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失敗もあるがミレニアムらしい挑戦的なクルマが多数登場! 平成12年誕生の名車&迷車6選

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失敗もあるがミレニアムらしい挑戦的なクルマが多数登場! 平成12年誕生の名車&迷車6選

 異業種合同プロジェクトの衝撃作も登場した

 5月1日から、新しい元号の令和がスタートし、平成が終わった。31年間続いた平成という時代はバブル景気の絶頂期と崩壊、阪神大震災や東日本大震災といった大規模災害、長かった不景気など、激動の時代であった。

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 激動だったのは日本車の大躍進や次々と変わったユーザーの志向の変化など、時代を映す鏡とも言われるクルマも同じだった。そこで平成の終わりを期に、平成を駆け抜けたインパクトあるクルマを良かった方、悪かった方含めて振り返ってみたいと思う。 ■平成12年(2000年)ってどんな年?

 20世紀最後ということで何かとミレニアムという言葉が流行したこの年は、1900年代から2000年代に入る切り替わりでコンピューターが正常に稼働しない恐れがあるY2K、2000年問題で幕を開けたが、大きな問題は起こらなかった。

 この年の成人の日(今まで1月15日だった)から祝日のいくつかを月曜日とし三連休とするハッピーマンデーが始まり、社会ではストーカー規制が施行された。

 デジタル機器ではゲーム機のプレイステーション2が発売され、3日約98万台が売れる大ヒットを飛ばし、現在のファストファッションの先駆けとなったユニクロが台頭し始めたのもこの頃だった。

 1)トヨタWill Vi

 Willはトヨタ、花王、松下電器(現在のパナソニック)、アサヒビール、近畿日本ツーリストの5社で始まった異業種合同プロジェクトで、Will Viはトヨタのその第一弾である。

 Will Viは初代ヴィッツをベースにしたカボチャの馬車をモチーフとしたスタイル、クラシカルなインテリアを特徴とするモデルで、クルマ自体はとくに問題なかったが、如何せんスタイルの好みは大きくわかれ、販売は低調で約2年間で姿を消した。

 Willからは、Viのあとステルス戦闘機をモチーフにした内外装を持つVSとサイファが登場したが、いずれも低調に終わりWillプロジェクト自体も終了となった。しかしサイファは現在のコネクテッドに通じるカーナビが通信機能を持つG-BOOKを装備し、走行距離に応じた課金リースプランが用意され現在注目されている新しいクルマの乗り方につながる部分もあり、今後存在を思い出すことが増えるかもしれない。

 2)トヨタ・プリウス(初代モデルのマイナーチェンジ)

 初代プリウスの登場から2年半が経ったこの年の5月、プリウスはマイナーチェンジを受けた。パソコンでもスマートフォンでも出たばかりの商品ほど進化が早いのはクルマ、ハイブリッドカーも同じ。マイナーチェンジされたプリウスは動力性能と燃費の向上、バッテリーが小型化されたことでトランクスルーが可能となり、フニャフニャだった乗り心地とハンドリングもシャープなものとなるなど、初代プリウスの初期型で不満だった点を一気に改善した。

 今になるとフルモデルチェンジを含めた歴代プリウス、トヨタのハイブリッドカーの進化はこの時が一番大きかった気もするくらいだ。

 3)日産エクストレイル(初代モデル)

 初代エクストレイルは日産がゴーン体制になったことで日の目を見ることになったミドルSUVである。

 初代エクストレイルは「200万円から買える安価な価格でタフに使える」というコンセプトを持ち、日産らしい堅実な仕上がりに加え水に濡れても大丈夫で掃除も楽な防水シートやフロア、ラゲッジスペースを備えるなど、アウトドア派には特に使いやすいSUVであった。

 このコンセプトは世界中で支持され、今ではエクストレイルは日産の世界戦略車の1台に成長している。

 スマッシュヒットを飛ばした乗用車ベースのミニバンも

 4)ホンダ・アコードユーロR&トルネオユーロR

 6代目アコードと初代トルネオの兄弟にこの年追加されたユーロRはスポーティながらトルクフルな2.2リッターエンジンを搭載。不快ではないにせよ「硬い、うるさい」というのも否めないそれまでのシビックやインテグラのタイプRに対し快適性にも配慮した、大人向けのスポーツセダンである。

 このコンセプトはそれなりに支持され、この次のモデルのアコードにもユーロRは設定されたのだが、現在ホンダのラインアップにユーロRを直接的に引き継ぐモデルがないのは残念である。

 5)ホンダ・ストリーム(初代モデル)

 ストリームはこの年にフルモデルチェンジされたシビックをベースしたミニバンで、5ナンバーサイズで約1600mmという全高ながら、ちゃんと使えるサードシートを持ち、乗用車並みにしっかり走り、価格もリーズナブルという文句のない商品で、発売から2年ほどは好調に売れた。

 しかしトヨタが完全にストリームを意識したウィッシュを出してからはストリームの勢いはパタリと止まってしまい、この点にはトヨタのなりふり構わない脅威を痛感したものだった。

 6)スバル・レガシィ(3代目の水平対向6気筒搭載車)

 スバルは3代目レガシィのモデルサイクル中盤のこの年にスバルとしては3基目、近年ではスバルとポルシェしかない水平対向6気筒エンジンを新開発し、3代目レガシィのランカスター(現在のアウトバック)に搭載した。

 このエンジンは排気量3リッターで、のちにレガシィのツーリングワゴン、セダンのB4にも搭載され熟成を重ねた。しかし2010年代に入ると大排気量マルチシリンダーエンジンは排気量や気筒数を減らしながら同等の動力性能が得られ、燃費の向上も期待できるダウンサイジングターボに移行。スバルの水平対向6気筒もこの流れには逆らえず、残念ながら近いうちに完全に姿を消すことになる。

 必要性はともかくとして、日本にもポルシェと同じ水平対向6気筒があったことは記憶に留めたい。

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