現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > エントリーグレードも訴求力高し キアEV6 エアへ試乗 バッテリー77.4kWh 航続527km

ここから本文です

エントリーグレードも訴求力高し キアEV6 エアへ試乗 バッテリー77.4kWh 航続527km

掲載 4
エントリーグレードも訴求力高し キアEV6 エアへ試乗 バッテリー77.4kWh 航続527km

お手頃なエントリーグレードの仕上がりは

キアの新しいバッテリーEV(BEV)、EV6は2021年の登場から称賛の声が収まらない。だがそれは、高いスペックを備えた高価なモデルに対して。比較的お手頃といえる、エントリーグレードの仕上がりはいかがだろう。

【画像】エントリーグレードも訴求力高し キアEV6 トヨタと日産も参戦 競合BEVと比較 全122枚

今回試乗したエアーは、英国価格4万4195ポンド(約729万円)からとなる、最も財布に優しいEV6になる。同じ229psを発揮するGTラインより3000ポンド(約50万円)、ツインモーターで325psのGTラインSより1万1900ポンド(約196万円)お安い。

585psを発揮する最上級のEV6 GTなら、その差はさらに広がる。一方でBEVは各社がラインナップを広げており、この価格帯のライバルは数多存在するようにもなった。

エントリーグレードなだけに、スペックは多少見劣りするかもしれない。だが、複数あるEV6のベストがどれなのか、確かめることには意味があるだろう。安かろう悪かろうでは、選択肢としてふさわしくない。

EV6 エアに標準装備されるのは、カッコいいアルミホイールとLEDヘッドライト、上級グレードと同サイズのタッチモニター、ヒーター内臓のシート、熱線入りステアリングホイール、リア・パーキングセンサーなど。装備にまったく不足はないように感じる。

質感の高い車内 モデル最長の航続距離

他方、価格の高いEV6 GTラインではさらに充実している。パワーシートにアダプティブ・ヘッドライト、フロント・パーキングセンサーなどが追加される。

エネルギー効率のいいヒートポンプ式のエアコンは、EV6 エアではオプションでも選べない。しかし、GTライン以上には標準で装備される。筆者の感覚としては、これで3000ポンド(約50万円)の追加なら充分納得できる内容といえる。

駆動用バッテリーの外部給電機能も、エアには実装できない。ノマドワーカーや災害時にBEVを活用するなら、グレードアップが必要となる。

製造品質に、安普請なところはまったくない。安い韓国車がフェイクレザーで溢れていた時代は、とっくに過ぎ去った。ダッシュボードに、沢山のブランクパネルがはめ込まれるようなこともない。価格の高いEV6と変わらない、高い質感が与えられている。

車内空間も、もちろん上位グレードと同じく広々。フォード・マスタング・マッハEなどのライバルBEVと並べても、EV6 エアには充分な魅力がある。

駆動用モーターはリア側の1基のみとなるが、駆動用バッテリーは77.4kWh、実容量で74.0kWhと蓄電量は同じ。ツインモーターの325ps版より航続距離が短くなることはなく、むしろカタログ値では527kmへ伸びている。

実際の環境では、450km前後が現実的な距離ではあるだろう。それでもEV6では、エアが最も遠くまで1度の充電で走ることができる。

レス・イズ・モアが当てはまる

EV6 エアの乗り心地は快適。駆動用モーターは充分にパワフルで、不足ないスピードを提供してくれる。0-100km/h加速は7.3秒と短いだけでなく、多くのBEVと同じく、その数字以上に活発に感じられる。力強く扱いやすい。

今回の試乗ではたっぷり約800kmを試乗したが、これ以上にパワーが必要だと感じる場面は一切なかった。クルマの評価ではレス・イズ・モア、シンプルなほど良いという表現がしばしば用いられるが、キアのEV6にも当てはまるようだ。

ヒートポンプ式ではないエアコンを、どう判断するか迷うところ。航続距離は、カタログ上ではEV6で一番長い。一方で寒い冬場にエアコンを使うと、より多くのエネルギーを使用し距離は短くなるはず。電気の難しいところといえる。

キアEV6 エア(英国仕様)のスペック

英国価格:4万4195ポンド(約729万円)
全長:4680mm
全幅:1880mm
全高:1550mm
最高速度:183km/h
0-100km/h加速:7.3秒
航続距離:527km
電費:6.0km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:−
パワートレイン:永久励磁同期モーター
バッテリー:74.0kWhリチウムイオン(実容量)
急速充電能力:233kW
最高出力:229ps/4600-8600rpm
最大トルク:65.5kg-m
ギアボックス:−

