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シボレー、新型『コルベットZ06 GT3.R』を公開。2024年のデイトナ24時間レースでデビュー予定

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シボレー、新型『コルベットZ06 GT3.R』を公開。2024年のデイトナ24時間レースでデビュー予定

 1月28日(土)から開催される2023年ロレックス・デイトナ24時間に先立ち、シボレーはデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで2024年型の『コルベットZ06 GT3.R』を一般公開した。

 2022年シーズンと2023年シーズンを走る『C8.R』は、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権とFIA世界耐久選手権(WEC)でのカテゴリー廃止に伴ってGTLM/GTE Pro規格のマシンをGT3規格に改造したマシン。そのため、このZ06 GT3.Rがシボレーとして初のFIA GT3規格マシンとなる。

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 ミドシップレイアウトのZ06 GT3.Rの設計と開発は、ゼネラルモーターズ(GM)のコンペティション・モータースポーツ・エンジニアリングとプラット・ミラー・エンジニアリングが共同で行なった。

 Z06 GT3.Rは特にカスタマーレースに重点を置いており、北米および世界の複数のGT3カテゴリーに参戦が可能。カスタマーにはハイレベルなパーツとテクニカルサポートが提供される予定だ。

 Z06 GT3.Rは、1年後の2024年のデイトナ24時間レースでのレースデビューを予定しており、GTデイトナ(GTD)Proを戦うこととなる。

「コルベットZ06 GT3.Rは、シボレーとコルベット・レーシング・プログラムの新境地を開くマシンだ」

 GMモータースポーツ・エンジニアリング・コンペティション部門でディレクターを務めるマーク・スティローはそう語る。

「このカスタマーへ向けたレーシングカーは、コルベット・レーシングの長い歴史から学んだことに加え、コルベットの生産デザイン、エンジニアリング・パワートレインなど各チームの専門知識を活用している」

 またコルベットのエグゼクティブ・チーフ・エンジニアであるタッジ・ユクターは、次のように語る。

「コルベット・レーシングは、25年間に渡ってコルベットの市販車デザインに重要な影響を及ぼしてきた」

「コルベットの生産チームとレーシングチームは、ミドシップレイアウトの利点を最大限に引き出すために、開発段階で密接に協力し、両プログラムの教訓を共有してサーキットでの総合的なパフォーマンスを実現した」

 Z06 GT3.Rは市販の『Z06』での採用に先駆けて、2019年にC8.Rでの初期テストからサーキットでの開発を開始した5.5リッターのフラットプレーンDOHC V型8気筒エンジン『LT6』を搭載。LT6エンジンは、クランクシャフトやコンロッド、シリンダーヘッド、燃料インジェクター、コイル、ガスケット、その他各種センターなど70%以上の部品を市販のZ06用エンジンと共有している。

「レースは常に、当社の市販エンジンの開発において重要な役割を果たしている」とパフォーマンス&レース推進チームのディレクター、ラス・オブレネスは語る。

「『C5-R』から『C7.R』までのプログラムを通じて、効率や素材、軽量化など市販およびV8エンジンの開発に役立つ貴重な教訓を得ることができた。コルベット・レーシングから市販へ技術が流れ、またそこから戻ってくることで、レースや市販車のエンジンは速く、信頼性が高く、効率的なモノになった」

 シボレーのDriver in the Loopシミュレータによる仮想テストは2021年初頭に開始され、2022年9月には最初のサーキットテストが行なわれた。2023年の第3四半期にカスタマーへの供給が行なわれる頃には、Z06 GT3.Rは丸一年のサーキット開発期間を経たことになる。

 コルベット・レーシング・プログラムは設立から25年が経過し、IMSAでの113勝を含む122勝を記録。加えて、14回のマニュファクチャラーズタイトルとドライバーズタイトル、15回のチームタイトルを獲得している。

 Z06 GT3.Rの前身となる現行C8.Rは、2020年のサーキットデビュー以降、世界中で15回のレース勝利を記録。IMSA GTLMでの最後の2年となった2020年と2021年で支配的な走りを見せた。

 シボレーとコルベット・レーシングは、Z06 GT3.Rを走らせるカスタマーチーム向けのカスタマーサポートプログラムを設置する。シボレーのプレスリリースには次のようにある。

「2024年から北米レース・イベントにサーキットパーツ用トラックを常備し、Z06 GT3.Rプログラムの最初の2年のうちに海外でのサポートを強化する」

「コルベット・レーシングは、サポートする選手権のカスタマーチーム向けにボディワークと内部コンポーネントのフルスペア・パッケージを携行する予定だ。技術面では、エンジニアによるレース前の資料作成やシャシーセットアップ、データ共有、イベント後の資料作成、データ分析、相対比較などでチームを支援していく」

「コルベットZ06 GT3.Rのカスタマーチームには、完全なエンジニアリング支援やレース戦略支援、その他の項目も追加支援オプションとして提供する。コルベット・レーシングとGMモータースポーツのエンジニアは、遠隔エンジニアリングと運用支援で対応が可能になる」

 なお2024年のIMSAでは「GTD ProとGTDチームを合わせて最大4台のコルベットZ06 GT3.Rをエントリー」させ、WECには2台を投入する予定とのことだ。

 シボレー・モータースポーツは、SROアメリカやインターコンチネンタルGTチャレンジを含むSROのGT3カテゴリーにも投入を検討している。ドライバーを含む具体的なチーム発表は、後日行なわれる。

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