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一代限りだったのに気合入りすぎ!? 贅沢な軽自動車3選

掲載 更新 47
一代限りだったのに気合入りすぎ!? 贅沢な軽自動車3選

■一代限りで消えた魅力的な軽自動車を振り返る

 近年、軽自動車は諸性能の向上や装備が充実し、日本でもっとも売れているクルマとなりました。それに伴い、新車価格の高騰も顕著で、もはや気軽に買えないほどのモデルもあります。

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 かつて軽自動車といえば安価で装備も簡素だったため、庶民の足として活躍しましたが、これまでも贅沢なモデルが存在。

 そこで、一代限りで消えたものの、かなり開発に気合が入っていた軽自動車を3車種ピックアップして紹介します。

●ダイハツ「ソニカ」

 2006年に発売されたダイハツ「ソニカ」は、新世代の軽スペシャリティカーとして開発された2BOXタイプのモデルです。

 すでに軽自動車市場ではトールワゴンが主流だったにも関わらず、1470mmに抑えられた低い全高によるスタイリッシュなフォルムが斬新でした。

 軽スペシャリティカーを具現化するために、ボディ各所に風切り音やロードノイズを低減させる技術を採用することで静粛性を向上。

 また、ドアの解錠や施錠、エンジンの始動と停止が可能なキーフリーシステムや、一部グレードには花粉除去モード付きのオートエアコン、セキュリティアラームが採用されるなど、装備も充実しています。

 搭載されたエンジンは最高出力64馬力を発揮する660cc直列3気筒ターボのみとされ、CVTが組み合わされ余裕ある走りを実現し、さらに、低い全高による低重心ボディとロングホイールベースにより、優れた走行安定性と乗り心地の良い快適な走りを両立。

 当時、ソニカの走りや品質は高く評価されていましたが、市場には軽スペシャリティカーのニーズがなく販売は低迷。発売からわずか3年後の2009年に販売を終了してしまいました。

●ホンダ「Z」

 1970年に発売された軽スペシャリティカーのホンダ初代「Z」は、特徴的なリアゲートのデザインから「水中メガネ」の愛称で親しまれたモデルです。

 そして、1998年に登場した2代目は、初代とはコンセプトが大きく異なり、エンジンをリアミッドシップに縦置きで搭載するユニークなレイアウトで、ビスカスセンターデフを備えたフルタイム4WDの軽SUVです。

 パワートレインが後部座席の下に搭載されていることからホンダは、「UM-4(UNDERFLOOR MIDSHIP 4WD)」と、新ジャンルのモデルとして位置づけました。

 ボディはスクエアな3ドアのトールワゴンタイプで、15インチの大径タイヤと高い車高によってSUVらしさを強調しています。

 グレードは、自然吸気とターボのエンジンタイプによる2モデルをラインナップ。1トン近い車重だったため、64馬力のターボモデルじゃないと、余裕ある走りは厳しかったようです。

 エンジンやドライブトレインのレイアウトは、軽商用車の「アクティ 4WD」をベースにしていたものの、多くの部品は新開発され、ホンダとしてもZは意欲作でしたが3ドアのみでは使い勝手に劣り、販売は低迷。

 2002年に一代限りで生産を終了してしまいました。

■じゃじゃ馬ぶりがすごかった軽自動車とは!?

●マツダ「AZ-1」

 1980年代の終わりから、マツダはラインナップの拡充を目的として5つの販売チャネルを展開しました。

 そのひとつのオートザムから1992年に発売された「AZ-1」は、軽自動車唯一のガルウイングドアを持つ2シーターのミッドシップスポーツカーです。

 スズキ「アルトワークス」に搭載されていた、最高出力64馬力の660cc直列3気筒DOHCターボエンジンをリアミッドシップに横置きに搭載。トランスミッションは5速MTのみとされました。

 新開発されたシャシは一般的なモノコックですが、外装にFRPを多用し、720kgの軽量な車体を実現。

 さらに、ステアリングのロック・トゥ・ロックが2.2回転と、国産車では類を見ないほどのクイックステアで、公道を走るゴーカートとも評されました。

 しかし、軽量なボディとクイックステアによる高い運動性能は、反面、気難しい操縦性となってしまい、ドライバーの技量によっては速く走らせることが難しい、じゃじゃ馬な性格のクルマとなっています。

 同時期にはホンダ「ビート」、スズキ「カプチーノ」と、軽スポーツカーが存在していましたが、AZ-1は2車よりも後発で149万8000円(消費税含まず)と高額だったことや、実用性の無さもあって販売は苦戦を強いられ、1995年に生産を終えました。

 一方で、海外のマニアから注目されており、中古車が海外に流出。現在、状態の良い物件は新車価格以上で取引されています。

※ ※ ※

 現在販売中の軽自動車は登録車と何ら変わらない装備で、価格は200万円台のモデルが存在し、もはや庶民の足というポジションではありません。

 一方で、小さな車体に凝縮された技術には、目をみはるものがあります。

 昨今では軽自動車不要論もありますが、日本独自の規格として進化してきたことで、海外には無い優れた技術の集大成といえる存在ではないでしょうか。

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みんなのコメント

47件
  • 実用性の無さ、って。
    スポーツカーなんてそんなものでしょ。
    あれこれ犠牲にしてでもその車に乗りたいという気持ちで乗るんだから。
    だったら実用性のある車にみんな乗るでしょ。
  • スズキ・キャラの方が希少でしょうか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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