休日にはVWクラブの仲間も集う、設計だけで約1年も時間を掛けたガレージライフ
青空と椰子の木とモダンな建物、ズラリとならんだ旧いフォルクスワーゲン。「楽々BASE」と名付けられたIさんのプライベートガレージには、VWクラブ「Earlys」のメンバーが集まり、BBQパーティを楽しんでいる。クラシックカーを20台ほどコレクションしているIさんは、旧いVWのほかジャガーやメルセデスを所有していて、以前はここから30分離れた倉庫でクルマを保管していたのだそうだ。
しかし数年前、自宅から5分ほど離れたこの場所に売地が出たことをきっかけに、今まで思い描いていたガレージのプランを実行することに。設計、デザインを依頼したのは建築空間創作集団「colours」の奥野雅也氏。海外過ごした経験をベースに、デザインにすぐれた戸建てや店舗の設計をてがける気鋭のデザイナーだ。
黒ポルシェと黒レンジローバーが映える、白亜のガレージハウスは実は木造3階建【ガレージライフ】
奥野氏はIさんの所有しているクルマに合わせ、1階をカリフォルニアテイスト、地下をヨーロッパテイストでデザインした全7台を収納できるプランを提案。設計には約1年もの間じっくりと打ち合わせを重ねたという。
ミッドセンチュリーモダンな建物が特徴的
奥野氏が提案したガレージは、1940年から1960年代に建てられたミッドセンチュリー時代風の建物。ガラスを多用し、開放感がありながらもプライバシーが確保されたモダンなデザインが特徴的だ。
木製の梁や、ブロックの積み上げ、ガレージのまわりに積み上げるために沖縄から取り寄せる花ブロックなど、奥野氏が提案した他社にはないデザインを、Iさんはとても気に入ったという。
1階は空冷フォルクスワーゲンの中でも希少な、1953年式タイプ1・スプリットウィンドウや、1959年式タイプ2・23ウィンドウを収納。地下には、ヨーロッパの名車・1940年式メルセデス・ベンツ170Vや、1964年式ビーチャム・ジャガーなど雰囲気の異なるクルマを5台入るスペースを確保している。地下は壁をレンガ張りとし、カウンターバーの周りの床はヘリボーン仕上げ、ガレージ床面はヨーロッパの石畳風仕上げにすることで変化を持たせた。
1棟のガレージのなかで、1階と地階でクルマにあわせ異なるスタイルを楽しむことのできるこのガレージ。IさんはVWに乗り始めた20歳のころから、いつかは夢のガレージをと考えていたということで、まさに40年越しにその夢を実現させたのであった。
【写真11枚】40年越しにか叶った夢のガレージの全貌はこちら!
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