こんな記事も読まれています

【F1第22戦決勝の要点】 岩佐歩夢が分析するメルセデスの速さの秘密「マシン特性の不利を覆すほどのいい仕事」
【F1第22戦決勝の要点】 岩佐歩夢が分析するメルセデスの速さの秘密「マシン特性の不利を覆すほどのいい仕事」
AUTOSPORT web
1.2L 3気筒+モーター3基で300ps ルノー・ラファール E-テックへ試乗 アルピーヌに相応しい走り
1.2L 3気筒+モーター3基で300ps ルノー・ラファール E-テックへ試乗 アルピーヌに相応しい走り
AUTOCAR JAPAN
ヒョンデ「アイオニック5」がマイチェンで航続可能距離703キロに! 気になる車両価格は523万6000円から…30台限定の「コナ マウナ ロア」にも注目
ヒョンデ「アイオニック5」がマイチェンで航続可能距離703キロに! 気になる車両価格は523万6000円から…30台限定の「コナ マウナ ロア」にも注目
Auto Messe Web
『絶対完走』の重圧に耐えた勝田。来季シートがかかっていたことを示唆【ラリージャパン後コメント】
『絶対完走』の重圧に耐えた勝田。来季シートがかかっていたことを示唆【ラリージャパン後コメント】
AUTOSPORT web
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記
AUTOCAR JAPAN
中型からステップアップ 人気の“ミドルクラスネイキッド”スズキ「SV650」とカワサキ「Z650RS」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
中型からステップアップ 人気の“ミドルクラスネイキッド”スズキ「SV650」とカワサキ「Z650RS」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
VAGUE
ラリージャパンで一般車の侵入という衝撃トラブルが発生! SSのキャンセルもあるなかトヨタ勢は2・3・5位に着ける
ラリージャパンで一般車の侵入という衝撃トラブルが発生! SSのキャンセルもあるなかトヨタ勢は2・3・5位に着ける
WEB CARTOP
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 前編 ジャンクヤード探訪記
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 前編 ジャンクヤード探訪記
AUTOCAR JAPAN
サーキット派に朗報! ウェッズスポーツ「TC105X」に16インチの新サイズ登場…マツダ「ロードスター」や走りのFF車にオススメです
サーキット派に朗報! ウェッズスポーツ「TC105X」に16インチの新サイズ登場…マツダ「ロードスター」や走りのFF車にオススメです
Auto Messe Web
【ラリージャパン2024】最終ステージでトヨタが逆転! マニュファクチャラーズタイトル4年連続獲得、豊田章男会長「感動という共感を生んだ」
【ラリージャパン2024】最終ステージでトヨタが逆転! マニュファクチャラーズタイトル4年連続獲得、豊田章男会長「感動という共感を生んだ」
レスポンス
独創的な「近未来」フォルム! シトロエンCX 5台を乗り比べ(1) モデル名は空気抵抗係数から
独創的な「近未来」フォルム! シトロエンCX 5台を乗り比べ(1) モデル名は空気抵抗係数から
AUTOCAR JAPAN
1度の運転では好きになれない シトロエンCX 5台を乗り比べ(2) GTiにファミリアール 仏大統領も愛用
1度の運転では好きになれない シトロエンCX 5台を乗り比べ(2) GTiにファミリアール 仏大統領も愛用
AUTOCAR JAPAN
4連覇を決めたフェルスタッペン「苦しいシーズンの中で多くのことを学んだ。だからこそ特別だし、誇らしい」
4連覇を決めたフェルスタッペン「苦しいシーズンの中で多くのことを学んだ。だからこそ特別だし、誇らしい」
AUTOSPORT web
【ポイントランキング】2024年F1第22戦ラスベガスGP終了時点
【ポイントランキング】2024年F1第22戦ラスベガスGP終了時点
AUTOSPORT web
カワサキ新型「レトロスポーツモデル」に反響多数!「古き佳き」スタイリングが“現代”に刺さる!? 玄人も注目する“バイクらしさ”を味わえる「W230」とは?
カワサキ新型「レトロスポーツモデル」に反響多数!「古き佳き」スタイリングが“現代”に刺さる!? 玄人も注目する“バイクらしさ”を味わえる「W230」とは?
くるまのニュース
「ジャガー」のブランドロゴが大胆に変更! 英国の名門ブランドはどこに向かう? まもなく登場する“新たなコンセプトカー”とは
「ジャガー」のブランドロゴが大胆に変更! 英国の名門ブランドはどこに向かう? まもなく登場する“新たなコンセプトカー”とは
VAGUE
村民の力で蘇った昭和のボンネットバス! 熊本県・山江村の宝物マロン号がロマンの塊だった
村民の力で蘇った昭和のボンネットバス! 熊本県・山江村の宝物マロン号がロマンの塊だった
WEB CARTOP
本物の贅沢──新型ロールス・ロイス ブラック・バッジ・ゴースト・シリーズII試乗記
本物の贅沢──新型ロールス・ロイス ブラック・バッジ・ゴースト・シリーズII試乗記
GQ JAPAN

みんなのコメント

4件
  • 最近はみんなこの内装?
  • 何年も前から燃えるバッテリーを改善できずに次々新型を出すあり得ない企業。
    そして今も燃えている。カタログスペックより前に安全性だろ。
    トヨタは見た目は派手じゃないけど品質で売上を伸ばしてきた。
    異常があればすぐにリコールしてユーザーの被害が出ないようにする。
    まあそれは常識だけどその常識ができないのが韓国車。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1880.03258.0万円

中古車を検索
GTの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1880.03258.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村