルとは

■トヨタ「シエンタ」5年間の販売状況はどうだった?

 トヨタは2015年7月にコンパクトミニバン「シエンタ」を発売しました。2020年下半期に入り、発売から5年が経過したことになります。

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 発売から5年が経過したいまも、トヨタのミニバンのなかで売れ筋モデルであり続けているというのですが、人気の要因とは一体何でしょうか。

 現在発売されているシエンタは2代目モデルですが、初代シエンタは2003年9月に登場しました。

 当時、コンパクトミニバン市場にはホンダ「モビリオ」や日産「キューブキュービック」などが存在していて、このカテゴリのなかで初代シエンタは人気のモデルとなります。

 2010年に一度販売終了したものの、2011年8月に再度販売が再開され、その後2015年に現行モデルとなる2代目が登場しました。

 日本自動車販売協会連合会が発表する登録車販売台数データをもとに、2代目シエンタ登場以降の各年の販売台数を見ると、発売翌年の2016年は12万5832台、2017年は9万6847台、2018年は9万4048台、2019年は11万880台を記録しています。

 通常、新型車は発売した年をピークに販売台数は下落する傾向にありますが、シエンタの場合は2019年に人気が盛り返した形になります。

 シエンタの販売台数が2019年に復調した要因について、トヨタの販売店は次のようにコメントします。

「もともとシエンタは、低床設計による広い室内空間や使い勝手の良さで人気がありました。床が低いと、室内空間の拡大に貢献するだけでなく、乗降性も向上します。

 そのうえで、2018年9月におこなわれたマイナーチェンジで、お客さまから要望が多かった2列シート仕様の『FUNBASE(ファンベース)』が追加されました。これにより、さまざまなニーズに応えられるようになったのは人気の要因かと思います」

 一方、2020年に入りシエンタはやや販売台数に陰りが見えてきました。

 2020年1月から6月の販売台数は4万194台です。短期的にみると直近の2020年7月は5344台、8月は4137台と、2019年のペース(ひと月あたり9240台)から落ち込んでいるのがわかります。新型コロナ禍の影響もあるとみられるものの、減少していることに違いありません。

 シエンタの想定ユーザー層の変化について、トヨタの販売店スタッフは次のように話します。

「直近、お客さまがどのような車種を選ぶのかを見てみると、3列目を使わないけど居住性や積載性を求める人はSUVを検討し、もう少し扱いやすいサイズを求める人では、コンパクトワゴンの『ルーミー』が好まれています。

 また、余裕のある3列を求めるならミドルサイズミニバンを選ぶお客さまも存在するので、シエンタは中途半端な立ち位置になってしまっているのかもしれません」

 2020年1月から6月の販売台数ランキングにおいて、首位を獲得したのはコンパクトSUVのトヨタ「ライズ」(販売台数5万8492台)でした。

価格帯はシエンタと近く、人気のSUVカテゴリに属するクルマとして、2019年11月の発売以降人気が継続しています。

 ちなみに、「ライズを検討しに来るお客さまを見ていると、最初からライズを買うと決めていらっしゃる、指名買いの人も多い印象です」(トヨタの販売店スタッフ)という声もあり、このサイズ感のコンパクトSUVを待ち望んでいたという人が多かったようです。

■2020年に入りシエンタが苦戦 トヨタ内のライバル車も要因か?

 また、2020年9月にマイナーチェンジを受けたばかりのコンパクトワゴン「ルーミー」も、シエンタにとって競合となり得る存在です。

 前出とは別のトヨタ販売店スタッフに、シエンタに対するルーミーの優位性について聞くと、次のように話します。

「ルーミーの方が車格は下ですが、街乗りメインの使い方であればルーミーでも動力性能に不満を持つことはないと思います。

また3列目シートがないこと除けば、後席両側スライドドアなど使い勝手を左右する部分はルーミーとシエンタで大きく差はありません。

 一方、車両価格や税金の安さではルーミーの方が有利で、いま申し上げたことで両車を比較して、ルーミーを選ぶお客さまもいらっしゃいます」

 販売台数を見ると、ルーミーは2020年9月のマイナーチェンジ前は、兄弟車として同じトヨタブランドに「タンク」も存在しましたが、2019年のルーミーとタンクの販売台数合算は16万6168台で、すでにシエンタより人気の車種でした。

 そして、2020年1月から6月のルーミーとタンクの販売台数合算は6万6080台でした。

 2020年1月から6月の販売台数を1年分(12か月分)に換算して、2019年の実績と比べると、シエンタが前年比約73%であるのに対し、ルーミーとタンクの合計は前年比約80%です。シエンタの方が、落ち込み幅が大きいことがわかります。

 さらに2020年9月のマイナーチェンジで商品力を向上させたことを考慮すると、今後もシエンタにとってルーミーが手強いライバルとなるのは間違いありません。

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