軽自動車ながら2Lエンジン級のトルクをもっている
日産と三菱自動車が共同開発してきた軽EV、「日産 サクラ」と「三菱 eKクロスEV」の販売が6月16日から始まりました。
<価格>
サクラ・・・・・・・・・・233万3100円~294万300円
eKクロス EV・・・・・・・239万8000円~293万2600円
話題の軽EV「日産 サクラ」は本当に“実質100万円台”なのか? 購入前に確認しておきたいことまとめ
EVとしての基本的な性能は共通、バッテリー総電力量は20kWhで、WLTCモードでの一充電航続距離は180km。モーターの性能は最高出力が47kW(軽自動車の自主規制値)ですが、最大トルクは195Nmと軽ターボエンジンの倍近い性能! 最高速は130km/hですが、街中での加速性能では軽自動車として最強・最速といえるパフォーマンスをもっているわけです。
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販売規模を考えるとeKクロスEVは善戦
発売に合わせて両社から先行予約の状況が発表されました。その中身は日産と三菱の客層の違いが感じられるものとなっています。
まず受注台数について…
日産サクラ・・・・・・約1万1000台
三菱eKクロスEV・・・約3400台
…と発表されています。販売網の違いを考えると、日産が多いのは当然ですが、逆に日産が3倍程度にとどまっているのは意外というのが筆者の印象です。
2021年度の軽乗用車の新車販売台数でいうと、日産が約12.7万台、三菱は約3万台となっていて、市場シェアは日産が4倍以上です。実績からすると三菱の軽EVを求めるユーザー比率が高いというのは、アイミーブなどで認知度が高いことも影響しているのかもしれません。
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両モデルのユーザーの志向に明確な違いが!
サクラのほうは中間グレードの「X」(239万9100円)が受注の61%を占めるほどの売れ筋となっています。
eKクロスEVでは上級グレードの「P」(293万2600円)が初期受注の57%を占めています。
どのグレードを選んでも65万円のCEV補助金は変わりません。補助率でいうと廉価版を購入するほうがオトクに感じるのも事実で、サクラを選ぶユーザーはいわゆるコストパフォーマンスを重視しているといえそうです。
逆にeKクロスEVでは上級グレードのPを選んだ上で、オプションの「先進安全快適パッージ」を装着しているユーザーが86%もいます。つまり先進的なEVに、最新のADAS(先進運転支援システム)をプラスしているわけです。
こうして売れ筋グレードの違いを見ていると、サクラを選んでいるのは燃料価格の高騰などを意識してEVへシフトしようとする堅実なユーザー層が浮かんできます。そしてeKクロスEVはアーリーアダプターと呼ばれる新しいもの好きの層にリーチしているという印象を受けます。
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軽EVとして順調な滑り出し。兄弟モデルでの棲み分けもできている
このようにユーザー層を上手く棲み分けできているのだとすれば、この兄弟モデルは喰い合うことなく、両車が成功に向かっていること確実です。そして、これからEV普及期に入っていくであろう日本市場において、軽自動車というカテゴリーでの成功は非常に重要です。
サクラとeKクロスEVがそれぞれ順調なスタートを切ったことで、EVへの理解が深まり、EVアレルギーともいえる感情が消えていくことを大いに期待したいと思います。
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文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
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みんなのコメント
よくこの価格で出せたものだと思いますが、日産三菱にそれだけの思い入れと覚悟が有ったのでしょう。
EVに限らずこれからもっと良いクルマを作って、トヨタグループと共に日本の自動車産業を盛り上げて欲しいものです。
本日6月16日発売おめでとうございます。
日産、三菱自動車の両社には先行投資の意気込みを感じEVkカーの先駆けを担っていただき感謝です。
内装でサクラ、ダイナミックシールド顔でek クロスEVを選択。走りはモーターカーなので大差無く静かでパワフルながら滑らかでしょう。
できればOP高額なボディカラーでは無く価格を抑えてもらいたかったです。