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日産が「ドライバーレス」自動運転サービスへの取り組みを発表【レベル4自動運転】

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日産が「ドライバーレス」自動運転サービスへの取り組みを発表【レベル4自動運転】

車の最新技術 [2024.02.28 UP]


日産が「ドライバーレス」自動運転サービスへの取り組みを発表【レベル4自動運転】
文と写真●ユニット・コンパス

2024年1月の新車販売台数ランキング アルファードがフルモデルチェンジ後初TOP10入り

 タクシーとバスのいいところどり。それが日産が取り組んでいる自動運転を使ったモビリティサービスのイメージだ。バスのように乗り合いするが、アプリを活用することで現在地から近くの場所で乗車でき、停車位置もバスより自由度が高い。最終的にはドライバーレスで、都市部だけでなく過疎地においても人々が気軽に使えるようなサービスを目指すという。

 まずは2025-26年度に横浜みなとみらい地区で20台規模の実証実験を開始し、2027年度には地方を含めた複数の地方自治体でサービス提供開始を目指す。


セーフティドライバー同乗からスタートし最終的にはドライバーレスを目指す
 運転手不足や路線バスの廃止などによる公共交通機関の縮小といった日本社会が抱える課題を日本の自動運転技術で解決したい。日産はそうした考えのもとに、これまで都市部や地方都市でモビリティサービスの実証実験を重ねてきた。それらの知見を生かして、さらに高度な自動運転モビリティサービスにチャレンジしていく。

 具体的な利用イメージはこうだ。まず利用者は、専用アプリを使って目的地を登録する。すると、最寄りの停留所が案内されるのでそこまで移動。停留所は、現実のものだけではなく、バーチャル的なものを活用することで、徒歩1分圏内に用意するという。車両が到着したら認証を行って乗車、目的地についたらアプリで決済を行うといった流れ。

 バスのように複数の利用者が乗り合い、目的地が複数の場所の場合は立ち寄りながら、目的地に向けて走行する。ルートはフリーではあるが、狭い道やリスクの多い場所は選ばれない。そこはバスに近い感覚だろう。
 ロードマップでは2027年度にサービス提供を開始予定だが、それがイコール無人サービスの一斉スタートではない。
 というのも、技術的な課題だけでなく、法律などの整備、サービスを実施する地域との調整、そしてなにより社会が自動運転に慣れて馴染んでいく必要があるからだ。大きなアクシデントがあれば自動運転が危険だというイメージを与えかねないため、時間をかけて徐々にサービスのレベルを向上させていく考えだ。まずはセーフティドライバーと呼ばれるスタッフが運転席に座った状態でサービスを開始し、リスクが少ないエリアから「ドライバーフリー」を導入していく。


レベル4相当の自動運転を実現するための技術
 2024年度に走行実証実験を行うテスト車両も公開された。日産 リーフをベースに、自動運転用のセンサーや制御システムを搭載している。残念ながらドアを開けることはNGであったが、意外と市販車に近いなという印象だった。逆に市販車と大きく異なるのが屋根の上やバンパーなどに搭載されたセンサー類。今回発表されたシステムでは、LiDARが6個、レーダーが10個、カメラが14個搭載されている。
 走行実証実験はリーフで行うが、2025年度以降はセレナをベースにした実験車両を使う予定。また、将来的にもっと違う車両でふさわしいものが登場すれば、それを使うことになるだろうとのこと。


自動車メーカーの強みを生かした自動運転技術
 日産によれば、他の自動運転サービスとの違い、日産の強みは、「ソフトウェアとハードウェアそれぞれを設計できることにある」という。
 とくに強調していたのが、自動運転を行うエリアでどのような事象が起きるかを「ユースケース」として数え上げたこと。「ユースケース」とは主にITの世界で使われる言葉だが、あえて単純化して言語化するとしたら走行パターンとでも言おうか。A地点からB地点まで走行する際に、まっすぐ走行できる、途中で信号がある、前走車がいる、歩行者がいる、路上駐車がいる……などと、路上で起きうる事象をケースとして把握していく。2024年度から走行実証実験を行う横浜エリアでは、対象とする「ユースケース」を約2000にまで特定できたという。
 それだけ聞くと、ずいぶんとアナログな作業のように聞こえるが、日産によれば、AIですべてを判断させてしまうと、なぜクリアできなかったのか、アクシデントの要因はなんだったかがブラックボックス化してわからなくなるからだという。逆に、「ユースケース」さえわかれば、その課題をクリアするための手法も考えられるわけだ。
 驚くべきことに、すでに日産では調査を通じてほとんどの路上における事例を「ユースケース」化することを終えているそう。具体的な数字は教えてもらえなかったが、問題がわかればあとは解決するだけ。たとえば車両が搭載するセンサーで見通すことが難しい場所を確認するために、街に設置されている監視カメラを活用するといった解決方法も考案されている。通信回線の世代が5G~6Gと進化していけば、街のカメラ映像や周辺を走る車両の映像を活用して、自動運転車両が狭い道で上手に譲り合うような光景が見られるかもしれない。

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みんなのコメント

2件
  • ysf********
    焦ることはないと思います。
    まず、日産の技術を駆使した安全な自動運転を目指してほしい。
    インテリゼントラウンドビューやオートパイロットの技術は素直に素晴らしい。
    40Kmで走らせるには頑丈なドアーボディを採用したり、自動運転とは、ただ走るのではなく乗せた人を安全に運ぶ安全車両の確立に尽きると思います。
    工場内での実証実験は妥協のないテストが必要と思います。
  • ギガマックス
    素晴らしい技術力と社会貢献ですね。
    あとは純粋に見た目がかっこいい車とコンスタントに新型車投入という基本的なとこが出来てれば言うことない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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