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SROジャパンカップ富士は山脇/高木組フェラーリが連続ポール・トゥ・ウイン。レース1でKチューンズが1-2

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SROジャパンカップ富士は山脇/高木組フェラーリが連続ポール・トゥ・ウイン。レース1でKチューンズが1-2

 6月22日から24日にかけて、静岡県の富士スピードウェイにてファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSの第3ラウンド『SRO GTパワーツアー』が開催。併催のSROジャパンカップは土曜日レース1と日曜日のレース2で、両レースともにKチューンズ・レーシングの98号車フェラーリ296 GT3(山脇大輔/高木真一)がポール・トゥ・ウインで2連勝を飾った。

 2024年シーズンより新たに国内シリーズとして、日本のエントラントおよびドライバーらを中心に実施されているSROジャパンカップ。6月9日にはスポーツランドSUGOで開幕ラウンドを終え、第2ラウンドとなる今大会には、日本全国からGT3やGT4マシンに加えて過去にポルシェ・カレラカップで使用されていた『911 GT3カップ(タイプ991)』も合わせ、GT3が8台、GT4が7台、カップカー1台の全16台が集まった。

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 22日の午前に行われた予選では、2度のセッションでともに98号車フェラーリがトップタイムをマークし、スポーツランドSUGOでの第1ラウンドから続く4レース連続のポールポジションを獲得。レース1ではコメット・レーシングの7号車フェラーリ(辻子依旦/山崎裕介)が、レース2では98号車の僚友96号車レクサスRC F GT3(末長一範/新田守男)が2番手につけている。

■レース1

 そして、予選と同日の午後に行われた60分間のレース1は、曇り空のもとドライコンディションでスタート。山脇の乗る98号車フェラーリが良い蹴り出しを見せ、トップでTGRコーナーへ飛び込む。さらに3番手スタートのMOTOKIが駆るビンゴ・レーシングの9号車コルベットC7 GT3-Rが、辻子の7号車フェラーリをオーバーテイクして2番手に浮上した。翌周には植松忠雄が乗るチーム・マッチーナの55号車マクラーレン720S GT3も続いて7号車フェラーリを抜き、3番手にポジションを上げる。

 スタートで勢いよく2番手に立った9号車コルベットは、さらにペースを上げて首位98号車フェラーリに迫り、TGRコーナーでインから仕掛けオーバーテイク。レース序盤でトップ奪取に成功する。

 ただ、2番手となった98号車フェラーリの山脇も離されずに9号車コルベットと僅差で周回を続ける。レース開始から25分が経過してピットウインドウがオープンになると、98号車が先にピットインを行い、第2戦で2位となったことで課されるサクセス・タイム・ペナルティ10秒(前レースの表彰台フィニッシュ車両がピットストップ時に1位が15秒、2位が10秒、3位が5秒のストップハンデを消化する義務)を消化して、高木に交代した。

 翌周には9号車コルベットもピットインし、こちらは15秒のサクセス・タイム・ペナルティを消化して武井真司に交代。3番手にいた植松の55号車マクラーレンも5秒のサクセス・タイム・ペナルティを消化し、単独参戦の植松がマシンの乗降を行ってピットアウトする。

 各車がピット作業を終え、高木の98号車フェラーリが首位に再浮上。山崎の乗る7号車フェラーリが2番手、植松の55号車マクラーレンが3番手という上位となる。後半スティントに入ってタイヤが温まりはじめると、3番手の55号車マクラーレンがペースアップして7号車フェラーリを攻略し2番手に浮上。

 そして、6番手から後半スティントに入った96号車レクサスの新田が群を抜くハイペースで追い上げを開始し、前を行くライバルを次々とオーバーテイクして表彰台圏内へ浮上してきた。

 残り5分を切ったころには2番手の55号車マクラーレンに追いつき、ダンロップコーナーでアウトからかぶせて2番手を奪った。しかし、僚友98号車フェラーリの高木は35秒前方。最終的に33.687秒のリードを築いて、98号車フェラーリ(山脇大輔/高木真一)が今季初優勝を飾った。2位は96号車レクサス(末長一範/新田守男)、3位は55号車マクラーレン(植松忠雄/植松忠雄)という表彰台となっている。

