2018年も新車市場は活況。今年デビューするブランニューモデル、そしてフルモデルチェンジ車をメーカーごとに一挙大公開!! 本記事では、トヨタ・ホンダ・日産3大メーカーの動向を、自動車ライター遠藤徹氏が、ディーラーに直接足を運び摑んだ情報をもとに解説。今年はトヨタ クラウンを筆頭に、大物新車が控えている。
文:遠藤徹
ベストカー 2018年2月26日号
ヴェゼルが新型へチェンジ!! 捲土重来を期してSUVナンバーワン奪還を目指す!
トヨタは二大巨頭がモデルチェンジ控える
こちらは新型カローラから遅れて登場が予定されるGT-FOUR仕様。かつてのカルディナを彷彿させる期待のスポーツモデルだ
トヨタは6月にクラウン、11月カローラ&オーリスの3モデルと例年に比べフルモデルチェンジする車種数が少ない。
■新型クラウン
クラウンは上級のマジェスタを吸収し一本化する。エクステリアデザインはスポーティ&スタイリッシュなボディシェルとし、若者を強く意識した佇まいとする。新開発プラットフォーム「TNGA」を採用。パワートレーンも新開発とする。エンジンラインアップは2.5L、NA&ハイブリッド、2Lターボ、3.5L、NA&ハイブリッドを搭載。
3.5ハイブリッドはマジェスタからの移植。エンジンは新開発直噴ユニットに切り替えられる。安心パッケージの「トヨタセーフティセンス」は「C」から進化した「P」に引き上げ、標準装備車を設定する。
■新型カローラ
カローラはセダンのアクシオとワゴンのフィールダーが5ナンバーサイズ。新設定の5ドアハッチバックが全幅1760mm程度の3ナンバーサイズで、こちらが次期型オーリスと共通のボディパネルで前後のデザイン変更と味付けに差をつけて仕立てる。
いずれも次世代プラットフォーム「TNGA」を採用。パワーユニットはカローラ5ナンバーが、1.5LのNAガソリン&HV、1.8LのNAガソリン。5ドアは1.2Lターボ、2Lハイブリッドを搭載する。
〈編集部補足〉
このほか大物のスープラに関しては、ジュネーブショーでGRMNバージョンのみ先行公開、2018年中に正式発売される見込みだが、発売時期は2019年にずれ込む可能性も。また、新型センチュリーも6月には登場する見込みだ。
ホンダはPHEVと待望の復活車も!
こちらは2017年のホンダミーティングで公開されたクラリティPHEV。FCV仕様をベースに、市販版と言えるほどの完成度を見せていた
ホンダは、8月のクラリティPHEVと新型商用車N-VAN、9月CR-Vのフルモデルチェンジ、12月に新型ハイブリッド専用小型車を投入する。新規投入モデルが3車種もあるが、いずれも後半に集中している。
■クラリティPHEV(新規車種)
クラリティPHEVは、現行FCVのボディを使い、2Lエンジン、2モーター、大型リチウムイオンバッテリーを組み合わせた方式。一度の充電で100kmのEV走行が可能なことを売りとする。
■N-VAN(新規車種)
N-VANは、現行N-BOXのプラットフォームを使った商用車。現行バモス/ホビオの後継といわれるが、別モデルという情報もある。
バモスのような、「エンジンの上にキャビンが乗るキャブオーバータイプ」ではないレイアウトのため、バモスに比べると荷室スペースが狭くなる。
特徴は助手席側のセンターピラーがなく、荷物の出し入れが便利なこと。かつてのダイハツタントが採用した手法だ。人気が高ければワゴンバージョンにも採用するといった含みがある。
ボディタイプは標準ルーフとハイルーフのふたつを用意。エンジンは660ccNAのみとなりそう。
■新型CR-V
CR-Vは若干サイズアップして上級シフトする。前回の東京モーターショーに参考出品したプロトタイプとほぼ同じ内容で実用化する。2列シート5人乗りの他3列シート6~7人乗りも設定。
パワーユニットは1.5Lターボと2Lハイブリッドを搭載。ハイブリッド専用モデルはシビックセダンがベースだが、ボディパネルはまったくの別設計で5ドアファストバックのボディシェルを採用。インサイトの後継モデルとなる。
パワートレーンは新開発1.5L、2モーター&リチウムイオンバッテリーで走行性のよさと低燃費の高次元での両立を目指し開発を進めている。
〈編集部補足〉
2018年のデトロイトショーで世界初公開されたハイブリッド専用車のインサイトは、2018年末に登場する見込みだ。
日産はe-POWER&NISMOで攻勢かける!
ノートに続きe-POWER第2弾として発売を控えるセレナe-POWER
日産は3月にセレナe-POWER、8月新型ジューク、10月リーフNISMOを発売する。
■セレナ e-POWER
セレナe-POWERは、ノートに搭載している同ユニットをベースにバッテリーの容量拡大、モーターの出力アップで性能の向上を図っている。
ワンペダル走行やプロパイロットの標準装備も盛り込む。ハイウェイスターのみの設定となる見込み。シリーズ全体の80%の販売構成比で、ミニバントップセラー復帰を目指すことになる。
■新型ジューク
新型ジュークは8年ぶりのフルモデルチェンジ。新開発のプラットフォームを採用。クーペ感覚のスタイリッシュフォルムは引き継ぐ。
パワーユニットは従来の1.5L、1.6Lターボに加えて、ノートのe-POWERをほぼそのまま移植する。これによって月販5000台規模を確保し、SUVジャンルのトップセラー奪還を図る。
■リーフ NISMO
リーフNISMOはシリーズのプレミアムスポーツバージョン。バッテリーの容量拡大やモーターの出力アップで、性能の向上を図りながら、航続距離も500km域まで延長させる。
エクステリアデザインもニスモ仕様に加飾する。価格はリーフの50万円アップ程度に設定する。
〈編集部補足〉
新型ジュークのモデルチェンジ時期に関しては、やや不確定要素があり、場合によっては発売時期がずれ込む可能性もある。
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