現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【ヒットの法則116】アルファ147 TI 2.0ツインスパークはしなやかで洗練されたスポーツモデル

ここから本文です

【ヒットの法則116】アルファ147 TI 2.0ツインスパークはしなやかで洗練されたスポーツモデル

掲載 更新
【ヒットの法則116】アルファ147 TI 2.0ツインスパークはしなやかで洗練されたスポーツモデル

2005年秋、フェイスリフトされたアルファ147に「TI」が新たに追加されている。兄弟車のブレアに似た「ブレア顔」になったアルファ147 TIはどんなモデルだったのか。注目の3ドア+5速MT仕様の試乗テストを振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2005年12月号より)

やっぱりアルファはMTがいいと感じてしまう
TI(トゥーリズモ・インテルナツィオナーレ)という呼称はアルフィスタにとっては特別な意味を持っている。古くは1951年の1900に始まり、ジュリエッタ、1960年代のジュリア、1970年代のスッド、1990年代の155と、時代を築いた「長距離ツアラー」に付けられたもので、普通のアルファとは一味違うことを示すものなのだ。

超高速通信“5G”の本格導入がクルマ社会に与える影響とは?【2020 自動車キーワード】

ミラノを起点にして一気にアルプス越えをしても「疲れ知らず」のパフォーマンスの持ち主、それがTIたる所以なのである。

今回のアルファ147TIはフェイスリフトを受けてからは初のモデルである。そう、アルファ一連のいわゆる「ブレラ顔」になってからのTIなのだ。従来の埴輪のような顔は確かに個性的だった。が、チャイニーズアイを手にした現行モデルは、伸びやかなラインと共にすっきり感を増している。それがTIでは、17インチの専用ホイールと、スポーツサスペンションによる15mmのローダウン、そしてルーフエンドの小ぶりなリアスポイラーによって一層強調されることになった。

TIとしてのルックスは問題なし、だ。TIならではの装備としては他に、キセノンヘッドライト、ヘッドライトウォッシャー、スポーツレザーシート(ヒーター内蔵)、ブラックの専用インテリア、TI専用バッジ&キックプレート&フロアマットが用意される。さらにホイールやサスペンションなどを含め、パーツとしては50万円相当にもかかわらず+25万円ほどに抑えられているのが嬉しい。また、TIには3ドア(セレスピードと5速MT)がラインナップされているのも見逃せない。

そこで今回連れ出したのはTIでしか味わえない3ドアの5速MT。座面の前後長がたっぷりしたレザーシートに収まり、キーを捻る。耳慣れたツインスパークのサウンドが「やっぱりアルファだな」と感じさせる。それにしても排ガス対策の関係から、ツインスパークは直噴のJTSにとってかわると言われた(事実、アルファ156はそうなった)にもかかわらず、147の方は「ツインスパークのままでも行ける」ということで続投。この伝統あるユニットは低速トルクは今一歩ながら、4000rpmから上の気持ちよさは正にアルファ流だ。

こうしたツインスパーク+5速MTを駆ると、「やっぱりアルファはMTがいい」と呟いてしまう。ギア比はセレスピードと同一ながら、クラッチペダルを介してリズムに乗ってシフトすると不思議と軽快な感じがするのである。シフト操作そのものは機械仕掛けのセレスピードの方が素早いはずなのに、だ。相変わらずシフトのストロークは大きいが、リズムが合うとスパッと決まる。決まったときの気持ちよさがいい。これは旧いアルファを知る者にとっては、懐かしさと共にホッとする瞬間でもある。

肝心のTIならではの脚は、従来モデルよりしなやかさが伴った感じがした。確かにノーマルのコンフォートサスから乗り換えると、215/45となったタイヤのため大きな入力に対しては硬さを感じる。が、その後のいなし方が優しくなっているのだ。

そのため高速での巡航が楽になっている。足下を見てちょっと寂しいのは、17インチ化されてもブレーキがノーマルのままなこと。性能的には不満はないが、スポーク越しに覗くディスクローター径が小さく見えてしまうのは、TIバッジが付いているだけに惜しまれる点だ。

アルファ147TIはバリバリのスポーツではない。ローダウンとインチアップを伴ったルックスの良さに加えて、適度に締まったサスペンションの組み合わせを楽しむモデルである。アルファ147を購入後にこの手のパーツを組み込みたいと思っている方、またオリジナルの3ドアのフォルムに魅力を感じている方、そうした人には最初からTIをセレクトすることをお勧めする。個人的にはMTで楽しんでいただきたいが・・・・・・・・・・・・。(文:河原良雄/Motor Magazine 2005年12月号より)



アルファロメオ アルファ147TI 2.0ツインスパーク3ドア(2005年)主要諸元
●全長×全幅×全高:4225×1730×1435mm
●ホイールベース:2545mm
●車両重量:1280kg
●エンジン:直4DOHC
●排気量:1969cc
●最高出力:150ps/6300rpm
●最大トルク:181Nm/3800rpm
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:FF
●車両価格:313万9500円(2005年当時)

[ アルバム : アルファロメオ アルファ147TI 2.0ツインスパーク3ドア(2005年) はオリジナルサイトでご覧ください ]

【キャンペーン】マイカー・車検月の登録でガソリン・軽油7円/L引きクーポンが全員貰える!

