10月12日(土)、2024年全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦の公式予選が静岡県小山町の富士スピードウェイで行われ、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)が今シーズン2度目のポールポジションを獲得。わずか0.004秒という僅差で太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が2番手、野尻智紀(TEAM MUGEN)が3番手となった。
1大会で第6戦と第7戦の計2レースが行われる今大会。予選前の走行は11日(金)に行われた1時間30分の専有走行のみ。そのセッションとほぼ同様の気温19度、路面温度は強い日差しの影響でやや上がり25度というコンディションで、秋晴れのなか第6戦の予選がスタートした。
Q1 A組は、山下健太(KONDO RACING)、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)小林可夢偉(Kids com Team KCMG)、大嶋和也(docomo business ROOKIE)、岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、国本雄資(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、笹原右京(VANTELIN TEAM TOM’S)、大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、大津弘樹(TGM Grand Prix)、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)が出走。
スーパーフォーミュラはこれがこの日最初のセッションとあって、ほとんど全車がセッション開始と同時にコースへとなだれ込んでいく。大津のみピットで待機し、周りと異なる戦略を取っているようだ。大津を除く9台のうち、8台はアウト・インでピットに戻りタイヤを履き替えるが、大湯は1ラップを終えてからピットへ。セッションが残り7分を切るあたりで、タイヤを履き替えた各車が続々とコースへと戻っていった。
それぞれ入念にタイヤを温め、アタックへ。まずは大津が1分22秒472をマーク。これがライバルたちのベンチマークとなる。次に岩佐がコントロールラインを通過したが、なんと大津と1000分の1秒まで同タイムを刻み2番手に。続いて佐藤が1分22秒207で逆転するが、すぐさま牧野が1分21秒960と21秒台にタイムを入れてトップに躍り出た。
大津、岩佐、牧野、佐藤らは2周連続でアタックするが、タイムを更新したのは岩佐のみ。それでも佐藤、牧野には届かず3番手でQ2進出決定となった。4番手の大津に続いたのは笹原、小林のふたり。前戦もてぎ大会でポールポジションを獲得し富士でも好調が期待された山下は、小林に約0.150秒届かず7番手でノックアウト。以下、大嶋、大湯、国本の4名がここで予選を終えることとなった。
B組には、小高一斗(KONDO RACING)、太田、福住、三宅淳嗣(ThreeBond Racing)、野尻、平良響(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)、阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、木村偉織(San-Ei Gen with B-MAX)、Juju(TGM Grand Prix)、山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)が出走。
この組でも、三宅とJujuを除く9台がまずはコースに入りコンディションをチェック。アウト・インでピットに戻ると、タイヤを履き替えてふたたびコースへと戻っていった。ピットで待機していたJujuと三宅が一足先にコースに入ると、これに三宅、山本、小高、木村と続いていく。坪井だけは他のドライバーとタイミングをずらし、セッション残り時間が6分を切るあたりでようやくピットを離れコースへと向かっていった。
チェックランを行わずウォームアップからアタックに入った三宅が、まずは1分22秒875で暫定トップに。これを山本が1分22秒447で上回り、さらに野尻が1分22秒416で逆転する。
その後、阪口も三宅を上回り3番手に浮上した。続いて戻ってきた太田のタイムは1分37秒台。アタックに入った直後の1コーナーでオーバーシュートしてしまったようで、残り時間ギリギリでコントロールラインを通過して最終アタックのチャンスにかける。
周囲とタイミングをずらしてコースインした坪井は、最終ラップで1分22秒247をマークしてトップ浮上。山本は最終ラップでタイムを削ることができずに暫定3番手となった。続いて野尻が戻ってくると、1分22秒089に自己ベストタイムを更新。坪井に奪われたトップをすぐに奪い返してみせる。
阪口が1分22秒515に自己ベストを更新し3番手に。最後に、仕切り直しのアタックとなった太田が1分22秒647をマークして5番手に滑り込み、全車アタック終了。太田のポジションアップで福住が6番手にポジションを落としたが、ギリギリQ2へと駒を進めることとなった。
■好調ホンダ勢を抑えてのポールポジション獲得
A/B組の上位6台ずつ計12台が揃い、いよいよポールポジション争いのQ2がスタートしたが、次々にトップタイムが塗り替えられる、目まぐるしいセッションとなった。
まずは大津が1分22秒281でターゲットタイムをマークするが、これを阪口が1分22秒011で逆転。この2台はチェッカーが振られる直前にコントロールラインを通過したため、2周連続でアタックに向かった。
続いて戻ってきたのは岩佐で、1分21秒台に突入して阪口をかわしてトップに浮上する。しかし、すぐさま野尻が1分21秒875で逆転。さらに、セクター2で驚異的な速さを見せた福住が1分21秒726で、野尻を約0.150秒上回ってトップに躍り出た。
ここまでは、マシンが戻ってくるたびにトップが入れ替わる展開となったが、福住に続いて戻ってきた笹原、牧野、坪井らは1分22秒台のタイムで5~6番手に並ぶ。そして、Q1では最後の1チャンスでトップ6に滑り込んだ太田が最後に戻ってくる。セクター2、3で全体ベストタイムを塗り替えていた太田のタイムに注目が集まるが、コントロールラインに戻ってくると表示されたのは1分21秒730。福住にわずか0.004秒届かず2番手に。
これで、福住が今シーズン2度目のポールポジションを獲得。第4戦に続き富士での最速を証明してみせた。
2位には太田が入り、3位は野尻となった。以下、岩佐、阪口というトップ5。専有走行でトップタイムをマークしこの予選でもポールポジションの期待が高かった佐藤は6番手となった。
41周で争われる第6戦の決勝レースは14時40分スタート予定だ。
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