多くのクルマに搭載されるアップル・カープレイ
アップル・カープレイ(Apple CarPlay)を使えば、車載モニターでiPhoneのアプリやサービスを使うことができる。外出先でも合法的に電話を受けたり、好きなナビゲーションアプリで目的地に向かったり、お気に入りの音楽を再生したりすることができる。今回はアップル・カープレイについて紹介したい。似たようなシステムにアンドロイド・オート(Android Auto)があるが、そちらについては別の記事で取り上げている。
【画像】アップル・カープレイに積極的だったフェラーリ【他社に先駆けて早期に導入したフェラーリを写真で見る】 全43枚
カープレイはiPhone 5(2012年)以降に発売されたすべてのiPhoneで、iOS 7.1以降のソフトウェアにアップデートされていれば、無料で自動的にインストールされる。本稿執筆時点では、iOSの現行バージョンは16.7である。
カープレイとiPhoneの互換性については、新しい機能を獲得したり操作性が変化したりするなど、時間を追うごとに進化していく可能性がある。
カープレイで携帯電話とクルマを接続するには、USB(有線)、またはBluetoothやWi-fi(無線)を使う。車種によって接続方法が異なるため、わからない場合は個々のクルマの取扱説明書(オーナーズマニュアル)を参照してほしい。
アップル・カープレイの接続方法
アップル・カープレイを設定するには3つの方法がある。有線または無線接続のいずれかに制限されている車種もあるが、最も簡単な方法はライトニングUSBケーブルを使用することだ。
ケーブルは基本的に新品のiPhoneに付属しているが、1本追加で用意して車内に置いていくと便利だろう。
初めて接続する際にはまず、車内の該当するUSBポートを探す。通常、USB-A(長方形)またはUSB-C(楕円形)コネクタのいずれかが車載モニターの下にある。USB端子をポートに接続し、ライトニング端子を携帯電話に接続する。
ケーブルの接続が完了すると、アップル・カープレイを開始するかどうかを尋ねる確認メッセージが携帯電話に表示されるはずだ。「はい」を押すと、車載モニターでサービスが開始される。
クルマが有線接続および無線接続の両方に対応している場合、次回以降無線でサービスを使用できるよう携帯電話を登録する。携帯電話の近くでクルマを始動させると、カープレイを開始するよう促される。
もし、無線接続にしか対応していない場合、またはケーブルを使いたくない場合、接続方法は少し複雑になる。操作手順も車種によって異なる。
一般的な手順としては、ステアリングホイールについた音声コマンドボタンを押し続け、BluetoothまたはWi-Fiを有効にする。次に、iPhoneでWi-fiを有効にする(「設定」アプリをタップし、次にWi-fiをタップして、スイッチが緑色に表示されているか確認する)。カープレイ・ネットワークをタップして接続を開始する。
接続が完了したら、Wi-Fi設定画面から離れ、メインの設定メニューに戻る。下にスクロールして「一般」をタップし、「CarPlay」をタップしてクルマを選択する。
どのモデルのiPhoneにもカープレイ用の物理ボタンはなく、またカープレイというアプリもない。工場出荷時にあらかじめiPhoneにインストールされているため、すべて物理的な接続または設定アプリで操作する。
スマートフォン対応機種 使えるアプリは?
【アップル・カープレイが搭載されているiPhoneは?】
iPhone 5(2012年)以降に製造されたすべてのiPhoneがアップル・カープレイに対応しており、iOS 7.1以降のすべてのバージョンにアップデートされていれば利用できる。残念ながらiPhone以外の携帯電話では利用できない。対応機種については、アップルの公式サイト(https://www.apple.com/jp/ios/carplay/)で確認できる。
【アップル・カープレイに対応しているアプリは?】
すべてのアプリがApple CarPlayに対応しているわけではないが、対応しているアプリは接続中に車載モニター上に表示される。
多くの人気アプリがカープレイに対応しており、スポティファイ(Spotify)、アマゾン・ミュージック(Amazon Music)などの音楽配信サービスも利用できる。また、グーグル・マップのようなナビゲーションアプリもある。
EV(電気自動車)であれば、充電ポイントを検索するアプリも便利だろう。
アップル・マップ、アップル・ミュージック、電話、メッセージなど、iPhoneのデフォルトアプリの大半もカープレイに対応している。
【アップル・カープレイでゲームはできる?】
現在、アップル・カープレイでゲームをプレイすることはできない。ゲームに気を取られて事故に巻き込まれる危険性が大きいためだ。
アップル・カープレイが使えるクルマは?
【アップル・カープレイ対応車種は?】
アップル・カープレイを最初に搭載したクルマはフェラーリFFで、2014年のことである。2016年頃から多くの自動車メーカーが導入するようになったが、たいていは上級グレードに限定されるか、有料オプションとして設定されていた。今は標準で搭載している車種も多い。
自分のクルマがカープレイに対応しているかどうか、USBケーブルで接続するか無線で接続するかどうかがわからない場合は、クルマの取扱説明書を参照するか、アップルの対応車種ラインナップ(https://www.apple.com/jp/ios/carplay/available-models/)を確認しよう。
【どんなクルマにも導入できる?】
標準サイズの(1DINまたは2DIN)サウンドシステムが搭載されているクルマであれば導入可能だ。ただし、対応機器の取り付けを必要とする。
アルパイン、パイオニア、ソニーなどのメーカーから発売されている、カープレイ対応のタッチスクリーンに交換するといいだろう。価格や画面サイズ、画質などは製品によってさまざま。
自分(DIY)で交換することもできるが、取り付けサービスを行っているカー用品店かカーオーディオのプロに依頼することをお勧めする。
【アップル・カープレイは無料?】
アップル・カープレイ自体は無料で使えるし、対応しているアプリもほとんどが無料だ。自動車メーカーによっては、上級グレードにのみ搭載していたり、オプションで設定していたりするところもある。
将来的には、サービス利用料が月額制で発生するメーカーも出てくるかもしれない。実際、2019年にBMWは所有1年目以降にアップル・カープレイを利用するためにサブスクリプションを導入しようとしたが、オーナーやメディアからの反発を受け、撤回した。
【次世代のアップル・カープレイとは?】
アップル・カープレイの次世代は2024年に登場する予定で、適用範囲がインフォテインメント・システムからインストゥルメント・ディスプレイを含むすべてのモニターに拡大される。つまり、ウィジェットを使ってダッシュボードのレイアウトをフルカスタマイズし、重要な機能に優先順位をつけることができるようになる。例えば、インストゥルメント・ディスプレイのメーターの間にナビを表示できるようだ。
【次世代アップル・カープレイに対応する車種は?】
アップルは、2023年後半から次世代カープレイ対応車種を発表する予定だ。新型メルセデス・ベンツEクラスの「スーパースクリーン」のような大型スクリーンを搭載した車種にフル機能が導入されることを期待したい。現在カープレイに対応している車種は、機能は限定的かもしれないが、引き続き対応する可能性が高い。
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