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いまのETC車載器、使えなくなる可能性 2022年には一部がNGに 判別のポイントは?

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いまのETC車載器、使えなくなる可能性 2022年には一部がNGに 判別のポイントは?

2022年までの延長利用期限が終了

 2018年9月3日(月)、国土交通省およびITSサービス高度化機構、高速道路会社6社連名で、一部のETC車載器が、2022年12月1日以降使用できなくなると発表しました。

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 使用不可となるETC車載器は、「2007(平成19)年以前の技術基準適合証明・工事設計認証(旧スプリアス認証)を受け、製造されたETC車載器」です。

 スプリアスとは、無線設備において必要周波数帯の外側に発射される不要電波の一種。電波障害の原因となるスプリアスをできる限り低減するため、法令により発射強度の許容値が規定されています。現行の許容値は2005(平成17)年12月から適用されており、2年の経過措置期間を経て2007(平成19)年12月に全面適用となっていますが、旧規格で認証を受けた無線設備も2022年11月末まで延長利用できるとされていました。その期限が近づいているというわけです。

 2022年12月以降、旧スプリアス規格に基づき製造されたETC車載器で高速道路のETCレーンに進入した場合について、発表資料では「安全に配慮した運用となるよう検討致します」とされています。また、旧スプリアス規格品を2022年12月以降に取り付けていた場合、電源と接続し電波を発することができる状態であれば、電波法違反になるそうです。

 国土交通省高速道路課によると、規制対象か否かの判別は、商品の外観や車載器管理番号(車載器ごとにメーカーから付番された19桁の識別番号。車載器本体などに記載されている)からはできないといいます。2007(平成19)年以前のETC車載器について、個別にメーカーへ問い合わせてほしいとのこと。

 2018年9月11日現在、いくつかのETC車載器メーカーが商品の型式ごとにスプリアス規格の新旧対応をウェブサイトに掲載しています。たとえば三菱電機では「当社の全てのETC車載器は新スプリアス規格に対応しており、2022年12月1日以降も安心してご使用いただけます」としていますが、古野電気では生産終了品のなかで旧規格対応のものもいくつかある状況。古野電気は「商車載器本体のシールまたは取扱説明書に記載された型式名および型式登録番号(車載器管理番号とは異なる)での照合をお願いします」といいます。

 ただ、国土交通省高速道路課によると現在、旧スプリアス規格の認証でつくられた一部製品について、発射強度などを再測定し、新スプリアス規格への適合を「再認証」することも進められているそうです。今後、旧スプリアス規格とされている製品が再認証されて使えるようになる可能性もあるとのことです。

2030年までにもっと多くの機種が使えなくなる

 将来的には、より多くのETC車載器が使用できなくなることが見込まれます。ETCシステムそのもののセキュリティ規格が変更されるためです。このことは2017年10月に、国土交通省およびITSサービス高度化機構、高速道路会社6社の連名で発表されています。

 国土交通省高速道路課によると、(2018年9月現在も)具体的な規格変更時期は未定だそうですが、現行の規格が適用されるのは最長で2030年ごろまでとなる予定だそうです。ただし、セキュリティに問題が発生した場合は、変更時期が早まる可能性もあるとのこと。

 こちらは、車載器が新規格か旧規格かを商品外観から識別する方法が案内されています。車載器本体などに記載された19桁の「車載器管理番号」が「1」から始まっていれば新規格対応、「0」からであれば旧規格です。

 また、車載器のカード挿入口付近や側面に印刷された識別マークで確認する方法もあります。ETC車載器であれば、カード挿入口付近に「●●●」のマークが印字されたもの、ETC2.0車載器であれば、「ETC2.0」のロゴがあり、かつ挿入口付近に「■」のマークが印字ないものが新セキュリティ対応品です。

 なお、ETC2.0の名称が決定する以前のサービス名である「DSRC」のロゴが記載されたもの、あるいは「ETC2.0」のロゴがあっても「■」のマークが印字されている車載器は、旧セキュリティ対応です。

 このセキュリティ規格の新旧対応についても、主要メーカーのウェブサイトで型式ごとに記載があります。ただ、旧セキュリティ規格の対象となるのは、前出の旧スプリアス規格品よりも多い傾向で、たとえば古野電気製の生産終了モデルは、その多くが旧規格となっています。

※一部修正しました(9月14日19時5分)

【写真】2030年までに使えなくなるETC車載器も 判別はココを見よ

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