現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > オールラウンダーとしての進化を感じた、ニンジャ250ストリート試乗

ここから本文です

オールラウンダーとしての進化を感じた、ニンジャ250ストリート試乗

掲載 更新
オールラウンダーとしての進化を感じた、ニンジャ250ストリート試乗

エンジンと車体、外装のすべてを一新したニンジャ250。ライバルひしめく250ccフルカウル戦線に満を持して投入されたカワサキの新型マシンの素性について、ストリート試乗で今一度検証してみたい。(REPORT:ケニー佐川 PHOTO:山田俊輔)

カワサキ・ニンジャ250…… 629,640円~

自慢の愛車で鈴鹿を走る「BIKE! BIKE! BIKE! 2018」 今年も大盛況でした!!

カワサキ・ニンジャ250 KRT Edition(写真)…… 640,440円

伸び切る上昇感が気持ちいい

スーパーバイク世界選手権3連覇の絶対王者のZX-10RRのイメージをそのままと投影したスタイリングは文句なくカッコいい。ライバルのCBR250RRやYZF-R25と比べても、頂上モデルのレプリカ度という点では最も忠実に再現していると言えるだろう。個人的にはそれだけで買いだ。
実際のところ、従来型に比べると全方位的にポテンシャルも高められている。ライポジはやや前傾かつ全体的にコンパクトになり、特にニーグリップ部分はシート幅が30mmもスリムになったおかげでホールド感が高まり、シートは肉厚化しているのに足着き性もさらに向上させるなど、細部もしっかり作り込んできている。
国内仕様は37ps(海外仕様は39ps)に抑えられているとはいえ、高回転域でのパワーは明らかに上乗せされていて、13,000rpm超までストレスなく伸び切る上昇感は新型ならではだ。クランクマスが20%も低減された上に、ダウンドラフト吸気などにより充填効率が高められたこともあり、エンジンのレスポンス自体が軽快かつ力強くなっている。加えて従来型に見られた低中速でのトルクの谷が解消されたおかげで、信号ダッシュでもガッツが出てきた。


軽快で俊敏だが扱いやすい

ハンドリングも現代的に洗練された。これは軽量化に加え、ホイールベースを短くしつつスイングアーム長は伸ばし、キャスター角を鋭角化するなど、ディメンション的にも進化したことが大きい。従来型がやや大柄ボディで安定志向だったのに対し、新型は軽快で俊敏。その中で、剛性バランスを最適化したトレリスフレームとあえて正立タイプとしたフロントフォーク、しなやかなストローク感を持つモノショックなどの組み合わせにより、扱いやすく安定感のある乗り味が印象的だ。レバー操作が軽くなった新型アシスト&スリッパ―クラッチやABS、LEDヘッド&テールライトや液晶パネルのメーターを採用するなど、走りのグレード感とコンポーネンツの質感も高められている。
以前聞いたカワサキの開発者の話では、新型の狙いは「スポーツ性能を高めつつ、間口も広げた」ということで、サーキット最速が目標ではなく、街乗りからツーリングまで幅広く楽しめるオールラウンド性能を目指したということだった。まさしくその通りだと、今回あらためてストリートで試乗してみてそう思った。


最後はカワサキらしさで勝負

ちなみに気になるライバル比較についてもひと言。直接ライバルのCBR250RRに比べると低中速トルクでは一歩及ばないが、軽快な車体と素直なハンドリング、伸びのある高回転パワーを生かせばサーキットでもイイ勝負ができそう。街乗りでもすべてがカチッとしているCBRより気軽に乗れる気がする。また、R25はパワーとハンドリングのバランスが素晴らしく、パッと乗ってすぐに乗りこなせるスポーティさが真骨頂。極低速から扱いやすくライポジも快適で、その意味ではニンジャ250とガチ勝負になるのでは。結論としては、絶対性能ではCBRが優位。バランスの良さと扱いやすさではR25と接近戦だが、作りのグレード感と新しさではニンジャが一歩リードと言った感じか。ということで、クラス最高峰レベルのオールラウンドな走りの性能と、カワサキらしいアグレッシブなデザインが好きな人はニンジャ250をおすすめしたい。

■ニンジャ250(KRT Edition)主要諸元■
全長×全幅×全高:1,990mm×710mm×1,125mm
軸間距離:1,370mm
最低地上高:145mm
シート高:795mm
キャスター/トレール:24.3°/ 90mm
エンジン種類/弁方式:水冷4ストローク並列2気筒/DOHC4バルブ
総排気量:248cc
内径×行程/圧縮比:62.0mm×41.2mm/11.6:1
最高出力:27kW(37PS)/12,500rpm
最大トルク:23N・m(2.3kgm)/10,000rpm
始動方式:セルフスターター
点火方式:バッテリ&コイル(トランジスタ点火)
潤滑方式:ウェットサンプ
エンジンオイル容量:2.0L
燃料供給方式:フューエルインジェクション
トランスミッション形式:常噛6段リターン
クラッチ形式:湿式多板
一次減速比/二次減速比:3.068(89/29)/2.857(40/14)
フレーム形式:トレリス
懸架方式:
(前)テレスコピック(インナーチューブ径φ41)
(後)スイングアーム
タイヤサイズ:
(前)110/70-17M/C 54H
(後)140/70-17M/C 66H
ホイールサイズ :
(前)17M/C×MT3.00
(後)17M/C×MT4.00
ブレーキ形式:
(前)シングルディスク 310mm(外径)
(後)シングルディスク 220mm(外径)
ステアリングアングル(左/右):35°/ 35°
車両重量:166kg
燃料タンク容量:14L
乗車定員:2名
最小回転半径:2.5m
本体価格:629,640円(キャンディプラズマブルー)
640,440円(パッションレッド×メタリックフラットスパークブラック)
640,440円(KRT Edition・ライムグリーン×エボニー)

