世の中には常識を遥かに超えた緻密なイラストを描く人が存在する。
筆やエアブラシなどで描かれたアートは超ど級の出来栄えで、見る人の度肝を抜く。
なぜ、旧いクルマのデザインは秀逸なのか?[part6:スーパーカー世代を魅了したリトラクタブル・ヘッドライト]
今回はそんな人たちのなかから、日本のみならずカリフォルニアで開催されるペブルビーチ「Automotive Fine Arts Society」等、世界でも活躍するプラモデルの箱絵や雑誌の表紙、挿絵や切り絵などを描くアーチスト達が開催した「Auto Mobile Art展」を中心に実際にアトリエなどに遊びに伺った際に体験したディープな世界を紹介したいと思う。
松坂屋上野店にて開催されたAuto Mobile Art 2020展
去る2020年8月12日~18日まで、松坂屋上野店にて「Auto Mobile Art 2020展」が開催された。
展示されている作品は
・「Car & Driver」(日本版)表紙担当の岡本三紀夫氏と渡邊アキラ氏
・透視図の第一人者である巨匠、大内誠氏
・切り絵の世界では圧倒的な存在を放つ稲垣利治氏
…他、自動車業界を代表するアーティストの圧巻されるクオリティーの作品を展示したイベントだ。
来場者の目を楽しませるだけでなく驚愕させていたのが印象的だった。
画廊には友人でもある渡邊アキラ氏がご在廊されていた。
展示してある原画は写真と見紛うレベル
今回展示されていたイラストの一部を紹介しよう。
■岡本三紀夫氏 1951年生まれ
「Car & Driver」表紙、プラモデル・パッケージのイラストや、トヨタ博物館で「クルマとアート 岡本三紀夫の世界」を開催するなど、日本の自動車アート業界を牽引する存在である。
※なお掲載している写真は、作品がコピーされることを配慮して、基本的に撮影は禁止。今回は特別に許可を得て撮影させていただいた
■渡邊アキラ氏 1957年生まれ
CAR and DRIVERの表紙、プラモデル・パッケージのイラスト、SEGAのソニック・ザ・ヘッジホッグや、スクエアのバハムート・ラグーンなどのキャラクターなども手掛けている。還暦を超えたと思わせない若々しさを保つイケメンで、音楽の趣味でも著者とは意気投合する友人でもある。
基本的にはアクリル塗料で筆を使って描いているとのこと。もちろんエアブラシも使っているが、筆で描かれた絵とは思えない写真のようなクオリティには圧倒される。
イラストだけではない透視画や切り絵の奥深き世界
■大内誠氏 1949年生まれ
ドイツ在住のテクニカル・イラストレーターの巨匠であるH.シュレンツイッヒ氏に師事。日本での自動車透視イラストの第一人者で、現在では自動車アート界でも「巨匠」と呼ばれ親しまれている。温厚でおっとりした方だが凄まじい「おやじギャグ」でも人気である。著者もよくその洗礼を受けている(笑)。
エンジンの内部まで透視されたイラスト。ただ透視するだけでなく、その見せ方への拘りも素晴らしい作品ばかりだ。
■稲垣利治氏 1953年生まれ
愛知県日進市在住。クルマに映り込む表現を紙とナイフだけで表現する自動車アート界でも異質の切り絵で日本中を驚かせた。
ノリタケの森ギャラリーで開催されるAUTOMOLBILE ART EXHIBITIONへの出展をはじめ、海外での評価も高く、アメリカはもとよりタイなどでも出展。ただの切り絵ではなく、見る角度によって立体感や色合いが変わるなど、様々なアイデアが盛り込まれた作品を常にリリースしている。
稲垣氏は温厚な方で、怒ることを知らない紳士的な方だ。飲んでもほとんど変わらないが、本人曰く「変態でなければ、ああいった切り絵はできないかも?」とのことだ。何しろ、少しでも切り間違いをしてしまうと最初からやり直さないといけないのだ。常に緊張感を持続させるのは大変なことだと思われる。
他にも沢山の作品が展示されていたが、どの作品も圧倒的な画力で見る者を魅了していた。すべてを紹介できないのが残念だ。
このような素晴らしい作品はどのようにして生み出されているのか?誰もが気になるところだろう。実はAuto Mobile Art展の取材に先立ち、筆者の友人である渡邊アキラ氏からのお誘いがあり、アトリエにお邪魔させていただいた。そのときの模様を記事にしても良いかお願いしたところ、快く応じていただいた。普段はなかなか見ることができない制作現場の様子もご紹介したいと思う。
アートなアトリエから生まれる緻密なイラストの世界とは?
渡邊アキラ氏とは以前から親交が深く、この日は著者と彼女とアキラ氏3人で「すき焼きパーティー」という名目でアトリエへお邪魔した。
禁断の扉(?)のなかで、どうやって作品は生まれだされるのであろうか?アトリエ内は広く、細かな部分までアーティスティックにイノベートされている。
やはり一番気になるのはイラストが生み出されるデスクだろう。このデスクをメインに沢山の作品が世に送り出されているのだ。
実際に描いている途中のイラストを見せていただいたが(現在描いているものは公開前なのでお見せできないのが残念だが…)ホイールひとつとっても、綿密な計算の元、気が遠くなるような作業で描かれていたのが印象的だった。
とにかく作業が細かい!この大きさに書き込まれているとは思えないほど細部まで忠実の再現されたイラストの途中過程だ。どういう集中力で描いているのか?想像を絶する世界である。本人曰く「釣りと一緒で短気だから描けるんだよ。」とのこと。分からなくもないが、そのレベルには常人は達せないだろう。
エアブラシの数の凄まじさに注目してしまう。このような道具と職人技の技術で数々の作品が生み出されていくのである。
すき焼きパーティーとはいえ、アーティスティックな空間ゆえにオシャレに感じる。だが実際は、いつものように与太話ばかりで楽しい時間を過ごすことができた。以前は朝まで二人で飲み歩いたりしていたが、さすがにお互い歳をとって無理ができなくなってきているなぁ…(笑)。
今回は趣向を変えて、実車ではなくクルマのアートの世界についてまとめみた。
どの作品も年々レベルアップしているのは、常に技術の向上を目指すことを怠らず、また興味や好奇心を極限まで追求し続けていくからこそ完成する作品ばかりだと思う。
アニメーションなどのポップカルチャーを含め、こういった日本の作品は既に世界までも圧倒するレベルまできている。機会があればぜひとも原画を観に行って欲しい。できるかぎり作品近づいて、細かい部分までマジマジと見つめて、その世界を体感していただきたい。
※作品の展示はAAF(オートモビル・アート連盟)など、東京を中心に各地で展示会を行っているので興味のある方は是非ともチェックしておいていただきたい。
[ライター・撮影/ユダ会長]
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みんなのコメント
見に行きたかった。
開催前に記事にしてくれればいいのに!!!