前CEOの方針を撤回?
text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
【画像】【画像】ヴァルハラ、DBX、ヴァンテージ、DB11【アストン製V6エンジンを搭載予定だったモデル】 全160枚
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
アストン マーティンは、将来のモデルにメルセデスAMG製のパワートレインを採用して、ハイブリッドV6の社内開発を終了する可能性が高い。
アストン マーティンのトビアス・ムアーズCEOは2月25日に行われた投資家向けの会見で、新たな技術パートナーであるメルセデス・ベンツから、パワートレインのコンポーネントを「合理的なコスト」で供給するという提案を受けていると述べ、この取り決めが将来の製品戦略の形を変える可能性を示唆した。
2019年のジュネーブ・モーターショーでコンセプトが公開され、2023年の発売が予定されているミドエンジンのスーパーカー「ヴァルハラ」は、社内で開発したハイブリッドV6エンジンを搭載予定だった。今後4か月以内に新バージョンが公開されることになっている。
ハイブリッドのV6エンジンは、アストンがラインナップ全体に展開することを目的として社内で開発したものだが、今では必要なくなったようだ。ヴァルハラだけでなく、DBXやDB11、ヴァンテージにもAMG製4.0L V8に代わるユニットとして採用が計画されていた。
以前、アストン マーティンのアンディ・パーマー元CEOは、メルセデスAMGのエンジンのダウンサイジングは、アストンの計画に合わず、V6の社内開発が必要になるという考えを表明していた。
パーマーは2020年、AUTOCARに対し、「メルセデスは将来のエンジン技術の構想を公表していないし、アストンに4気筒エンジンが搭載されるとは考えていない」と語っている。
しかし今、パーマーの後を継いだムアーズは、AMGの大型パワートレインのハイブリッド化がアストンに新たなチャンスをもたらすことを示唆している。
「メルセデス・ベンツとの技術提携により、内燃機関に関しては他の可能性もあるが、電動化されたドライブトレインは採用する可能性がある」(トビアス・モアーズCEO)
今後発売されるメルセデスAMG GT 73e 4ドアクーペとS 73eに搭載されるハイブリッドV8ツインターボが、より小型でミドエンジンのヴァルハラにも搭載されるかどうかは不明だ。詳細は市販モデルが公開されたときに明らかになるだろう。
パーマーは、アストンのV6はAMGのV8よりもパワフルになるだろうと述べていたが、GT 73eとS 73eは204psの電気モーターを搭載して800ps以上を発揮する見込みであり、これを上回ることは難しいだろう。
製造は外部サプライヤーが請け負うことになっていたため、現時点ではV6のキャンセルがアストンの財務計画や従業員にどのような影響を与えるのかは不明だ。
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みんなのコメント
オーナーが代わってその計画がなくなった。PUは完全にメルセデス頼みになったと言う事だ。