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北米のIS500 F スポーツパフォーマンス発表で…… 中古レクサスIS Fの価格に動きあり!?

掲載 更新 3
北米のIS500 F スポーツパフォーマンス発表で…… 中古レクサスIS Fの価格に動きあり!?

 2021年2月に、北米レクサスがハイパォーマンスセダンの「IS500 F スポーツパフォーマンス」を発表した。このモデルは最高出力472ps、最大トルク535Nmを発生する5L V型8気筒DOHCエンジンを搭載している。

 残念ながら、今のところ、このIS500 F スポーツパフォーマンスは日本国内で販売される予定はないが、5L V8自然吸気エンジンを搭載したレクサスISといえば、2007年~2014年まで販売されていたIS Fを思い出す人も多いはずだ。

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 というわけで、今回はIS500 F スポーツパフォーマンスのルーツともいえるIS Fの中古車事情を紹介していこう!

文/萩原文博
写真/TOYOTA、ベストカー編集部

【画像ギャラリー】Fスポシリーズの頂点!! レクサス「IS F」写真集

■運転の楽しさを極限まで追求したIS Fは2007年デビュー!

 レクサスIS Fはブランドのプレミアムスポーツモデルとして、2007年10月に発表、12月から販売開始された。IS Fの車両本体価格は766万円で、同じ年に販売開始した日産GT-Rのエントリグレードが777万円だったこともあり、当時話題となった。

 IS Fの“F”は徹底的な走りの鍛え込みを行ったホームサーキットの富士スピードウェイの頭文字である“F”が由来となっている。

ISのボディに5LのV8エンジンを搭載。刺激的な走りが約束されたモデルだった。IS Fの“F”は富士スピードウェイで徹底的に走りが鍛えられた“証”であった

 その“F”の名を付与するレクサスブランドのプレミアムスポーツは、「基本性能を徹底的に鍛え込むとともに、走りの新技術を備えることにより、レクサスの新しいパフォーマンスを提案する」ことをコンセプトとし、その開発にあたっては、ドライバーの意思にしっかりと応え、クルマを自在に操ることができるという、クルマの根源的な魅力である「運転する楽しさ」を極限まで追求したモデルとなっている。

  “F”の称号を与えられたIS FはインテリジェントスポーツセダンのISをベースに最高出力423ps、最大トルク505Nmを発生する5L V型8気筒自然吸気エンジンをはじめ、当時世界初だった8速スポーツダイレクトシフトなど、新開発のパワートレーンを搭載。さらに専用のサスペンション、アルミホイール、タイヤを採用している。

「IS F」のエンジンルーム。比較的コンパクトなボディにV8エンジンを搭載している為、凝縮感は半端ない。シルバーのエンジンカバーはインテリアとの統一感を感じる

 8速スポーツダイレクトシフトは電子制御技術により、ATとMTのメリットを両立させ、2ペダルトランスミッションの新たな価値を提案。Mポジションでは世界最速レベルの変速レスポンスを実現するとともに、エンジンとトランスミッションを直結状態とすることで、ダイレクトなアクセルレスポンスを実現していた。

 さらにエンジン、ステアリングブレーキを統合制御することで、高い車両安定性と予防安全性能を発揮するVDIMにスポーツモードを設定している。

 IS Fのデザインは、外観では走りのパフォーマンスと機能をダイナミックな造形へと昇華させたもの。

 一方、インテリアはハイコントラストをテーマとして、白と黒を基調にブルーのアクセントカラーを絶妙に配置した。さらにメーターの指針には青色LEDを採用し、スピードメーターは300km/hまで刻まれている。

■2007年に登場以降毎年改良され、常に走りの質を高めていた

 そして、IS Fはデビュー後に次のような改良が実施された。

 まず、2008年9月に一部改良を行い、センタークラスターを意匠変更するとともに、センタークラスターやドアグリップ&センターコンソール加飾部をブラックメタリックへと色を変更した。

 2009年8月の一部改良では、優れた操縦性、走行安定性と高いトラクション性能を発揮するトルセンLSDを標準装備とした。さらにステアリングホイール、19インチ鍛造アルミホイールの意匠を変更。標準装備のHDDナビゲーションに通信で地図更新が行える「マップオンデマンド」機能などを追加した。

