メルセデスCLEクーペ:スポーティな走りとラグジュアリーの巧みなバランス感覚。メルセデスのEクラス クーペとCクラス クーペの代わりになるのが新型CLEクーペだ。これについては議論があるかもしれないが、新しいドライビングマシンはすでに大成功を収めている。AUTO BILDのダニエルクレイグがレポートする。
これは顧客の希望だった。メルセデスによれば、彼らは新しいクーペを望んでいた。「Cクラス クーペ」のドライバーが車体の大きさに不満を抱いていたのに対し、「Eクラス クーペ」のオーナーはよりダイナミックなものを求めていたのだ。その結果、新型「CLEクーペ」と「カブリオレ」という、"夢のクルマ"が誕生した、とシュトゥットガルトは言う。
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全長4.85メートル、ホイールベース2.86メートルの「CLEクーペ」は、室内空間が広く、ちょっとした工夫で大人でも2列目の2つのシートに座って快適に移動できる。スペースマニアはラゲッジルームに大喜びだろう。ラゲッジルームは420リットル。「Cクラス クーペ」より60リットル多く、「Eクラス クーペ」より5リットル少ないだけだ。スペース的には夢のようだ。
インテリアに関しては、「Eクラス」のものが採用されている。ドライバーの正面にはおなじみの独立型12.3インチフルデジタルメーターディスプレイ、センターコンソールには縦型11.9インチセンターディスプレイがある。しかし、モニターに表示されるものは新しい。TikTok、Angry Birds、Audials、Zoomなどの新しいアプリは、エンターテインメントや仕事をサポートするように設計されている。
MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)システムは第3世代となった。さらに賢くなり、乗員を声で認識し、スマートホームに統合でき、乗員のルートや好みを記憶する。ボタンやスイッチは不足しているが、少なくとも運転支援プログラムと走行モードは、中央ディスプレイの下にあるボタンで直接操作できる。
ドライビングモードといえば。年末の市場導入時には、4つのエンジンオプションが用意される。58,000ユーロ(約920万円)から、2リッター4気筒エンジンを搭載した「CLE 200」が用意される。48ボルトアーキテクチャーにより、ブーストモードでは204馬力に加えてさらに23馬力のパワーが得られる。320Nmに加えて、さらに205Nmが上乗せされる。パワーをリアアクスルだけに供給するか、4輪すべてに供給するかは、購入者の好みによる。
ディーゼルを含むすべて
2.0リッター4気筒エンジンを搭載した「CLE 300」もある。こちらは258馬力を発生し、400Nmのパワーを4輪に独占的に供給する。ブーストモードではさらに23馬力、205Nmを発生する。ところで、シュトゥットガルトはディーゼルエンジンを搭載した夢の車も市場に送り込む機会を逃さなかった。ディーゼルエンジンの最高出力は197馬力、最大トルクは440Nm。マイルドハイブリッド技術のおかげで、前述のパワーブーストも備えている。推進力は後輪だけでまかなわれる。
最初のドライブで、「CLE 220d」は豊かなトルクで自信に満ちた走りを見せる。もちろん経済性も高い。「CLE 300 4MATIC」はもう少しダイナミックだ。そして、好むと好まざるとにかかわらず、そのキャラクターはスポーティなクーペに近い。
夢は6気筒
6気筒を夢のクルマと語るのは、大げさかもしれないが。381馬力と500ニュートンメーターを誇る48Vアシストのブーストは、4.4秒で0から100km/hまで加速し、最高速度は250km/hに達する。サウンドは喉越しがよく、インテリアのボタンひとつで8気筒かのような音色に変身できる。レスポンスはのびやかだ。ここでも48ボルトのアーキテクチャーとスタータージェネレーターがドライブの穴を巧みにふさぐのに役立っている。
しかし結局のところ、どのエンジンであなたの夢を試すかは問題ではない。特に、最初のドライブのように、全車に連続減衰力調整機能付きダイナミックボディコントロールサスペンションが装備されている場合、シュトゥットガルト製メルセデスは、ラグジュアリーな滑走性とスポーティさの間を行き来する達人と言える。硬すぎず、柔らかすぎない。これはステアリングにも当てはまり、他にはない気持ちの良いダイレクトな反応を示す。ご要望に応じて、ステアリング角度を最大2.5度まで調整できるリアアクスルステアリングもオプションで用意され、コーナリングをサポートする。
先進アシスタンスシステム
旅をよりリラックスしたものにするため、メルセデスは「CLE」に先進のアシスタンスシステムを搭載している。これには危険回避支援、運転アシストなどが含まれる。制限速度を超えると鳴り響くビープ音は、きっと中国向けのものだろう。ボタンを押してからタッチすれば簡単に解除できるが、再始動するたびに元に戻る。
結論: メルセデスは「CLEクーペ」で、「Cクラス クーペ」と「Eクラス クーペ」を1台に統合することに成功しただけでなく、スポーティな走りとラグジュアリーを巧みに両立させた。インテリアで8気筒のようなサウンドを奏でる6気筒が必要かどうかは、まだわからないが、この機能を使う必要はないだろう。「Eクラス クーペ」にはなかったのに「CLEクーペ」にあるBピラーに腹を立てる価値があるかどうかは、生産終了モデルのファンが決めることかもしれない。
https://youtu.be/ev59SpiVMfMText: Holger Preiss Photo: Dieter Rebmann/ Mercedes
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