スバルの屋台骨となる、インプレッサ、レヴォーグ、そしてレガシィのモデルチェンジ情報を独自入手した。
まず、インプレッサは、2019年8月27日にマイナーチェンジを発表。続いて、新型レヴォーグは2020年4月にフルモデルチェンジする予定。
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すでに北米で発表されている新型レガシィは、なんと日本ではB4の販売が終了し、アウトバックのみの販売になるという。
さて、モデルチェンジの中身はどうなのか? 新車販売に精通している流通ジャーナリストの遠藤 徹氏が足で稼いだスクープ情報をお届けする。
文/遠藤 徹
写真/ベストカーWEB スバル
2019年8月27日にマイナーチェンジ版インプレッサの予約開始!
インプレッサは発売から約3年を経てマイナーチェンジ(写真はマイナーチェンジ前のモデル)
インプレッサのマイナーチェンジモデルの予約開始が2019年8月27日から始まる。現行モデルの発売が2016年10月13日だから、約3年ぶりのマイナーチェンジとなる。
正式発表・発売は2019年10月中旬になる可能性が強い。現在、スバルディーラーには2Lモデルが2019年12月、1.6Lモデルが2020年1月の生産販売開始という通達が届いている、とのこと。
予約受注が始まる2019年8月27日には商品内容、価格が明らかになり、見積書の作成が可能になる。
残念ながら価格や商品概要はまだ明らかになっていないが、フロントはグリル、ヘッドライト、車幅灯、アルミホイールなどのデザインが変わり見栄えを良くするなどエクステリアのデザイン変更が行われる。
インテリアはシート材質、内張りのカラーリング、計器盤などが多少手直しされるようだが、あまり大きくは変えない。ボディカラーは1色程度新色が加わるはず。
パワーユニットは1.6L、2Lとも多少手が加えられるが、足回りを含めて走りに関する部分はあまり変えないようだ。
今回のインプレッサのマイナーチェンジにおける最大のトピックスは、最新のアイサイトツーリングアシストが装備されたことだろう。
アイサイトツーリングアシストはレヴォーグやWRX S4、フォレスターに搭載されているもので、高速道路などでのすべての車速域で、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作を自動でアシストする。
また、フォレスターやXVに搭載されている、2Lエンジンにモーターアシスト機能が備わっているe-BOXERの設定は今回見送られるようだ。
ちなみに同じプラットフォームを使っているXVは同様な内容で2020年中にマイナーチェンジする予定。この時期にe-BOXERがインプレッサにラインアップに加わる可能性がある。
■アイサイトツーリングアシストについて
●「車線中央維持」の作動領域を従来の「60km/h以上」から「0km/h以上」へと大幅に拡大
●「全車速追従機能着きクルーズコントロール」では高速道路や自動車専用道路上において従来の「0km/h~約100km/h」(実際は114km/h)から「0km/h~約120km/h(実際は134km」の範囲で実現可能に
●「先行車追従操舵」も追加し、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作をより高度に自動制御してドライバーをアシストすることを可能となった
●後退時に車体後部に内蔵したソナーセンサーが障害物を検知し、障害物がある場合は音と表示で警告してくれる「後退時自動ブレーキシステム」
■スバル公式 アイサイトツーリングアシストの機能説明動画
https://www.youtube.com/watch?time_continue=197&v=RwwLZKQh7vQ
■首都圏のスバルディーラー 営業マンの証言
インプレッサのマイナーチェンジ情報を首都圏のスバルディーラーの営業マンに聞いてみた。
「インプレッサは現在、5ドアハッチバックのスポーツ、セダンのG4とも1.6Lの2WDのほうが圧倒的によく売れています。価格が安く、走りも十分満足していただいています。
ハッチバックのインプレッサスポーツ、セダンのG4の販売割合ですが、8対2くらいでスインプレッサポーツのほうが圧倒的な人気です。
e-BOXERは現在、2L、4WDの組み合わせしかないので、今回設定が見送られます。2WDや1.6Lの開発が進められていると聞いていますので、いずれ設定されると思います。
インプレッサはXVも含め、よく売れていますよ。とはいっても改良モデルの発売が待ち遠しかったですけどね。
現行モデルであれば、下取り車があって、ナビやETC付を装着していただければ30万円以上の値引きはできると思いますが、改良型になると10万円くらいになると思います」。
レヴォーグは2020年4月にフルモデルチェンジ!
ベストカーがCGで製作した新型レヴォーグ
最新状情報によれば、新型レヴォーグは2019年10月の東京モーターショーで初公開となり、2020年4月にもフルモデルチェンジする見通し。
インプレッサやフォレスターに採用されている、スバルの次世代プラットフォームが新型レヴォーグに採用される。
エクステリアデザインはキープコンセプトだが、走りのポテンシャルは大幅に進化するという。
パワーユニットは1.6L&2Lともにターボが装着され、引き続き全車4WD&CVTでラインアップ。
今回のフルモデルチェンジで、2Lエンジン+モーターアシストの「e-BOXER」を新規設定。アイサイトは現在のアイサイトVer3+ツーリングアシストが進化したアイサイトVer4に進化する。
■首都圏のスバルディーラー 営業マンの証言
新型レヴォーグの発売時期はどうなっているのだろうか、首都圏のスバルディーラーの営業マンの証言を紹介する。
「現行モデルのレヴォーグの登場は2014年4月。約6年でフルモデルチェンジするタイミングです。このことはすでにメーカーからディーラーに通達が来ていると聞いています。
スバルとしてはインプレッサシリーズに次いでフォレスターと並ぶ3本柱のひとつなので、新型レヴォーグの期待は大きいです。
レヴォーグはモデル末期ですので、販売は頭打ち傾向にあります。新型になれば儲け頭になると思いますので待ち遠しいですね。
次期型は若干サイズ&クオリティアップし上級シフトするでしょう。直接のライバル車は存在しないので一段と商売はしやすくなると思います」。
レガシィB4の国内販売終了、アウトバックは2020年10月発売!