 そして2011年8月に行った一部改良では、運転する楽しさを追求し、優れた操縦安定性・走行安定性を発揮する新ショックアブソーンバーの採用に加えて、コイルスプリングやバウンドストッパーなどサスペンションチューニングを最適化している。また、ヘッドライトにL字型のポジションランプを採用した。

 2013年9月に一部改良を行い、フロントのフォグランプをLEDタイプへの変更したのをはじめ、カーボン製リアスポイラーの採用。また、スポーツシート全席のヘッドレストに“F”ロゴを立体的に表現したエンボス加工を施している。

インテリアはISをベースとしながらも、テーマであるハイコントラスト感で“F”の特別感を演出。白いカーボン調パネルやパドルシフトも敢えて存在を主張し、積極的な操作を求めてくるかの様だ

 加えて、同時に設定された特別仕様車の「ダイナミックスポーツチューニング」はエンジンのピストンなどの部品のフリクション低減をはじめ、組み立てを行う時にバランス取りを行い、最高出力7psアップと滑らかな回転フィールを実現している。さらに、ボディ開口部に新しい接着技術を採用することで、ボディ剛性を向上させている。

■初期モデルは、登場から10年以上経過。気になる中古車事情をチェック !! 

 それではレクサスIS Fの最新の中古車事情を見てみよう。

 現在、レクサスIS Fの中古車の流通台数は約58台。3カ月前の2020年12月当時も約58台だったが、その後年明けに一時約70台まで増加した。しかし3月に入ると減少に転じて58台まで減っている。

 約2年前の2019年5月当時の流通台数が約80台だったので、減少傾向となっているのは間違いない。

 続いては平均価格の推移だ。3カ月前は約240万円で、その後流通台数の増加とともに平均価格も約250万円まで上昇。しかし3月に入り値落ち傾向となり、3カ月前とほぼ同じ約240万円まで値を戻している。

 約2年前の平均価格も約248万円となっているので、IS Fの中古車の平均価格はこの240万~250万円付近で下げ止まりとなっているのだ。現在の価格帯は約148万~約460万円と非常に幅広い。

■今、IS Fの中古車はとてもバリュー感のあるモデルだ!

 そして中古車の年式による分布を見ると、2007年~2011年までの前期型が約48台と圧倒的に多く、L字型のポジションランプが付いた後期型は約10台しかない。

 中古車のグレードはすべて標準車のみで、以前は流通していたブレイジングテラコッタインテリアや、ダイナミックスポーツチューニングといった特別仕様車の流通はなくなっている。

 流通台数の少ない後期型が高価格帯に集中しているが、前期型でも走行距離が1.2万kmという走行距離の少ない中古車は400万円オーバーとなっている。ボディカラーはパールホワイトが多く、次いでIS Fのイメージカラーであるブルーとなっている。

登場から10年以上が経っており、走行距離も10万km越えの車両が目立つが、価格的にはリーズナブル。メンテナンスをしっかり行なっていれば、400馬力オーバーの高性能車を充分に楽しめる

 200万円以下の中古車では走行距離が10万kmオーバーとなっているが、もともとしっかりと作られているクルマなので、メンテナンスさえしっかり行われていれば神経質になる必要はない。

 同じ5L V8エンジンを搭載したRC FやGS Fの中古車相場はまだ高水準なので、200万円以下でも大排気量自然吸気エンジンをお手軽に楽しめ、本革シートなど豪華装備が充実した中古車のIS Fは相当バリュー感が高いモデルといえる。

昨年大幅な改良を実施した現行「IS」にIS500 F スポーツパフォーマンスが追加されることが北米発表された。北米専売車となり、残念ながら日本での発売の可能性は低そうだ
  

【画像ギャラリー】Fスポシリーズの頂点!! レクサス「IS F」写真集

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みんなのコメント

3件
  • GT~Rとは明らかに設計思想が違うけど、アクセル踏み込んだときの大排気量NAエンジンの迫力は面白かった。
  • 同じエンジンなのにモデル名なんで変えたのか
    LC500に合わせたんだろうけど
    やっぱ長いこと同じエンジンをいろんな車種に
    使い回すってところで無理が出てきてるな

    自社で主力エンジンを開発してないトヨタが
    ドイツ車の真似ごとした結果か
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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