JRC全日本ラリー選手権の第10戦『新城ラリー 2018』が愛知県・新城市で11月2~4日に行われ、新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)が優勝。2018年シーズン6勝目をマークし、チャンピオン獲得に華を添えた。
シーズン最終戦となったJRC。新城ラリーはターマック(舗装路)ラリー。用意されたSSは15本。SS距離は109.88km、リエゾンを含めた総走行距離は380.49kmとなる。
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前戦のハイランドマスターズを怪我のため欠場した勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)が復帰。また、JN4クラスには、元F1ドライバーで、現在はスーパーGT500クラスでDENSO KOBELCO SARD LC500をドライブするヘイキ・コバライネンが2年ぶりにJRCにエントリー。北川紗衣とコンビを組み、トヨタ86でJN4クラスに参戦した。
また今回は、WRC世界ラリー選手権開催に向け、本戦が開催可能か判断する“キャンディデートイベント”として開催。FIAやWRCプロモーターが見守るなか、ラリーが行われた。
そんな新城ラリーは初日、8本のSSが用意された。SS1、SS2で連続トップタイムを記録した王者新井は、午後のSS5でもふたたびトップタイムをマークするなど速さを見せつけ、2番手の奴田原文雄/佐藤忠宜(ミツビシ・ランサーエボリューションX)に対し、16.4秒のマージンを築き初日を終えた。
勝田は怪我の影響を感じさせない走りでSS6で1番時計。コンスタントに走り続け、初日を終えた段階で3番手につける。開幕戦以来の勝利が欲しい鎌田卓麻/市野諮(スバルWRX STI)はSS5で右フロントタイヤをパンク、大きくタイムをロスし5番手に留まる。
2日目、未明に降った雨の影響で路面には一部ウエットパッチが残る難しいコンディションとなった。そんななかでも新井は好調を維持。ラリー最長のSS10『長篠設楽原1』でトップタイムをマークするなど、終始安定した走行を披露し後続を寄せ付けず、前戦ハイランドマスターズに続き2連勝、シーズン通算6勝目を飾ってみせた。
■新井「最後はコースオフしそうに…」
勝田はSS9、SS13、SS14でベストタイムを刻みポジションをひとつアップ。2位でラリーを終えた。3位には奴田原がつけ、スバル勢の表彰台独占を阻止。初日5番手の鎌田はSS10でクラッシュし、リタイアを喫している。
優勝した新井は、「2日目の午前中はウエット路面が残っていましたし、危ない場面もありましたが、勝つことができて良かったです。ウエットがあるとなかなか厳しいですね。最後はコースオフしそうになっていました」と語る。
「クルマはもっと速くすることができると思うので、来シーズンに向けてシーズンオフを活用してセッティングなどをさらに煮詰めていきたいと思います」
また、2年ぶりのJRC参戦となったコバライネンは初日、ミッショントラブルに見舞われデイリタイアを喫する。2日目に再出走を果たし、クラス最下位ながら完走を果たした。
そのほかのクラス、JN4クラスは4位に入った関根正人/草加浩平(スズキ・スイフトスポーツ)がクラスチャンピオンを獲得。ラリーは高橋悟志/箕作裕子(スズキ・スイフトスポーツ)が制した。また、西川真太郎/本橋貴司(スズキ・スイフトスポーツ)を擁するモンスタースポーツがクラス3位に入り、シーズン初の表彰台を獲得している。
JN2クラスは、4位に入った長﨑雅志/秋田典昭(トヨタ86)がクラスチャンピオンを獲得。優勝は鈴木尚/鈴木裕(スバルBRZ)となった。
JN5クラスは、前戦でクラスチャンピオンを確定させている川名賢/保井隆宏(シトロエンDS3 R3-MAX)が優勝。JN3クラスは天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)が盤石の走りで今シーズン9勝目をマーク。JN1クラスは伊藤隆晃/大高徹也(日産ノートNISMO S)が2018年シーズン初優勝を飾った。
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