積算1万2203km 都市部での取り扱いの良さ
text:Rachel Burgess(レイチェル・バージェス)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
ジムニー・シエラに乗るたびに、このコンパクトカーが好きだと気付かされる。シティカーではないけれど、都市部の狭い駐車場での取り扱いの良さには感心する。
以前長期テストで乗っていたミニ・クーパーSでは白線に触れていたような狭い区画でも、ジムニー・シエラなら50cm位の余白が残る。縦列駐車のしやすさも同じ。
積算1万2861km 荷室容量はトゥインゴの半分
わたしのパートナーが、ブーツやトレッキングシューズをジムニーに積もうと、ジムニー・シエラのリアドアを開けた時の反応が面白かった。「荷室はどこ?」 と半分呆れながら聞いてきた。
彼の反応もうなずける。ジムニーの荷室容量はわずか85Lで、ルノー・トゥインゴの半分もない。リアシートの背もたれを直立させればもう少し空間は大きくなるし、折り畳めば広くはなるけれど。
積算1万2874km アーミー・グリーンもカッコいい
英国の場合、スズキ・ジムニー・シエラの公式画像の多くは、キネティック・イエローと呼ばれる緑がかった鮮やかな黄色のボディだ。
長期テストで使用しているジムニー・シエラのボディカラーは、ブリスク・ブルーと呼ばれる鮮やかな青色で気に入っている。白色が英国では一番出回っているが、わたしが良いと思う色は、ベージュのシフォン・アイボリー。
一番カッコ良く見えるのは、英国では流通していないアーミー・グリーンと呼ばれる暗い緑色。クルマのイメージにもよく合う。
積算1万3558km 高速移動はおすすめしない
週末にレンジローバー・ヴェラールSVオートバイオグラフィを借りる機会があった。ジムニー・シエラでは何度か高速道路を走っているが、同じSUVの仲間ながら、その違いには驚かされた。
もちろんヴェラールはこの上ないほどに快適。でも、ジムニー・シエラに匹敵するチャーミングさは備わっていない。しかも、街なかでの燃費が3.5km/Lにまで落ち込むなどありえない。
客観的に見てすべてが褒められなくても、愛さずにはいられないクルマが存在する。例えば、先代のランドローバー・ディフェンダーやメルセデス・ベンツのゲレンデワーゲンなどは良い例だ。
英国の高速道路でも、風が弱く、雨が酷くなければ、一番左側の車線ならジムニーで問題ない。でもロンドンのM25号線と呼ばれる交通量が多い環状高速道路を、112km/hで走行中に強い横風が吹いたら、身の安全は保証できなさそうだ。
そのかわりジムニー・シエラには高いオフロード走破性を備えている。これは高速道での走行性能の差以上に大きい違いがある。
英国の場合、ジムニー・シエラのオーナーの多くは、一般的に走行距離が長くない地方に住んでいる。高速道路に乗る機会は少ないだろう。英国を南北に貫く高速道路、M1を主に走るようなドライバーが、ジムニーを買うことはないはず。
走行ノイズと車内の質感は指摘ポイント
ジムニー・シエラで気になる点は、高速道路であっても一般道であっても、常にうるさいということ。もちろん相対的なもので、筆者は様々な高級車にも乗っているから特にそう感じるのだと思う。
小さなスズキとともにする時間が長くても、ラジオのボリュームを上げれば、さほど気にならなくなる。ブルートゥースでスマートフォンと接続し、ハンズフリーでお話しながら移動もできる。とても便利だ。まるでプールの中で喋っているように聞こえるけれど。
インテリアは安っぽいプラスティック製パーツに溢れ、組み立て品質は低く、快適とは呼びにくい。貴重品を隠せる荷室がないことも困る。そのかわり、堅牢であることも気付く。
路上でマナーの悪いドライバーを追い越す時のスリルはまだ残る。駐車場ではあまりに小さいから、1台分のスペースを専有することに気がひけることもある。
褒められるところは、なんといっても素晴らしく楽しいクルマだということ。洗練性やダイナミクスに欠けるクルマが、楽しく感じられるか初めは懐疑的だったけれど、考えは大きく変わった。
ステアリングホイールを注意深く操作すれば、狙った通りに走れることが誇らしい。低速域で変速を繰り返すのも、ラリードライバーのような気分になれる。あるいはワイルド・スピードのエキストラ気分だ。
乗るたびにハッピーになれるクルマ
何より気に入っているのがジムニー・シエラのボディデザイン。好みはあるとしても、目立つことは間違いない。
しかも嬉しいのは、大げさなクルマと対象的なこと。ベントレー・コンチネンタルGTにしばらく乗っていたことがあったから、正反対の理由で注目を受けることが楽しい。
インテリアは安普請で、オンロードでの走行性能が劣っていても、ジムニー・シエラに乗るたびにハッピーな気分になる。いよいよ英国にも寒い季節がやって来た。スズキの4輪駆動の実力を、凍結した道路で試すことができるはず。
テストデータ
テスト車について
モデル名:スズキ・ジムニー(シエラ)1.5 SZ5 オールグリップ(英国仕様)
新車価格:1万8499ポンド(259万円)
テスト車の価格:1万9149ポンド(268万円)
テストの記録
燃費:13.8km/L
故障:なし
出費:なし
気に入っているトコロ
楽しませてくれる雰囲気:個性的でタフなコンパクト・オフローダーなら、多くの場所が冒険に変わる。たとえ都市部を中心にうろついているだけでも。
気に入らないトコロ
外から見えない荷物置き場がない:外から基本的に車内は丸見え。グローブボックスは小さく、せいぜい入っても財布や携帯電話だけ。バッグは隠せない。
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みんなのコメント
そもそも荷物を隠す習慣が無いし高価な物をオフローダーに積まない。