こんな記事も読まれています

デザインスケッチを大量公開! アバルトの最新EV『600e』に息づく「伝統と革新」
デザインスケッチを大量公開! アバルトの最新EV『600e』に息づく「伝統と革新」
レスポンス
ボディタイプやパワートレイン、インフォテイメントなど、その時代を映す鏡となってきたラグジュアリーカーの今昔物語
ボディタイプやパワートレイン、インフォテイメントなど、その時代を映す鏡となってきたラグジュアリーカーの今昔物語
LE VOLANT CARSMEET WEB
スズキ「新型カクカクSUV」に反響多数! 全長4m以下のスクエアボディの5ドア仕様!? 正規販売待ち遠しい「ジムニー」に寄せられる声とは
スズキ「新型カクカクSUV」に反響多数! 全長4m以下のスクエアボディの5ドア仕様!? 正規販売待ち遠しい「ジムニー」に寄せられる声とは
くるまのニュース
ハセガワモビリティがYADEA最新モデル「K2」を表参道ショールームに展示! EICMA2024で公開された高性能電動バイクを日本で披露
ハセガワモビリティがYADEA最新モデル「K2」を表参道ショールームに展示! EICMA2024で公開された高性能電動バイクを日本で披露
バイクのニュース
カーナビ 自動車用板ガラス カーエアコン…… まだあるぞ 日本製が世界でトップシェアを誇っている分野8選【10年前の再録記事プレイバック】
カーナビ 自動車用板ガラス カーエアコン…… まだあるぞ 日本製が世界でトップシェアを誇っている分野8選【10年前の再録記事プレイバック】
ベストカーWeb
【MotoGP】ヤマハ、バルセロナテストで投入フロントウイングには大きな変化。2025年に向け良い叩き台に?
【MotoGP】ヤマハ、バルセロナテストで投入フロントウイングには大きな変化。2025年に向け良い叩き台に?
motorsport.com 日本版
元国王陛下のブガッティ! 「インターナショナル・ヒストリック・モータリング・アワード」で「カー・オブ・ザ・イヤー」受賞
元国王陛下のブガッティ! 「インターナショナル・ヒストリック・モータリング・アワード」で「カー・オブ・ザ・イヤー」受賞
LE VOLANT CARSMEET WEB
「マンタイ レーシング」より「ポルシェ911GT3 RS(992)」用ハイパフォーマンスキットが登場!280km/hで1tのダウンフォースを発生
「マンタイ レーシング」より「ポルシェ911GT3 RS(992)」用ハイパフォーマンスキットが登場!280km/hで1tのダウンフォースを発生
Webモーターマガジン
市川團十郎がF1日本GP公式アンバサダーに就任。決勝前セレモニーで歌舞伎舞踊を披露へ
市川團十郎がF1日本GP公式アンバサダーに就任。決勝前セレモニーで歌舞伎舞踊を披露へ
AUTOSPORT web
外環道「東名~湾岸」延伸計画はどうなった? 夢の「第三京浜直結」も!? 超便利な環状ルート「最後の1区間」がなかなか進展しない「最大の理由」とは
外環道「東名~湾岸」延伸計画はどうなった? 夢の「第三京浜直結」も!? 超便利な環状ルート「最後の1区間」がなかなか進展しない「最大の理由」とは
くるまのニュース
日産「新型エルグランド」いつ登場!? 唯一無二の「ターボエンジン」も搭載か? 王道の「キング・オブ・ミニバン」“全面刷新”に期待高まる!
日産「新型エルグランド」いつ登場!? 唯一無二の「ターボエンジン」も搭載か? 王道の「キング・オブ・ミニバン」“全面刷新”に期待高まる!
くるまのニュース
KTMのスーパースポーツ最大排気量モデル 「990 RC R」市販予定車公開
KTMのスーパースポーツ最大排気量モデル 「990 RC R」市販予定車公開
バイクのニュース
JAOS、レクサスLXで「BAJA 1000」参戦、過酷なオフロードレース制しクラス優勝
JAOS、レクサスLXで「BAJA 1000」参戦、過酷なオフロードレース制しクラス優勝
レスポンス
レンタル819の新店舗「レンタル819高円寺」が12/6にオープン!
レンタル819の新店舗「レンタル819高円寺」が12/6にオープン!
バイクブロス
イイクルマが多すぎて選べねぇ! [日本車]って結局どれが完璧に近いん? 
イイクルマが多すぎて選べねぇ! [日本車]って結局どれが完璧に近いん? 
ベストカーWeb
トヨタ「GR86」の海外での評価は? 500万円ではまだ売り手つかず…プレ値がつくのはもっとずっと先になりそうです
トヨタ「GR86」の海外での評価は? 500万円ではまだ売り手つかず…プレ値がつくのはもっとずっと先になりそうです
Auto Messe Web
【カワサキ】「カワサキ プラザ福岡東」がリニューアルオープン!
【カワサキ】「カワサキ プラザ福岡東」がリニューアルオープン!
バイクブロス
ポール・トゥ・ウインのラッセル「ほぼ完璧な週末。フライトをキャンセルしてパーティだ!」メルセデス/F1第22戦
ポール・トゥ・ウインのラッセル「ほぼ完璧な週末。フライトをキャンセルしてパーティだ!」メルセデス/F1第22戦
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

95.2105.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

20.0101.8万円

中古車を検索
ストリートの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

95.2105.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

20.0101.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村