フェラーリは、2017年3月に開催されたジュネーブショーで、F12ベルリネッタの後継モデルとなるV型12気筒エンジン搭載のフロント・ミッドシップ・スポーツカーとして、812スーパーファストを発表したのは記憶に新しい。その最新モデルの実車が、いよいよ日本でも初披露された。
2017年5月24日に赤坂プリンス クラシックハウスでお披露目となった812スーパーファストは、グリジオ カルド オパコと呼ばれるグレー系メタリックのボディを持った車両。F12の面影は残しながらも、ひと目で空力デザインが大幅に進化したことを感じさせる、ダイナミックなフォルムに仕上げられている。
注目のV12エンジンの排気量は6.5L。最高出力は800PS/8500rpmに達し、これはフェラーリのプロダクション車両としては歴史上最強のスペックとなっている。リッターあたり123PSという比出力にしても、これまでのフロント・ミッドシップエンジン車両では到達できなかった数値だ。
また最大トルクは718Nm/7000rpm。しかもその80%以上を3500rpmから発生させることが可能なため、単に高出力というだけではなく、低回転域でのドライバビリティも充分に確保されている。
ボディは、外形的にエアロダイナミクスに優れているだけじゃない。アンダーボディ前部に設けたアクティブフラップ、エアロ・デバイス・クラスターが組み込まれた多機能フロントセクション、ボディ後方のエアロダイナミック・バイパスなど、数多くの技術が盛り込まれている。
その結果、F12と比較すると、ダウンフォースは10%も増加。リヤ・フェンダーダクトのダウンフォースも8%増加している。
インテリアもすべて、完全に再設計されている。キャビンはよりスポーティに、これまで以上に先進的なものとなった。主要な構成物がまるで浮かんでいるよ うに配置され、中央のエアベントを挟むように水平に広がるダッシュループは、スタイリッシュで洗練された彫刻のような印象に仕上げられている。
新しくなった シートはよりスポーティで人間工学的となり、周囲には新しいマンマシンインタ ーフェースにのっとって、新型ステアリングホイールやインストルメントクラスター、そして最新のインフォテインメントと、エアコンディショニングユニットが配置される。
このモデルのために、新色を開発された。ロッソ セッタンタンニと呼ばれる赤は、フェラーリの70周年を記念するニューカラーとなっている。
812スーパーファストの車両本体価格(税込)は、3910万円。詳細についてはFerrari 812 Superfast ウェブサイトを参照。
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