 GT4クラスは、2番手スタートの和歌山トヨタ・ウィズ・ホウジャスト・レーシングの38号車GRスープラ(落合俊之/末廣武士)が序盤でトップに立ってポジションをキープ。後半スティントではYZレーシングの50号車BMW M4 GT4 G82(藤井優紀/加納政樹)が代わってトップに立ったものの、ピットストップ時のアンセーフリリースによるタイムペナルティを受けて後退。代わって、38号車を抜いてトップチェッカーを受けたトヨタ・ガズー・レーシング・インドネシアの39号車トヨタGRスープラGT4エボ(ハリダルマ・マノッポ/卜部和久)がクラス優勝を飾った。2位には、0.310秒差で終盤まで接近戦を繰り広げたサンライズ・ブルバードの82号車ポルシェ718ケイマンGT4 RSクラブスポーツ(牧野善知/藤原大暉)がつけ、3位には和歌山トヨタ・ウィズ・ホウジャスト・レーシングの38号車GRスープラ(落合俊之/末廣武士)が入っている。

■レース2

 前日のレース1とは一転、レース2は雨上がりのハーフウエットコンディションで実施された。ドライアップにかかる時間の判断が難しいコンディションで、高木が乗る98号車フェラーリのみがスリックタイヤを履くという大きな賭けに出て、レース2はローリングスタートが切られた。

 幕が上がれば、独りスリックを履く高木はペースが上げられず、ダンロップコーナーまでにクラス最高尾までポジションを下げてしまった。代わって、同じくKチューンズの96号車レクサスに乗る新田が首位に立ち、2番手武井の9号車コルベットと、3番手の大八木龍一郎が乗る81号車ニッサンGT-RニスモGT3から徐々にリードを形成する。

 しかし、ドライアップまでクラス最高尾で耐え続けた98号車高木は徐々にペースアップを見せ、20分が経過したころにはファステストラップをマークしながらライバルを追い上げていく。

 1周ごとに1台をパスする猛追を披露する高木は、25分が経過したタイミングで2番手の81号車ニッサンGT-Rをパスし、ふたたびトップに返り咲いた。

 レース開始から30分が経過したころには、ドライバー交代のピットウインドウが迫り、各車続々とピットへ。98号車はレース1優勝によるサクセス・タイム・ペナルティ15秒を消化し、山脇大輔へ交代してトップでコースに復帰した。

 2番手につけていた81号車ニッサンGT-Rも大八木信行に交代してコースに戻ったが、アウトラップでスピンを喫してしまいポジションダウン。代わって辻子依旦が乗る7号車フェラーリが2番手に、植松忠雄の55号車マクラーレンが3番手に浮上した。

 後半スティントではこの時点で、98号車フェラーリはライバルらに対して50秒以上のリードを形成。その後はレコードラインのみがドライアップし、油断ならない路面でのレースが続くなかで2番手争いが徐々に接近。辻子の7号車フェラーリに追いついた植松の55号車マクラーレンは、最終パナソニックコーナーでオーバーテイクを決めて2番手にポジションを上げた。

 以降は大きなアクシデントもなく、各車ペースを維持しながら周回を続け、98号車フェラーリがレース2もトップでチェッカー。レース1から連続でレース2もポール・トゥ・ウインを飾った。2位にはこちらも2戦連続表彰台を獲得した植松忠雄の55号車マクラーレン、3位には辻子依旦/山崎裕介組の7号車フェラーリが入って今季初表彰台を獲得した。

 一方のGT4クラスは、ポールポジションスタートの38号車GRスープラがスタートでポジションダウンを喫し、藤原大暉が乗るサンライズ・ブルバードの82号車ポルシェ718ケイマンGT4 RSクラブスポーツがクラストップに躍り出る。さらに39号車GRスープラと50号車BMWが続くトップ3が形成された。

 次第に路面のドライアップが進むと、卜部和久が乗る39号車GRスープラがトップに立ち、ピットタイミングを迎えた各車は続々とピットへ。ドライバー交代後は、39号車GRスープラ、82号車ポルシェ718、38号車GRスープラが上位を走る。

 そして、50号車BMWが38号車GRスープラを交わして3番手に浮上し、レースは最終ラップへ。ハリダルマ・マノッポが乗る首位39号車GRスープラを、牧野善知が乗る2番手の82号車ポルシェ718が追い詰め、見事ポジションを奪うことに成功。逆転で今季初優勝を飾った。2位には50号車BMW M4 GT4 G82(藤井優紀/加納政樹)が続き、39号車GRスープラ(ハリダルマ・マノッポ/卜部和久)は3位でチェッカーを受けている。

 SROジャパンカップの次戦第3ラウンドは、7月5日から7日の鈴鹿サーキット大会。次回大会もファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSと併催となる予定だ。

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