現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > クーペのようにイカシたスーパースポーツ・トラック!AMT製プラモ「1969年型シボレー・エルカミーノSS396」【モデルカーズ】

ここから本文です

クーペのようにイカシたスーパースポーツ・トラック!AMT製プラモ「1969年型シボレー・エルカミーノSS396」【モデルカーズ】

掲載 2
クーペのようにイカシたスーパースポーツ・トラック!AMT製プラモ「1969年型シボレー・エルカミーノSS396」【モデルカーズ】

長めのホイールベースで伸びやかに

日本では、小型のボンネット型トラックと言えば全てピックアップと称されがちだが、アメリカでは、パッセンジャーカーをベースとしたそれは「クーペ・ユーティリティ」として、純然たる商用車のピックアップトラックとは区別されてきた。

大き目スケールが嬉しい傑作キットを、幅詰めして完成度さらにUP!ニチモ製1/20プラモ「ハコスカGT-R」【モデルカーズ】

【画像17枚】貴重なキットの見事な完成品を見る!

その始まりは1930年代のことで、既存のクーペのトランク部からフードを取り払い、四角い荷台を据え付けた形の自動車をクーペ・ユーティリティと呼んだのである。そして1950年代後半、フォードがその基本形状を大きく変えることとなる車種を発売した。1957年型フォードにラインナップされたランチェロがそれだ。フォード・ランチワゴンをそのままベースとし、車体後半をベッドとしたランチェロは、そのスタイリッシュさとユーティリティの両立で、なかなかの人気を呼んだ。

このランチェロの対抗馬として、シボレーが1959年型で送り出したのが、ほぼ同様の成り立ちを持つエルカミーノである。しかしエルカミーノの販売は振るわず、1960年型で一旦幕引きされた。数年のブランクの後の仕切り直しとして、1964年型で復活したのが二代目エルカミーノである。

シボレーは1960年型でコルベア、1962年型でシェビーIIとふたつのコンパクトを発売し、さらに1964年型では新たにシェベルの名で、コンパクトとフルサイズの間を埋めるインターミディエートを登場させているのだが、二代目エルカミーノはこのシェベルをベースとしたモデルであった。ライバルのランチェロは1960年型から、コンパクトのファルコンをベースとしたモデルに移行しており、二世代目エルカミーノは、ライバル同様に実用的かつ経済的な設定となっていた。

そしてベースであるシェベルとともにモデルチェンジを行うことで、1968年型からは第三世代に移行。この世代のシェベルには、2ドアに用いられる112インチ(2845mm)と、4ドアやワゴンに用いられる116インチ(2946mm)の、2種類のホイールベースのシャシーが存在したが、エルカミーノは後者をベースとしたことで、全長が長く伸びやかで大柄な車体となった。

この三世代目エルカミーノでは俄然スポーティな性格を強めていくこととなり、ハイパフォーマンス・モデルであるSS396も登場。これは1970年型ではエンジンが402-cid(6.6L)に強化されるなど、高性能志向に一層の拍車がかかった。さらに当時のシボレーにおいて最大かつ最強を誇った450hpのLS6 454-cid(7.4L)エンジンを搭載する特別なモデルまで作られ、そのスタイリッシュなプロポーションとも相俟って、第三世代エルカミーノは極めてスポーティなクーペ・ユーティリティとして、現在でも非常に人気の高いコレクティブルカーとなっている。

話を1969年型に戻すと、この年は名機シボレー350 V8が初めて搭載されたことと、ベースである同年型シェベル自体の人気も高いことから、最も評価の高い年式として、エルカミーノの象徴的存在となっている。前年型からの変更点はごく僅かで、外観における違いも少ないが、最も目につくのは前後フェンダーに装着されたサイドマーカーであろう。

