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メルセデス・ベンツ 新型Sクラス 44年ぶりのカブリオレデビュー

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メルセデス・ベンツ  新型Sクラス 44年ぶりのカブリオレデビュー

メルセデス・ベンツ日本は2016年6月2日、「Sクラス カブリオレ」を発表。同日より受注を開始した。なお顧客へのデリバリー開始は2016年10月中旬以降を予定している。本モデルは2015年のフランクフルトショーで発表され、1961年から1971年に販売されたW111以来、44年ぶりに復活したラグジュアリー4シーターオープンモデルだ。

開発のコンセプトは「モダンラグジュアリー&インテリジェンス」。メルセデスではこれに基づいて、Sクラス史上最高の美しさと高級感を追求し、安全性や快適性、効率性など自動車に求められるあらゆる要素とオープンエアドライブを高次元で究めたとしている。

フロントで中心となるのは、スリーポインテッドスターとクロームインサート入りシングルルーバーを収めたブラックのダイヤモンドフロントグリルだ。ボンネットは力強いキャラクターライン2本によりダイナミックな印象を与え、フロントバンパーは中央と左右に大型エアインテークを備えている。さらにフロントエンドはクロームトリムでスポーティに仕上げられている。

サイドビューは、ソフトトップを閉じた状態では美しいクーペスタイルとなる。張りのあるソフトトップは3層構造を持ち、閉じるとカブリオレの高級感が強調され、クーペのような静粛性の高い室内空間を作り出す。色はブラック/ダークブルー/ダークレッドの3色が用意されている。

ソフトトップの操作はセンターコンソールのスイッチを使って行ない、50km/h以下であれば、走行中でも約20秒で開閉が可能。ソフトトップを閉める際にはトランク内で自動的に展開するラゲッジカバーに格納され、荷物がソフトトップにより汚れることを防ぐ機構がある。また車外からキーを使って開閉することも可能だ。

リヤエンドはLEDリアコンビネーションランプとたくましいショルダー部により、ボディの幅を広く見せて安定感を演出。さらに下部にディフューザーを備えたリヤバンパーや、ツインエグゾーストエンド、水平に走るクロームトリムにより、スポーティ感を訴求している。

インテリアでは、美しいカーブを描くダッシュボードからドア、シートまで流れるような一体感のあるデザインを採用。ソフトトップを開くと、ヨットのような雰囲気のあるオープントップラウンジとなる。丁寧にコーディネートした色彩と素材、金属(一部クローム)を採用した高級感のあるスイッチ類によって、Sクラスカブリオレの独特な風格を強調している。またインテリアカラーには3種類を設定。素材は最高水準のクラフトマンシップにより手作業で加工されている。

オープン走行時には、フロントウインドウ上部のウインドディフレクターとドラフトストップから構成される「エアキャップ」が空気の流れを上方に高く跳ね上げ、室内への風の巻き込みを低減。また日照センサーや室内温度計の情報により、ルーフの開閉に伴う温度変化を感知することで、自動的に設定に合わせた温度と風量をコントロールする「クライメートコントロール」を採用。さらにアームレスト各部やステアリング、シートにヒーター機能を組み込んで、寒い季節の快適性を大幅に向上している。

新型Sクラスカブリオレはアルミニウムハイブリッドボディシェルを採用し、Sクラスクーペとコンポーネントの約60%を共用しているが、専用開発となるアルミニウムおよびマグネシウム製のリヤバルクヘッドやアルミニウム製リヤフロアの採用などにより、材料構成に占める軽合金比率(表面積比率)は50%を超え、ボディシェル重量についてもSクラスクーペ並みのレベルに抑えることに成功している。

走行中、規定値を超えるボディの傾きや衝撃をセンサーが感知すると、リヤヘッドレスト後方に格納されているオートマティックロールバーが瞬時に上昇し、高強度のAピラーとともに乗員の安全空間を確保する。このオートマティックロールバーの展開には、メルセデスとして初めてガスジェネレーターによる火薬式を採用している。

全モデルのサスペンションには、エアスプリングと連続可変ダンパーを電子制御して優れたロードノイズ特性、タイヤ振動特性を実現する「AIRMATIC(エアマティック)サスペンション」を搭載し、快適でスポーティな乗り心地を実現している。

なお「エアバランスパッケージ」は、エアコンディショナー本来の機能に加えて、空気清浄機能と心地よい芳香を拡散するパフュームアトマイザー機能を追加したものだ。香りは4種類から選択でき、ON/OFFの切り替えや香りの強さの調節が可能。イオン放出によるウイルスなどの除去や、エアフィルター機能の強化も含まれている。

ラインアップとしては、4.7LのV8直噴ツインターボエンジンと9速ATの「9G-TRONIC」を搭載する「S550カブリオレ」、AMG製5.5LのV8直噴ツインターボとパフォーマンス指向のAMG専用4輪駆動システム、マフラー内のエグゾーストフラップによってエンジン音を切り替える「AMGスポーツエグゾーストシステム」を搭載した「メルセデスAMG S63 4MATICカブリオレ」、AMGによる極限の滑らかさと圧倒的な高出力を誇る6.0LのV12ツインターボを搭載した「メルセデスAMG S65カブリオレ」の3グレードが設定されている。

なお自動車生誕130周年を記念し、内外装に特別装備を採用して個性を一層引き立てた特別仕様車「メルセデスAMG S63 4MATICカブリオレ Edition130」を全国限定8台(世界限定130台)でリリース。2016年7月6日までの期間限定で受注を開始した。

特別仕様車では通常の塗料の1/3~1/10の粒子の塗料を用いることにより、通常の塗料では再現できないきらびやかなエクステリアを演出するアルビームシルバーの外板色を設定。これにボルドーレッドのソフトトップを組み合わせている。インテリアには高級感とスポーティさを兼ね備えるAMGカーボンファイバー/ピアノラッカーのトリムを採用。また「Burmester3Dハイエンドサラウンドサウンドシステム」を標準装備し、ステアリングおよびカップホルダーには特別仕様車限定のエンブレムを装着。フロアマットも特注品となっている。

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