前回、新型RAV4のガソリン車、世界初のダイナミックトルクベクタリングコントロールを装備したアドベンチャーグレードの試乗記を公開しましたが、今回、新型RAV4のHYBRIDモデルで東京~河口湖を往復したので、あらためて試乗リポートをお届けしたいと思います。
新型RAV4のガソリン車とハイブリッド車との大きな違いはまず、4WD機構です。ガソリン車のアドベンチャーグレードは、新型RAV4のために新開発された世界初の「ダイナミックトルクベクタリングコントロール」を採用。それは、後輪左右のトルクを別々に制御(0~100%)するトルクベクタリングコントロールと、4WDを必要としない場面で後輪への動力伝達を切り離して前輪駆動とする、燃費を向上させるディスコネクト(接続を絶つという意味)機構を併せ持ったものとなります。
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アドベンチャーグレード
オンロードでの、曲がる方向と反対の後輪のトルクを増強させ、ステアリングを切った方向にグイグイと曲がる操縦性の気持ち良さと、最低地上高200mmと、ストローク量たっぷりのサスペンションによる悪路でのハイレベルな走破性、ダート路での曲がりやすさを両立しているのです。
痛快に曲がるアドベンチャーグレード
悪路走破性はピカイチ
エンジンが気持ちいいアドベンチャーグレード
おなじみのE-FOUR(電気式4WDシステム)を採用
一方、ハイブリッドモデルの4WDシステムは、前輪駆動状態と4駆駆動状態を自動的に電子制御してくれる、トヨタのハイブリッドモデルの4WD機構としておなじみのE-FOUR(電気式4WDシステム)を採用しています。ドライブモードにEVスイッチが付くのもHYBRIDモデルならでは。最低地上高は190mmになりますが、悪路の走破性に極端な違いはありません。
実際、特設コースのモーグル路を走行した経験がありますが、大きな凸凹を乗り越える性能は目を見張るものでした。
アドベンチャーグレードに対する優位性もあります。まずは小回り性のめやすになる最小回転半径が、19インチタイヤを履くアドベンチャーグレードの5.7mから、17/18インチタイヤを装着するHYBRIDモデルは5.5mになるのです。Uターンや狭い道の右左折はもちろん、幅寄せを含む駐車もしやすくなると言えるでしょう。
2.5Lエンジン+2モーターのハイブリッドは、静かでスムーズな走行感覚加速性能が特徴
オンロードの走行性能に関しては、2Lガソリンエンジンは高回転まで回した時の気持ち良さが際立ち、2.5Lエンジン+2モーターのHYBRIDは、出足やクルージング時のモーター走行による一段と静かでスムーズな走行感覚加速性能が魅力となるはずです。
トヨタのHYBRIDゆえに、アクセルをふんだ瞬間に、瞬時にトルクが立ち上がる特性は走りやすさに直結し、クルージング中もねばり強くEV走行を行ってくれる点も見逃せないポイント。もちろん、ドライブモードスイッチによって、強制的にEVモードに入れることも可能です。
新型RAV4のHYBRIDモデルには、例よってAC100V/1500Wコンセントがラゲッジルームに用意され、1500Wまでの家電品を車内外で使えるあたりも、アウトドア派にはたまらない魅力、便利さになると言えるでしょう。景色のいい駐車スペースに止め、コーヒーメーカーや小電力電子レンジを用意すれば、そこが自分たちだけの「どこでもカフェ」になるのですから。
また、次世代予防安全パッケージ、最新の単眼カメラとミリ波レーダーによる「トヨタセーフティセンス」や、Tコネクトナビ装着によるオペレーターサービス、ヘルプネット(エアバッグ連動タイプ)といった、24時間、365日、より安心・安全なドライブが可能になる機能、装備も満載。抜群の走行性能、走破性能と合わせ、まさに鬼に金棒の新型RAV4というわけ。スマホの充電環境もバッチリです。
そんな、本格的にクロスカントリーモデルとしても最新、最強とも言える新型RAV4のHYBRIDモデルですが、ちょっと残念なのは、よりスタイリッシュに見える、ルーフをアッシュグレーメタリックに塗り分けたTWO TONEのボディーカラーがガソリン車のアドベンチャーグレードでしか選べず、このHYBRIDモデルに設定されていないことと、真夏のドライブで、駐車後、灼熱(しゃくねつ)地獄になった車内をいち早く快適にしてくれる前席シートベンチレーション(&シートヒーター)のオプションもまた、アドベンチャーグレードのみの設定なのです。
アドベンチャーグレード
個人的には、そのどちらも、より多くのグレードに設定してほしいと思わずにいられません。
驚異の燃費を記録!
とはいえ、HYBRIDモデルで驚かされたのが、真夏の東京~河口湖間をエアコン全開、大人2人乗車、大型犬と小型犬の2頭、1泊2日の大荷物を満載(ラゲッジスペースはクラス最大容量の580L。リバーシブルデッキボードを装備)して往復した時の実燃費。なんとより実燃費に近いWLTCモードとまるで同じ20.6km/Lを記録したのです!!
エコモード、高速走行ではACC ON・・・という条件ではあったものの、このサイズ、車重の4WDの本格SUVとしては驚異的な燃費性能と言えるでしょう。そんな燃費の良さ、経済性から、ドライブに出掛ける機会も増えそうですね。ちなみに、価格は同グレードのガソリン車に対して約60万円高となります。アドベンチャーグレードは悪路を走る機会の多い人に最高ですが、オンロードメイン、たまにダート路や雪道を走るような人にはHYBRIDの魅力が上回るかも知れません。また、愛犬とドライブする機会の多い愛犬家にも、より静かで滑らかに走り、乗り心地にも優れたHYBRIDがお薦めです。
トヨタRAV4
https://toyota.jp/rav4/index_a.html
写真 福永仲秋
文/青山尚暉
モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。
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