南国の活気を帯びた「オーストラル」
ルノーが開発中の新型SUV「オーストラル(Austral)」の公式画像が公開された。現行モデルのカジャーの後継車種となる見込みで、開発の最終段階に入っていることがわかる。
【画像】新型ルノー・オーストラル【日産キャシュカイやカジャーと写真で比較】 全78枚
公開されたプロトタイプには、新しいルノーのロゴが目を引くカラーリングが施されている。ルノーによると、このモデルは今後、100台のテスト車両による計200万kmのテスト走行が行われるという。
テストはフランス、スペイン、ドイツ、ルーマニアで行われ、900人のドライバーが一般道を60万km、サーキットを140万km走行し、新開発のCMF-CD3プラットフォームの調整点を探る。また、防音性やサスペンションの快適性、改良されたパワートレインもテストされる。
正式発表は今春を予定。ルノーは、「南国の活気と熱気、自然の静けさと喜び、そして広大な空間が無限の可能性を感じさせる」と述べている。
欧州ではこれまでにもカモフラージュされたプロトタイプが目撃されており、ルノー・メガーヌEテック・エレクトリックと同様、新時代のデザイン理念を示すべく新しいスタイリングが採用されることがわかっている。
プロトタイプでは、スリムなLEDヘッドライト、コンケーブ状のグリルデザイン、完全に形を変えて再配置されたエアインテークが確認できる。外観だけでなく、インテリアの質感向上、最新技術の搭載、選択肢豊富なパワートレイン設定などが期待される。
PHEVも登場の可能性あり
2015年から販売され、2019年にフェイスリフトを受けた現行モデルのカジャーは、依然として欧州で最も売れているSUVの1つだ。ルノーは後継車種でも同様の商品力を維持するため、デザイン責任者のローレンス・ヴァン・デン・アッカーの下で進行中の「インテリア革命」に沿ってインテリアを刷新する予定だ。
斬新な配置のタッチスクリーン(最上級モデルでは大型で縦長)を中心に、クラストップの素材品質とクリーンなデザインを追求するという。アンビエントライトや上質なトリムなど、高級感を演出するための装備も期待できる。
オーストラルに採用されるプラットフォームは、日産キャシュカイにも採用されているCMF-Cプラットフォームの最新版だ。通常のエンジン車に加え、プラグイン・ハイブリッド仕様やマイルド・ハイブリッド仕様も用意されるだろう。
キャシュカイに搭載される「eパワー」は、日産車に限定されるようだ。オーストラルでは、キャプチャーと同じEテックが採用され、1.6Lガソリンエンジンに電気モーターと9.8kWhバッテリーを組み合わせる。約160psを発揮し、燃費は80km/lと謳われている。
詳細については春頃の発表を待ちたい。
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