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幻のスーパースポーツ「アストンマーティン ブルドッグ」、320km/h達成を目指してレストア作業が進行中

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幻のスーパースポーツ「アストンマーティン ブルドッグ」、320km/h達成を目指してレストア作業が進行中

Aston Martin Bulldog

アストンマーティン ブルドッグ

幻のスーパースポーツ「アストンマーティン ブルドッグ」、320km/h達成を目指してレストア作業が進行中

1979年に発表された世界に1台のみのプロトタイプ

ジャガーを中心とした英国製ヒストリックカーのレストアビジネスを手がける「クラシック・モーター・カーズ(Classic Motor Cars Ltd:CMC)」は、1979年にアストンマーティンが発表した1台限りのスーパースポーツ「ブルドッグ(Bulldog)」のレストア作業を行っている。

5.3リッターV型8気筒ツインターボエンジンをミッドに搭載しガルウイングドアを備えたブルドッグは、最高速度300km/hを超える性能を誇り、当初25台を製造する予定だった。しかし、アストンマーティンの財政状況悪化によってプログラムがキャンセルされ、1台のみの製造に終わっている。

英国車のレストア経験豊富な「CMC」が作業を担当

CMCのマネージングディレクター、ナイジェル・ウッドワードは現在の状況について以下のように説明した。

「レストアをスタートするにあたり、まずはクルマをパーツレベルにまで分解する必要がありました。この作業は細心の注意を払って行われています。シャシーの損傷箇所を取り外すのに苦労しましたが、レストアは予定通りに進んでいます」

「CMCにはプロフェッショナルなエンジニア専門チームが揃っています。それぞれスペシャリストが、ボディ、エンジン、トランスミッションを担当しているのです。現在レストアを行いながら、このクルマがどのように使用されてきたのかを学んでいるところです」

「例えば、数千マイルしか走行していないにもかかわらず、ZF製トランスアクスルのベアリングはかなり摩耗していて交換が必要です。これは開発されていた当時、非常にハードなテストプログラムが行われていた証拠かもしれません。すべてのパーツが目録化され、写真撮影されています。これはブルドッグのような “一点物 “をレストアする時には特に重要なことです」

ビクター・ガントレット元会長の息子が協力

匿名を希望している現在のオーナーに代わって、長年アストンマーティンの会長兼CEOを務めていたビクター・ガントレットの子息、リチャード・ガントレットがこのレストアプロジェクトをリードしている。

「ブルドッグのレストア作業に、当時のアストンマーティンを象徴する“ガントレット”の名前があることは、このエキサイティングなプロジェクトにひとつの魔法を加えることになります」と、ウッドワード。

ガントレットも、このプロジェクトに参加できたことに喜びを隠さない。

「現在のオーナーとCMCがレストアを行うことで、この英国のデザインアイコンが復活を果たすことは本当に素晴らしいです。このレストアでは、オリジナルの技術を追求することが目的のひとつとなっています。そのなかで、私自身がこのプロトタイプに関する不明瞭なデザインや技術について、アドバイスできることを嬉しく思います」

ブルドッグの現オーナーはCMCによるレストア作業完了後に、時速200マイル(約321km/h)での走行を目指している。そして、お披露目のワールドツアーを行う予定だ。

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