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骨太から元祖都市型までSUV新時代の新車登場【新車でたどる2018年下半期】

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骨太から元祖都市型までSUV新時代の新車登場【新車でたどる2018年下半期】

 2018年を新型車でたどる本企画。上半期編はこちらをご参照いただきたい。

 本稿は2018年7月から12月までに登場した新型車をまとめてみた。この期間には(レクサスではなく)トヨタ、日産、三菱、マツダ、ダイハツの新型車が登場しなかったが、スズキがジムニーを発表し、ホンダが3台の新型車を登場させるなど、かなり賑やかな新車ラインアップとなった。

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 なお、2018年はクルマ界全般で見ると、トヨタが6月にル・マン24時間レース、11月にWRCでそれぞれタイトルを獲得、スバルとスズキが検査データ不正で問題発覚、さらになんといっても日産のカルロス・ゴーンCEOが逮捕されるなど、まさに大騒ぎの1年となった。

 皆さんの「この1年を代表する1台」はどれだろうか? ぜひ新型車とともに、今年を振り返ってみてほしい。

※【新車でたどる2018年上半期】トヨタの大攻勢と大ヒットミニバン登場もぜひ

文:ベストカーWeb編集部

■スズキ ジムニー/ジムニーシエラ 2018年7月5日発売

 20年ぶりに4代目としてデビューしたジムニー/ジムニーシエラ。スクエアなボディと丸目デザイン、骨太な4WD性能を併せ持ち、3ドア仕様しか持たないにも関わらず注文が殺到して、一時期「納車2年待ち」と言われた(増産で対応し現在は4ヶ月待ち程度に落ち着いている)。

 堅牢なラダーフレーム構造+パートタイム4WDと伝統を踏襲しつつ、衝突軽減ブレーキを採用するなど安全性能を強化。2018年10月31日にはスズキ車で初となるグッドデザイン金賞(経産大臣賞)を受賞している。1.5Lエンジン搭載でオーバーフェンダーを装着するジムニーシエラも同時デビュー。

 こちらも販売台数を大きく伸ばすヒット車となっている。日本カー・オブ・ザ・イヤー大賞候補だったが、検査データ不正問題でスズキ車はエントリー時にノミネート辞退した。

■ホンダ N-VAN 2018年7月13日発売

 空前の大ヒット軽自動車N-BOXをベースとした軽商用車。これまでホンダの軽商用車といえばセミキャブオーバースタイルの「アクティ」だったが、アクティ、バモス、バモスホビオをまとめて廃止して投入した、本気で軽商用のシェアを獲りにきたモデル。

 軽商用車としては初めて助手席側のセンターピラー(Bピラー)を廃止し、広大なドア開口部を実現。さらにN-BOX同様のセンタータンクレイアウトを採用した底床化で、荷室高も(アクティバン比で+165mmの)1365mm。リアシートと助手席シートにダイブダウン機構を採用しており、フラットな荷室も実現。安全運転支援システム「ホンダセンシング」を全車標準装備とするなど、軽商用界に革命を起こすべく投入されたモデル。日本カー・オブ・ザ・イヤーで特別賞を受賞した(大賞は商用車なので審査対象外)。

■スバル フォレスター 2018年7月19日発売

 スバルの2018年唯一の新型車。1997年に初代が登場しており、今回は5代目のフルモデルチェンジ。ターボ仕様廃止、MT仕様廃止、外観デザインはキープコンセプト、と「これはもしかしたら(ファンががっかりして)売れないのでは」と心配されたものの、デビュー後はしっかり売れて業界関係者が胸をなでおろした(デビュー2ヶ月で累計受注台数が1万3282台を突破し、月販目標台数(2500台)の5倍を超えたことが発表された)。

 同年9月にはフォレスターでは初設定となるマイルドハイブリッド機構「e-BOXER」搭載仕様が追加発売された。安全装備として、従来のアイサイトver.3からさらに進化した「アイサイト・ツーリングアシスト」が全車標準装備。日本カー・オブ・ザ・イヤーの実質的一次選考である「10ベストカー」に選出されるも、その後に検査データ問題発覚で辞退した。

