アウトモビリ・ランボルギーニのクラシックカー部門「ポロストリコ」は、2月4~9日にパリで開催されたクラシックカーの祭典「レトロモビル」に出展し、極めて希少な「ミウラSVJ」を展示した。
「ポロストリコ」の卓越したレストア技術をアピール
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同イベントで展示されたシャシーナンバー4860のミウラSVJは、ランボルギーニでわずか4台のみしか造られなかったオリジナルのSVJ。SVJは「ミウラ・イオタ」にインスピレーションを受けた希少モデルで、依頼を受けて特別に製作された。イオタは、当時テストドライバーを務めていたボブ・ウォレス氏が、FIA付則J項のツーリングカーカー/GTカーのカテゴリーでミウラをレースに参戦させるために製作した、ワンオフモデルである。
今回パリで出展されたのは、元レーシングドライバーでランボルギーニの輸入を手掛けていたドイツのフーベルト・ハーネ氏の依頼により、1973年に製作。当初はブラックの塗装にホワイト/ブラックのレザーのインテリアだったが、1977年にハーネ氏がブラックのインテリアはそのままに塗装をシルバーに変更し、以来その姿を保っている。この個体は2000年代初期までドイツ内で所有されていたが、その後日本のコレクターの手にわたり、以後一般に展示されることはなかった。
今回ランボルギーニ・ポロストリコは、このSVJのレストアを実施した。レストアは、オリジナルの状態を余すことなく保存・復元するため、製作当時の資料や証言を求めてアーカイブに保管された文書を徹底的に調査するところから始まった。
レトロモビルではミウラとともに、ボディワーク、エンジン、サスペンション等がスペアパーツで製作された「ミウラP400S」も展示された。ポロストリコは、ボディワークのパネルの復元にはとくに注意を払い、完全に同じ寸法でオリジナルの形を忠実に再現。これは、今回のイベントで紹介される認証ラインのコンセプトのもとで行われたものだ。ランボルギーニでは、真正性を保証すると同時にコレクターが心から安心して運転できるクラシック・ランボルギーニの種類を拡大すべく、シリンダーヘッドやボディワーク等の純正スペアパーツを常時追加している。
2015年に設立されたランボルギーニ・ポロストリコは、サンタアガタ・ボロネーゼに本社を置くランボルギーニの伝統を守る専門部門で、2001年までに生産されたすべてのランボルギーニのレストアと認定を担当するほか、クラシック・ランボルギーニ用のスペアパーツの復元にも携わっており、2019年だけでも200点以上の品目がカタログに新しく追加された。また、クラシック・ランボルギーニの保存支援を目的としたアーカイブ資料の保護と管理も行っている。
ちなみに、今年の9月10~13日には、全クラシック・ランボルギーニ車を対象としたポロストリコ主催のツーリングイベントが企画されている。ブルーニコを出発し、イタリアのトレンティーノ=アルト・アディジェ州(南チロル)のドロミテ渓谷の絶景のなか、約350kmにわたるルートをドライブ。ハラマとウラッコの50周年とディアブロの30周年の祝賀イベントも、同時開催予定とのこと。
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