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ホンダ、新型フリードを公開。e:HEVを採用し先進安全装備も進化。盤石の体制で6月にデビュー

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ホンダ、新型フリードを公開。e:HEVを採用し先進安全装備も進化。盤石の体制で6月にデビュー

ホンダは2024年5月9日、新型フリードに関する情報を特設サイトで先行公開した。同車の発表・発売は2024年6月を予定している。

 
新型で3代目となるフリード。2008年にデビューした初代はちょうどいいサイズのコンパクトミニバンとしてヒットし、2016年には2代目に進化。3列シート車のフリードと2列シート車のフリード+を同時発売。2019年にはクロスオーバースタイルの「クロスター」を発売した。2023年1月~12月の登録台数では、フリードはモデル最末期ながら7万8000台(乗用車販売ランキング10位)を記録。フリードはホンダの登録車ではナンバー1の大黒柱なのである。
 
現行の2代目は30代の子育て層がメインユーザーで、広い室内空間、乗り心地のよさ、車内移動のしやすさ(ウオークスルー)、シートアレンジのしやすさ、3列シートといったミニバンとしての基本価値が高く評価されてきた。新型は子育てファミリーを中心とした幅広い世代をターゲットに設定し、従来の好評点をキープしながら、上質で洗練されたシンプルなデザインの「フリード エアー」とアウトドアにも似合うタフなデザインの「フリード クロスター」の2つの個性で選べるようにラインアップを整備。最新世代の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」の採用と、先進安全システムのホンダセンシングを進化させた点がポイントである。
 
フリード エアーは、5ナンバーサイズを維持し、フリード クロスターはボディ下部に黒基調のガーニッシュを施すことで3ナンバーサイズとなる。2列目がベンチシートとなる7人乗り(FF車のみ)はエアーに設定。2列目がキャプテンシートとなる6人乗り(FF/4WD)はエアーとクロスターの両方に用意。アウトドアにも活用できる荷室が売りの5人乗り(FF/4WD)と福祉車両はクロスターのみのラインアップとなる。
 
■全長は45mm長く 

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3サイズは全高4310mm×全幅1695mm(クロスターは1720mm)×全高1755mm。3列シート車では2代目に対して45mm延びているが、これはe:HEVの搭載分40mmとデザインで5mm使ったためである。2740mmのホイールベースは2代目と共通で、パッケージングも2代目と基本的には変わらないが、1列目シートの背面の形状を工夫することによって2列目のひざまわりのスペースを30mm拡大している。3列目シートの肩口のスペースも左右合わせて65mm拡大し、快適性をアップさせた。
 
メカニズムについての詳細は未公表だが、プラットフォームは2代目のものを引き継ぐ。パワーユニットはガソリン仕様とe:HEVハイブリッド車の2種類を用意する。両方ともに排気量は1.5Lだろう。2代目では車速が25km/h未満になるとACC(追従クルーズコントロール)が自動解除されてしまうのが難点だったが、電動パーキングブレーキの採用によって全車速対応のACCとなり、ようやくライバルに追いついた。
 
■シンプルで上質なデザイン
 
外観のデザインは、年代や性別を問わず、すべての人がどんなシーンでも安心して快適に過ごせることを目指し、シンプルかつ上質なデザインのなかに、信頼感とクルマとしての使い勝手のよさを感じさせるスタイリングに。クリーンな造形や水平基調のベルトラインによって上質で洗練された印象としながら、ボディサイドは大きく張りのある面に仕立てた。ボンネットフードやフロントバンパーもボリューム感を出して芯の通った力強さを表現。リヤは台形のフォルムとすることで広い室内空間をイメージさせる意匠としている。

室内は運転席に座るとまず感じるのは視界のよさ。2代目はステアリングの上側にメーターを配置したアウトホイールメーターだったが、最近のホンダ車と同じステアリングの内側にメーターを配したインホイールメーターとした。水平基調のデザインと相まってスッキリとした視界としている。インパネには大容量の収納や取り出しやすさを追求したトレーを配置。また、シートの肩口やヘッドレストのボリュームを減らして圧迫感を抑えたことで、2列目や3列目からの抜けのいい視界を実現している。3列目の横にあるサイドウィンドーもサイズを拡大して圧迫感を減少させた。
 
装備面ではリヤクーラーのタイプ別での採用もポイント。クロスター(5人乗り)にはユーティリティサイドパネルやテールゲートにユーティリティナットを採用し、自由な使い方ができる空間としている。

フリードの長所は、3列目シートの快適性や座り心地のよさだが、それをキープしながら、シートの格納方法をラクにした。格納方法は従来どおりサイドへの跳ね上げ式だが、跳ね上げ時の高さを2代目より90mm低い1390mmとし、女性にも操作しやすい高さとした。操作力も軽減し、細部の形状を見直すことで跳ね上げ時のシート間の幅を160mmワイドにした。
 
シエンタに対し、3列目シートに快適に座れるといった長所を引き継ぎ、課題だった先進安全装備でもライバルに追いついた新型。ハイブリッド車はe:HEVに進化。あとは価格や性能次第だが、盤石のフルモデルチェンジといえるだろう。
 
〈文=ドライバーWeb編集部〉

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