■ホンダ クラリティPHEV 2018年7月20日発売

 2016年3月に燃料電池車として発売された「クラリティ」のプラグインハイブリッドモデル。搭載されているメカニズムも走行性能も、多くの自動車ジャーナリストが「ホンダ史上最高」と絶賛するも、ミドルクラスセダンでありながら588万円という価格がネックとなっているのか、あるいはプラグインハイブリッドという仕組みの認知度が低いからか、ほとんど話題になっていない。日本カー・オブ・ザ・イヤーイノベーション賞受賞。

■ホンダ CR-V 2018年8月31日発売

 1995年に登場した初代は元祖都市型SUV。2016年にはいったん日本市場から撤退したが、世界的なSUVブームを背景に捲土重来を期して日本市場で5代目が発売開始。ガソリン車は8月31日、2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」搭載仕様は11月1日に発売された。車格的にライバルとなるハリアーやエクストレイルと比べるとやや割高な価格設定だが、ホンダセンシングや車内の快適性を考慮に入れるとほぼ同格。なおガソリン車には2列シート5人乗りのほかに3列シート7人乗り仕様も用意される。

■レクサスES 2018年10月24日発売

 初代デビューは1989年。北米市場でデビュー。2代目は日本市場で「ウィンダム」という車名で発売し人気を博す。以来長く日本市場で「ES」の名前では販売されてこなかったが、現行型の7代目から日本市場に初投入された。日本仕様は2.5Lガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド仕様「E300h」が用意され、量産車として世界初となるデジタルアウターミラーが採用された。

 レクサスブランドのミドルクラスセダンとしては初めてのFFサルーンであり、手頃な価格帯であることもあって、売れそうなモデル。特にデジタルアウターミラーはこのESで成功すれば、今後多くの量産車に展開してゆくことになりそう。

■レクサス UX 2018年11月27日発売

 レクサスの新車2連発の2車種め。トヨタブランドのコンパクトSUV「C-HR」のレクサス版で、直噴2Lガソリン仕様の「UX200」と、2L+モーターの「UX250h」が用意される。レクサスブランド最小のSUV。

 開発陣いわく「コンパクトなボディではあるが、高級ブランドであるレクサスにふさわしい走行性能をもたせるため、特殊な溶接方法をもちいたり、ボディ剛性強化のためにコストが高い骨格構造を採用している」とのことで、「ベースはC-HR」と言うと嫌な顔をされる。実際、続けて乗るとC-HRとは乗り心地もパワー感もまったく別。なるほど価格帯で約130万円高いだけのことはあるなと実感する(もちろんC-HRもいいクルマなのでお好みでどうぞ)。

■光岡 ロックスター 2018年12月1日発売

 光岡自動車創業五十周年を記念して開発された200台限定車。マツダの現行ロードスターをベースに製作されたパイクカーで、価格は469万8000円~518万4000円。顧客向けに先行予約50台が用意されたが、そのぶんはすでに完売。残り150台は12月1日より予約を受け付けている(納車は2019年6月頃からの予定)。ご覧のとおり、コルベットC2(スティングレー)をデザインモチーフとしており、ボディカラーも「ロサンゼルス・ブルー」、「シカゴ・レッド」、「アリゾナ・イエロー」などカラフルな6色が用意される。正直いっていま一番乗ってみたいモデル。

■ホンダ インサイト 2018年12月14日発売

 初代は1999年に登場して2006年に生産終了、2代目は2009年に復活して2014年に再び生産終了、そんないわく付きの「インサイト」が、3代目となって登場。今度は1.5Lエンジン+モーターの「SPORT HYBRID i-MMD」を採用する、ハイブリッド専用ミドルクラスセダンとなった。

 ボディサイズは全長4675×全幅1820×全高1410mmで、プリウスよりは大きくカムリよりは小さいサイズ。JC08モード燃費は34.2km/Lとプリウスよりは劣るものの、カムリ以上の燃費値をマークしている。月販目標台数1200台とやや弱気なのが気になるポイント。いいクルマなのだが、最近のこの手のホンダ車は価格設定が強気すぎる気が…(というか「あまり売れると思っていない」という点で弱気なのかもしれない)。

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