搭載されるエンジンは、まず直6が2種類あり、230-cid(3.8L、140hp)と250-cid(4.1L、155hp)。V8はまず307-cid(5L、200hp)、そして前述の350-cid(5.7L)が255hpと300hpの2仕様、そして396-cid(6.5L)が325hpと350hpの2仕様用意されていた。トランスミッションは3速MTが標準であったが、4速MTやパワーグライド(2速AT)、ターボハイドラマチック(3速AT)などもオプションとして設定があった。

ソープボックスダービーとのカップリング!
さて、1969年型シボレー・エルカミーノは、SS396が当時のAMTからプラモデル化されていた。2ドアのシェベルより長いボディもしっかりと再現されているが、このキットは長らく再販がなされていない。AMTからは1998年に新金型で1968年型のキットがリリースされており、近年でも色々とバリエーションを展開しているのは、この1968年型の方である。ここでお見せしているのは当時の1969年型キットを制作したものだが、以下、作者・畔蒜氏による解説をお読みいただこう。

「同社からは1969年製の3 in 1キット(Y914)が出ているが、作例は、同じ1969年製のスペシャルパッケージ版(T312)を制作したものだ。これは、ソープボックスダービーと呼ばれる無動力のカート・レースをフィーチャーしたキットで、1/25のカートと縮小版のポスターが付属する。エルカミーノはそのキャリアカーという訳で、なんとも夢のあるキットである。エルカミーノ自体も、STREET、CUSTOM、DRAGの3通りに作れるオプションパーツが付く。プロポーションに特に問題はなく、特徴あるルーフラインや、リアフェンダーの微妙な膨らみがリアルに再現されている。

ボディの組み立てには特に問題はなかった。金型の抜きの都合で荷台の一部が別パーツになっているので、塗装前にあらかじめボディに接着しておく。リアピラーにヒケが見られるので、瞬間接着剤を徐々に盛り上げてから平らに削り出した。エンジンフードはひと回り小さく、ボディとの間に隙間が空きすぎるので、フード側にプラ板を貼って調整した。

リアバンパーはテールランプハウジングと一体で、ボディとのフィッティングがイマイチ。ランプハウジングはバンパーから切り離し、ボディ側に取り付けてフィットさせ、メッキの表現はボディの塗装後にメッキ調の塗料で塗装した。前後バンパーはいつものように、メッキを剥がしてパーティングラインを取り除いた後、再メッキ加工してある。

足周りはキットのままだと全体に車高が低すぎる感がある。特に今回は、タイヤを別のものに変更したせいでハイトが変わってしまい、それが如実に出てしまった。結局、リアを3mmほど上げて、フロントはホイールアーチとのバランスを考慮してシャフトの取り付けから調整し直した。

いわゆるピックアップ・トラックと違い、車高の設定は意外に難しかった。ストックの場合、空荷ではリアが若干あがっているのが自然と思われる。ただし、あまり高すぎるとセダンピックアップらしくない。結果は御覧の通りだが、完全には納得していないのが正直なところである」

