■山岳路などで鹿の接近を未然に防ぐ製品とは?
千葉県幕張メッセで開催された東京オートサロン2019のT.M.WORKSのブースには「鹿ソニック」という見慣れない商品が出展されていました。
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この製品は、路上走行中、鹿が路上にいたり、飛び出して来たりする場合に、鹿を避ける高周波音を発生するユニットとスピーカーが一体になった商品とのことです。(1つの製品にはスピーカーセットが1個付属)
鹿が路上にいる場合、クルマと衝突するとバンパーが破損するだけではなく、車両が全損するような大きな破損が起きる可能性もあるとのことです。このユニットはこのような鹿との接触を回避する機能を備えています。
筆者も山梨県の富士山麓を走行中に鹿が前に飛び出してきた経験もあります。その時は大事には至りませんでしたが、実際に鹿と接触し、愛車の前部が破損した知人もいました。特に夜間暗い山岳路を走行している際には、街路灯がない先の見えないカーブの向こう側に鹿がいた場合などは、鹿を避けることは難しいかと思います。
類似する商品としては、以前より「鹿避け笛」といった走行する際の風で人間に聞こえない高周波の音を50~60km/h程度で効果を発揮する製品はありました。
「鹿ソニック」は電気的に高周波音を発生させるため、低速での走行や停車中でも効果を発生することができるとのことです。また、その効果については、富士山アウトドアミュージアムとの協力を得て実験を行い、その効果を実証しているそうです。ちなみに「鹿避け笛」と「鹿ソニック」を併用するとより効果を発揮するとのことでした。
「鹿ソニック」は、防水型スピーカーをクルマのフロントグリルなどに装着し、アクセサリー電源などに接続するだけで使用できるため、一般ユーザーでも簡単に装着できるとのことです。また、アクセサリー電源に接続することで、エンジン始動でON、エンジン停止でOFFとなるため、使用時のON/OFF操作は必要ありません。
なお、価格は、1万9000円(税別)となっており同社の公式サイトで購入可能とのことです。
現在「鹿ソニック」は、改良開発を進めているとのことで、今回参考出品として、よりスピーカーを強化した「鹿ソニック・ハイパワータイプ」がオートサロンの会場には展示されていました。
また、本体とスピーカーを分離して、クルマのグリルなどにスピーカーを装着しやすくした「鹿ソニック・セパレートタイプ」も参考出品されていました。鹿避けのニーズは高まっており、今後とも新製品を投入していきたいとのことです。
衝突被害低減ブレーキの搭載車両は増えていますが、鹿のような早いスピードで飛び出してくる動物の場合、必ずしも効果を発揮できるかは難しい場合が多いと思います。「鹿ソニック」も100%鹿との衝突を回避できる製品ではないとのことですが、鹿が飛び出してきそうな山岳路を走行することが多いドライバーは一考の価値がありそうです。
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