積算 8957km ドライビングモードの変化
text:Damien Smith(ダミアン・スミス)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
様々なドライビングモードを試してみると、ハンドリングの変化が大きく、車内の雰囲気も輝いて感じられるほど。ダイナミックモードが最もわたし好みで、まるでスター・ウォーズのデス・スターのように一気にたくましく感じられる。
オプションの4輪操舵システムも好印象。狭いスペースでの取り回しでは、家族のフォード製のミニバン、SマックスよりA6の方が優れていることもわかった。
車両変更 サルーンの50からアバントの40へ
長期テストのクルマを、エントリーグレードに近いエステートボディのアバントに交換した。
サルーンにするかステーションワゴンにするかは、常に悩ましい問題だ。近年のドイツ・ブランド3社のモデルから選ぶなら、筆者はステーションワゴンを選ぶ。
機能もスタイルも犠牲にすることがない。特にフェラーリ250GTのように、足の速いワゴンボディは筆者好み。アウディA6の場合はどうだろう。自分なら間違いなくアバントを選ぶ。正面から見ればほぼ同じだが、なだらかに降下するルーフラインの方が良い。
今回、たくましいA6 50 TDIにお別れを告げ、アバントにスイッチすることになったのだが、格下グレードの40 TDIにも関わらず後悔は殆どなかった。エンジンは3.0LのV6ディーゼルターボから、実直な直列4気筒のディーゼルターボに入れ替わる。
名残惜しいアルミホイールと4輪操舵
駆動方式はクワトロと呼ばれるダイナミックな4輪駆動から、前輪駆動になる。ATのSトロニック・トランスミッションは8段から7段へ1段減少。タイヤも19インチのピレリから18インチのブリヂストンになった。 0-100km/h加速は爽快な5.5秒から、8.3秒へと落ち着く。
一部の読者には不評だった数多くのオプションも、アバントの内容なら問題ないだろう。サルーンのA6 50 TDIには、2万ポンド(280万円)にも及ぶオプションが装備されていたが、アバントの40 TDIの方は数行の紹介で済む程度。
1495ポンド(21万円)のテクノロジー・パックに、115ポンド(1万6000円)の大容量燃料タンク。これで63Lから73Lへ増える。1150ポンド(16万1000円)のダンピングコントロール・サスペンションと、1950ポンド(27万3000円)のパノラミック・サンルーフも付いている。大きなサンルーフは後席の子供には大好評だ。
50 TDIに付いていた名残惜しい装備は、5本のVスポークが凛々しいアルミホイールと4輪操舵システム。40 TDIのホイールは少し安っぽく見える。うっかり対向車を幻惑させないで済む、マトリックスLEDヘッドライトも良い機能だった。アダプティブ・エアサスペンションの優しい乗り心地も良かった。
アバントにもダンピングコントロールは付いているが、一般的なスチールコイルのサスペンションだから、英国郊外での乗り心地には明確な差がある。これから、筆者が歩み寄っていかなければならない。
もっとも、これらは不満ではない。荷室の大きいアウディはサルーンより美しいし、落ち着きがあり快適なことで知られている。5代目になっても、A6という由緒正しき血統に違いない。
スロットルレスポンスは改善
アウディA6 40 TDIアバントに乗り始めてまだ数日だが、これまでの印象をまとめてみたい。燃費はまだ何ともいえない。サルーンの50 TDIはマイルド・ハイブリッドだったこともあり、ボディサイズや重量の割に良好だった。これまでの結果では、63Lの燃料タンクで平均704kmを走れていた。つまり11.1km/Lくらい。
アバントの2.0Lの4気筒にも同じマイルド・ハイブリッドが搭載されており、高速巡航走行時には賢くエネルギー消費を抑えてくれるが、これからの変化が楽しみだ。
50 TDIで気に入らなかった点の1つは、混雑した交差点などでの、停止状態からの加速。ハッとさせられる場面が何度かあった。通常エンジンに関して「ラグ」と聞くとターボラグを想像すると思うが、50 TDIの3.0L V6の場合は、発進時に生じる。鈍くスタートしたあと、急に加速する傾向に馴染めずにいた。
40 TDIアバントも、スロットルレスポンスは完璧とは呼びにくいが、ずっと良い。高価格帯の上質さを売りにするクルマなら、指摘したくないポイントだと思う。
荷室空間は、サルーンが530Lだったのに対し、アバントは565L。アウディ製ステーションワゴンのイメージ通りの体験が得られるだろうか。アバントの良さを見つけていくことが楽しみだ。
テストデータ
テスト車について
アウディA6アバント 40 TDI スポーツ Sトロニック
新車価格:3万9850ポンド(557万円)
テスト車の価格:4万6935ポンド(657万円)
テストの記録
燃費:-
故障:なし
出費:-
気に入っているトコロ
車内の質感:アウディのウリでもあるインテリアの上質さは、長距離でも快適。50から40へダウングレードしても、変化は最小限。
気に入らないトコロ
5名乗車は難しい:10代の子供は、リアシートの中央部は硬く狭いと不平を漏らしている。両側のチャイルドシートに挟まれているから、仕方ないことではある。
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みんなのコメント
装備が安価なのはベース車がVWだから仕方ないんですかね。。。
1000万払ってこれは欲しくない。このクラスでステアリングも手動調整だし、装備万全のベンツと比べるとまだまだ遅れてるな。