2019年2月のシカゴショーで初公開された新型レガシィ。残念ながらレガシィB4の国内生産は終了となる
新型レガシィアウトバックの日本発売は2020年10月になる見込み
新型レガシィおよびアウトバックは、2019年7月29日から北米仕様の生産が開始され、今秋から北米市場で発売開始される。
普通に考えれば、日本では2020年4月あたりに発売されるはずだが、首都圏のスバル店によると「来春はない。2020年の秋か年末あたりではないか」という回答。
たしかに2020年4月には新型レヴォーグが発売されるので、同じ時期に新型レガシィの発売される可能性は低いのではないか、ということだ。
現行モデルを見ると、レヴォーグが2014年4月で、レガシィは2014年10月、半年ほどレヴォーグのほうが早かった。
これから予想すると新型レガシィは2020年10月ということになり、これが順当とする見方が強い。
さて、今回、スバルは重大な決定をしたようだ。国内販売で台数が望めないレガシィB4 の国内生産を中止する見込みなのだ。それはつまりB4の国内販売終了を意味する。
※編集部注:2019年1~6月はB4/523台、アウトバック/1951台、北米では月販1万5000台以上)
思えば、セダンのB4は、好調なツーリングワゴンの影でひっそりと生き続けてきた印象が強いが、ツーリングワゴン亡き今、レガシィはアウトバックのみ生き残るということになる。
SGPを得てどんな走りをみせてくれるのか楽しみだ
さて、新型アウトバックの進化はどのようものか見ていきたい。一見すると、マイナーチェンジなのでは? と思ってしまうが、スバルグローバルプラットフォーム(SGP)を採用した新規の6代目となる。
ボディサイズは全長4860×全幅1855×全高1680mm。先代に比べ全長がプラス40mm、全幅がプラス15mm、全高がプラス20mm(X-BREAK同士の比較)と若干大きくなった程度で、2745mmのホイールベースも先代と同じだ。
SGPの採用によって、ねじり剛性とフロントサスペンション剛性が旧型比プラス70%。フロント横曲げ剛性とリアサブフレーム剛性がプラス100%となっており、ハンドリング精度と動的質感が大幅に向上している。
また、前面/側面衝突においては、そのエネルギー吸収は40%以上改善され、より高い衝突安全性能を実現しているという。
北米仕様のアウトバックには、フォレスターと共通のFB25型2.5L直噴エンジン(182ps/239Nm)に加え、アセントに初搭載されたFB24型2.4L直噴ターボ(260ps/376Nm)の2種類のエンジンが用意される。
注目は、XTというグレードに搭載されている2.4L直噴ターボ。アウトバックにターボ復活! と喜んでいるスバリストがいるかもしれないが、残念ながら日本にはFB25型のみのラインアップとなる見込み。
トランスミッションは、インプレッサ以降に採用されている新世代のリニアトロニックを搭載。チェーンピッチを小さくして変速比を大きく取り、レシオカバレッジを拡大。高速巡航時の使用回転域を下げて燃費向上を図っているCVTだ。
AWDシステムはX-MODE付きのアクティブトルクスプリットAWDの改良版。X-MODEの切り替えは11.6インチの大型ディスプレイのタッチスクリーンで行う。
さて、新型レガシィアウトバックの発売は2020年10月。見た目以上に進化した新型アウトバックに早く乗ってみたい!
最近のスバルデザインの流儀に則り、視界のいいコクピットと質感の高いダッシュボードが特徴
センターコンソールには巨大な11.6インチのディスプレイを設置。ナビ、カメラ画像、車輌情報、エアコン操作、AVなどインフォティメント機能がここに集約される
日立オートモティブとの協業で開発が進められてきたアイサイトは今回のレガシィおよびアウトバックで最後となる。新型レヴォーグ/WRX S4からスウェーデンのオートリブ製ハードウェアへ換装されるという
■首都圏のスバルディーラー 営業マンの証言
B4の国内販売終了の影響はないのだろうか? 首都圏のスバルディーラーの営業マンに聞いた。
「レガシィは最近マーケットニーズが極端に小さくなっています。B4は特に売れゆき不振なので、次期型でなくなっても支障はありません。寂しいですけれど……。
アウトバックはSUVブームに支えられているので、新型になれば売れゆきが高まります。
XV、フォレスターの上級シフトユーザーの受け皿になれるので次期型には期待が持てます。
SGPを採用してボディ剛性や走りの性能が大幅に向上していると思いますので、相当期待できるのでは。
現行モデルはモデル末期なので、大幅値引きをしないと売れなくなっています。逆にユーザーから見ると狙い目ではないでしょうか」。
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