こんな記事も読まれています

レース終盤に突然荒れ出したGT500クラス決勝。トラブル、ハプニングまとめ/第2戦富士
レース終盤に突然荒れ出したGT500クラス決勝。トラブル、ハプニングまとめ/第2戦富士
AUTOSPORT web
小暮卓史「ホッとしています」。元嶋佑弥「タイヤがプッシュに応えてくれた」【第2戦GT300決勝会見】
小暮卓史「ホッとしています」。元嶋佑弥「タイヤがプッシュに応えてくれた」【第2戦GT300決勝会見】
AUTOSPORT web
うおおお魂動デザインのピックアップ! トライトンがありならマツダBT-50も入れてくれ!
うおおお魂動デザインのピックアップ! トライトンがありならマツダBT-50も入れてくれ!
ベストカーWeb
高星明誠「これで満足しない」。三宅淳詞「流れを崩さず準備していきたい」【第2戦GT500決勝会見】
高星明誠「これで満足しない」。三宅淳詞「流れを崩さず準備していきたい」【第2戦GT500決勝会見】
AUTOSPORT web
ベントレー・ベンテイガ 詳細データテスト 上質で広い 動力性能も操縦性もハイレベル 文句なく快適
ベントレー・ベンテイガ 詳細データテスト 上質で広い 動力性能も操縦性もハイレベル 文句なく快適
AUTOCAR JAPAN
初開催「RALLY三河湾2024」は大苦戦! それでも完走できたのは「OZホイール」のおかげでした【ゴスラリ参戦記】
初開催「RALLY三河湾2024」は大苦戦! それでも完走できたのは「OZホイール」のおかげでした【ゴスラリ参戦記】
Auto Messe Web
ニスモが1-2で富士を制圧。Niterra MOTUL Zの三宅淳詞がデビュー2戦目で初優勝【第2戦GT500決勝レポート】
ニスモが1-2で富士を制圧。Niterra MOTUL Zの三宅淳詞がデビュー2戦目で初優勝【第2戦GT500決勝レポート】
AUTOSPORT web
逆襲のヨコハマがワン・ツー。JLOCランボルギーニが独走ポール・トゥ・ウイン【第2戦GT300決勝レポート】
逆襲のヨコハマがワン・ツー。JLOCランボルギーニが独走ポール・トゥ・ウイン【第2戦GT300決勝レポート】
AUTOSPORT web
前年比10パーセント増。ゴールデンウイークの富士スピードウェイ、スーパーGT第2戦に8万8000人が来場
前年比10パーセント増。ゴールデンウイークの富士スピードウェイ、スーパーGT第2戦に8万8000人が来場
AUTOSPORT web
オススメできない理由がない! 新型フォルクスワーゲン・ティグアンへ試乗 アウディに見劣りしない車内
オススメできない理由がない! 新型フォルクスワーゲン・ティグアンへ試乗 アウディに見劣りしない車内
AUTOCAR JAPAN
「プロテクションフィルム」を貼ると査定は下がる!? プロショップに聞く最新フィルム事情とは
「プロテクションフィルム」を貼ると査定は下がる!? プロショップに聞く最新フィルム事情とは
Auto Messe Web
【正式結果】2024年スーパーGT第2戦富士 決勝3時間後
【正式結果】2024年スーパーGT第2戦富士 決勝3時間後
AUTOSPORT web
アルピーヌF1、予選Q2ダブル進出。ガスリーが進歩実感の一方でオコンにエンジントラブル発生「決勝は大丈夫なはず」
アルピーヌF1、予選Q2ダブル進出。ガスリーが進歩実感の一方でオコンにエンジントラブル発生「決勝は大丈夫なはず」
motorsport.com 日本版
メルセデス、2台がSQ2で敗退「実験のせいでなくこれが実力」「アップデートが機能していない」F1第6戦スプリント予選
メルセデス、2台がSQ2で敗退「実験のせいでなくこれが実力」「アップデートが機能していない」F1第6戦スプリント予選
AUTOSPORT web
【速報!マイアミGP予選 】F1第6戦、角田裕毅は10番グリッドから決勝にのぞむ、ポールポジションはフェルスタッペン
【速報!マイアミGP予選 】F1第6戦、角田裕毅は10番グリッドから決勝にのぞむ、ポールポジションはフェルスタッペン
Webモーターマガジン
FP1をスピンで失ったルクレールがスプリント予選2番手「シングルラップ改善の努力が報われた」フェラーリ/F1第6戦
FP1をスピンで失ったルクレールがスプリント予選2番手「シングルラップ改善の努力が報われた」フェラーリ/F1第6戦
AUTOSPORT web
「異端児」の有終の美 TVR T 400R トップギアの映像で内装を再現 ナンバー付きGT1ル・マン・マシン(2)
「異端児」の有終の美 TVR T 400R トップギアの映像で内装を再現 ナンバー付きGT1ル・マン・マシン(2)
AUTOCAR JAPAN
ちょっと「度を超えた」挑戦? TVR T 400R 346km/hのタスカン ナンバー付きGT1マシン(1)
ちょっと「度を超えた」挑戦? TVR T 400R 346km/hのタスカン ナンバー付きGT1マシン(1)
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

290.0320.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.9258.0万円

中古車を検索
147の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

290.0320.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.9258.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村