8代目ゴルフに「無かったもの」
コンパクトカーのベンチマーク、フォルクスワーゲン ゴルフはいまも膨大な販売ボリュームを誇るCセグメント界の王者だ。2019年にリリースした8代目(日本未導入)は多彩なユーザー層のニーズに応えるべく、ガソリン、ディーゼル、PHV、マイルドHV、CNGなど様々なパワートレインを携えて登場している。EVという、たったひとつの選択肢を除いて。
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7代目ゴルフにラインナップされた「e-ゴルフ」は、航続距離およそ300kmを実現する新世代のEVハッチバックとして誕生。ウォルフスブルクとドレスデンの2ヵ所で約7年にわたり合計14万5561台が生産され、ノルウェーとドイツのEVマーケットの中核をなしてきた。しかしそのe-ゴルフが8代目に引き継がれることはなかった。
e-ゴルフの終わり=ID.3の始まり
e-ゴルフを2017年3月からアッセンブリーしてきたラインは、2020年12月23日に一旦停止。2021年初頭から3週間の改修に入り、1月末より次期型EV「ID.3」の生産を開始する。ドレスデン工場のトップ、ダニー・アウアースバルトは「e-ゴルフの生産終了は、ID.3の本格的スタートを意味する」と語る。
「あとわずか数週間で、我々“ガラスの工場”の次章がスタートします。新しいモジュラー式のeドライブシステムを搭載した車両の生産基地として、ここがツヴィッカウに続くヨーロッパ第2の拠点となるのです」
ゴルフ並みのボディにパサート並みの室内空間
フォルクスワーゲンはこれまでにも電気のみで走るe-up!とe-ゴルフをラインナップしてきたが、ID.3は同社が純粋な電気自動車のために完全新規開発したMEB(モジュラーエレクトリックツールキット)がベース。Cセグメントに属する5シーターのハッチバックで、e-ゴルフの実質的な後継車に位置づけられる。
ボディ寸法は全長4261mm、全幅1809mm、全高1552mmと、ゴルフに比べて4mm短く9mm幅広く72mm高い。一方でホイールベースは2765mmとゴルフより130mmも長く、センタートンネルもない室内には広大な空間が広がる。フォルクスワーゲングループのヘッド・オブ・デザインを務めるクラウス・ビショフ氏は、「エクステリアはほぼゴルフサイズですが、インテリアはパサート並みの広さを実現」していると語る。
航続距離はe-ゴルフを大きく上回る最長550km
最高出力150kW(204ps)、最大トルク310Nmを発生するモーター(永久磁石同期電動機)は、1速固定のギヤボックスと一体化してリヤアクスルに搭載。ホンダ eと同様に後輪を駆動する。最高速度は160km/h。バッテリーはフロア深くに積み込み、エアコンのコンプレッサーやステアリングラックなどはフロントエンドへ格納した。ゆえに、重心高は“レーシングカーのように低く”、前後重量配分も最適化できたという。
バッテリーの容量は3種類。ベーシックモデルが最大航続距離330km(WLTPモード。以下同)の45kWhを積み、ほかに420kmの58kWh、550kmの77kWhをラインナップする。車両価格はエントリーモデルで3万ユーロ(約380万円)から、という戦略的なプライスタグを与えられている。ヨーロッパでは2020年9月に導入記念特別モデルのデリバリーをスタートしており、すでに2万8000台超が顧客の手に渡った。
ビートルやゴルフに代表される「Volks(国民の、民衆の)」ためのクルマを、常に作り続けてきたフォルクスワーゲン。今後MEBを使ったEVシリーズを「ID.」ファミリーと呼び、すでに具体的な未来予想図として、クロスオーバーの「ID. CROZZ(クロス)」、MPVの「ID. BUZZ(バズ)」、セダンの「ID. VIZZION(ビジョン)」、3列シートSUVの「ID. ROOMZZ(ルームス)」を加えることも発表している。
ID.3の車名の「3」にはビートル、ゴルフに次ぐ“第3のクルマ”となる、という意味も込められているという。21世紀の国民車として、ID.3は再び絶対的王者になれるだろうか。
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みんなのコメント
ID.3は、1速ギアで160kmでは市街地はトルク不足大丈か?
急坂丁字路で動けなくなったりしないのかな?