老舗兄弟誌『月刊自家用車』厳選クルマニュース
●文:月刊自家用車編集部(ハラ)
ホンダ ヴェゼル 車両情報
1.5Lガソリン車(118PS/14.5kg・m、WLTC総合モード燃費:15.6~17.0km/L)
G 227万9200円(FF)249万9200円(4WD)
1.5Lハイブリッド車(106PS/13.0kg・m【エンジン】+96kW/253Nm【モーター】、WLTC総合モード燃費:22.0~25.0km/L)
e:HEV X 265万8700円(FF)287万8700円(4WD)
e:HEV Z 289万8500円(FF)311万8500円(4WD)
e:HEV PLaY 329万8900円(FF)
最新購入情報
車両本体目標値引き額:23万円
納期の目安:2~8か月
リセール予想:B
【パワートレーン選び】ガソリン車はやや力不足。ハイブリッド車を中心に検討したい
広々としたキャビンを売りとするコンパクトカーのフィットをベースに開発されたSUVだけに、優れた美点を受け継いでいることも強み。特に広大かつ便利に使えるキャビン空間は、コンパクトSUVの中では屈指の存在だ。
パワートレーンはガソリン車とハイブリッド車を用意。共に1.5Lエンジンを搭載するが、e:HEVによるパワーアシストが加わわるハイブリッド車の方が、幅広い速度域で力強く、1ランク上の走りが楽しめる。さらに一般的なハイブリッド車は、高速走行などで負荷が高まると燃費も落ち込む傾向があるが、ヴェゼルのハイブリッド車は高速走行時はモーターからエンジン駆動に切り替わるため、ハイブリッド車の泣き所である高速走行時の燃費の落ち込みを解消している。
万能タイプといえるハイブリッド車に比べると、ガソリン車はやや非力。街中はともかく、高速道路などでは物足りなく感じるシーンも多い。価格差は40万円ほどあるが、ハイブリッド車をベースに選ぶことをオススメしたい。
―― e:HEVは、オデッセイやCR-Vなどにも採用されている上級ハイブリッド。余力十分の走りはヴェゼルの大きな武器になっている。
―― ガソリン車は先代よりも低中速域のトルク特性が強化されているが、ハイブリッド車との違いは明白。
【グレード選び】ハイブリッドの主力を担う、e:HEV Xをオススメしたいが、長めの納期がネック
現行ヴェゼルは、上級ハイブリッド(e:HEV)への変更や装備機能が強化されたことで魅力が高まっているが、その影響で価格は30万円ほど高くなっている。クルマに注がれている内容を考えれば妥当な価格設定だが、手頃な価格と優れた実用性でヴェゼルを選んでいたユーザーにとっては、少々割高にも感じてしまうだろう。
先代からの実用キャラを求めるならば、一通りの装備が揃っている「e:HEV X」で十分。ナビ機能はOPになるが、多くのユーザーが求めるホンダセンシングはフル機能で備わっている。
e:HEV Xのひとつ上となる「e:HEV Z」は、内装意匠が少し豪華となるほか、ハンズフリーアクセスパワーテールゲートやブラインドスポットインフォーメーションなどの利便機能が標準となる。Xとの価格差は20万円強となるが、価格差に見合ったアップデート内容といえる。
最上級グレードの「e:HEV PLaY」は、純正ナビ(Honda CONNECTディスプレー)/パノラマルーフ/専用内外装&2トーンカラーが標準装備。ミドルSUVにも匹敵する豪華な内容を持つ。現行ヴェゼルをとことん楽しみたいユーザーにオススメのグレードだが、現在は部品供給の問題で受注が停止しているのがネックだ。
唯一のガソリン車となる「G」は、装備機能の内容に関しては「e:HEV X」とほぼ同等といっていい。パワートレーンにこだわりがなく、ヴェゼルの優れた実用性を求めるユーザーならば、選んでも後悔することはないだろう。
ちなみにガソリン車とハイブリッド車で納期も異なり、ヴェゼルのホームページによると、ガソリン車の納期は長くても4か月程度とアナウンスされているに対して、ハイブリッド車は半年以上となっている。本誌独自に実施している購入者からの聞き取り取材でもハイブリッド車の納期はかなり長くなっており、ディーラーから8か月は見てほしいという報告例も寄せられている。
―― リヤを絞り込んだクーペライクなスタイリング。やや腰高のベルトラインもデザインの特徴になっている。 [写真タップで拡大]
―― 大人4名が無理なく座れるシートやホンダ独自の低床フラット構造がもたらす天地のゆとり、多彩な使い分けが可能なシートアレンジ機能など、その優れた美点の多くを受け継いでいる。 [写真タップで拡大]
―― 荷室のアレンジ性能はクラストップレベル。日常生活で便利に使える、優れた実用性も先代からしっかりと継承されている。 [写真タップで拡大]
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みんなのコメント
きょうの各紙も1面などで大きく報じているが、不正は2000年ごろから今年10月まで約20年間も続いていたそうで、数値を改ざんしたり、抜き取り検査を実施しなかったりなど悪質なケースが目立ち、その数が半端ない。例えば、山梨工場で製造するブレーキ部品関連が約5万7000件、福島工場ではサスペンション部品の約1000万点で不正を確認したという。
不正だらけのホンダ