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

フラットスペースを2段で組める! 日産キャラバンがベースのキャンパー
フラットスペースを2段で組める! 日産キャラバンがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
なぜ世界は「マツダの赤」に恋するのか? 匠の技術が創るプレミアム感を再考する
なぜ世界は「マツダの赤」に恋するのか? 匠の技術が創るプレミアム感を再考する
Merkmal
自動化クラッチことAGS搭載の[スズキ ソリオハイブリッドSZ]が凄すぎる件
自動化クラッチことAGS搭載の[スズキ ソリオハイブリッドSZ]が凄すぎる件
ベストカーWeb
悪路を走破してナンボでしょうがい!! [オフロード]性能を極めた[クルマ]を[200万円]台で探してみた!!
悪路を走破してナンボでしょうがい!! [オフロード]性能を極めた[クルマ]を[200万円]台で探してみた!!
ベストカーWeb
え?? [70万円]からで楽しめる[クルマ]があるの!? 中古車があまりにも[おすすめ]な件
え?? [70万円]からで楽しめる[クルマ]があるの!? 中古車があまりにも[おすすめ]な件
ベストカーWeb
フェラーリ499Pのアップデート第2弾は2025シーズン開幕後か。首脳陣が開発スケジュールを説明
フェラーリ499Pのアップデート第2弾は2025シーズン開幕後か。首脳陣が開発スケジュールを説明
AUTOSPORT web
瞬時で判断不能! [指定方向外進行禁止]の道路標識がもうややこし過ぎる!
瞬時で判断不能! [指定方向外進行禁止]の道路標識がもうややこし過ぎる!
ベストカーWeb
新品タイヤでよく見かけるヒゲは切っても平気!? 正式名「スピュー」ができる理由とは?
新品タイヤでよく見かけるヒゲは切っても平気!? 正式名「スピュー」ができる理由とは?
Auto Messe Web
V12モデルの「超新星」 アストン マーティン・ヴァンキッシュへ試乗 フェラーリ最大の脅威か?
V12モデルの「超新星」 アストン マーティン・ヴァンキッシュへ試乗 フェラーリ最大の脅威か?
AUTOCAR JAPAN
「藤原とうふ店(自家用)」仕様のスポーツシートが登場!『頭文字D』とBRIDEがコラボした各86脚の限定モデルの仕様とは?
「藤原とうふ店(自家用)」仕様のスポーツシートが登場!『頭文字D』とBRIDEがコラボした各86脚の限定モデルの仕様とは?
Auto Messe Web
フェルスタッペンへのペナルティ適用には一貫性があるとマクラーレン代表が主張「スチュワードが素晴らしい仕事をした」
フェルスタッペンへのペナルティ適用には一貫性があるとマクラーレン代表が主張「スチュワードが素晴らしい仕事をした」
AUTOSPORT web
F1 Topic:ホーナー、GPSデータを開示しペナルティに反論。ターン4で最速ラップ時より速かったノリスの走りを分析
F1 Topic:ホーナー、GPSデータを開示しペナルティに反論。ターン4で最速ラップ時より速かったノリスの走りを分析
AUTOSPORT web
高市元大臣の後任も筋金入りのマニア! 愛車の異名は「走るシーラカンス」まさかの激レア車
高市元大臣の後任も筋金入りのマニア! 愛車の異名は「走るシーラカンス」まさかの激レア車
乗りものニュース
アウディのフルサイズSUV「Q7/SQ7」が大幅改良で最新デザインを纏い存在感をいっそうアップ!最大5つのチャイルドシートが装着可能
アウディのフルサイズSUV「Q7/SQ7」が大幅改良で最新デザインを纏い存在感をいっそうアップ!最大5つのチャイルドシートが装着可能
VAGUE
超斬新! ドアも窓も無い「凄いクルマ」世界初公開! 本当に「走るの?」 見た目以上に楽しい「RN24」白煙モクモクで爆走!? 韓国で
超斬新! ドアも窓も無い「凄いクルマ」世界初公開! 本当に「走るの?」 見た目以上に楽しい「RN24」白煙モクモクで爆走!? 韓国で
くるまのニュース
メルセデス・ベンツ、旗艦『Gクラス』に初の電気自動車版を導入。革新的な4輪独立式モーターを搭載
メルセデス・ベンツ、旗艦『Gクラス』に初の電気自動車版を導入。革新的な4輪独立式モーターを搭載
AUTOSPORT web
ドライビング規則の見直しが決定も、渦中のフェルスタッペンは動じず「レースに関しては何も変わらない」
ドライビング規則の見直しが決定も、渦中のフェルスタッペンは動じず「レースに関しては何も変わらない」
AUTOSPORT web
WRCドライバーに会える! 2024年もラリージャパンの“前夜祭”駅前ファンミーティング開催決定
WRCドライバーに会える! 2024年もラリージャパンの“前夜祭”駅前ファンミーティング開催決定
AUTOSPORT web

みんなのコメント

2件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

3320.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

425.01100.0万円

中古車を検索
V8の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

3320.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

425.01100.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村