現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > アルファGTVとシャシーが共通! クーペ・フィアット UK版中古車ガイド(1) バングルの自己主張ボディ

ここから本文です

アルファGTVとシャシーが共通! クーペ・フィアット UK版中古車ガイド(1) バングルの自己主張ボディ

掲載 1
アルファGTVとシャシーが共通! クーペ・フィアット UK版中古車ガイド(1) バングルの自己主張ボディ

デザインはクリス・バングル 生産はピニンファリーナ

30年前のフィアットは、クーペで存在感を示したかったのだろう。張りのあるボディ面に切り込まれたサイドスラッシュから、金属製のフューエルキャップまで、今見てもスタイリングは新鮮。充分に自己主張している。

【画像】アルファGTVとシャシーが共通! クーペ・フィアット クラシックなクーペたち バルケッタも 全125枚

クーペ・フィアットは、多くのライバルよりコンパクトなサイズでありながら、車内空間にはゆとりがあった。後期型のターボでは最高速度が240km/hを超え、見た目に違わず充分に速かった。

スタイリングを担当したのは、アメリカ人デザイナーのクリス・バングル氏。大胆なBMW 5シリーズを手掛けたことで、ご存知の読者も多いだろう。量産を請け負ったのは、名門カロッツェリアのピニンファリーナ社だ。

実は、クーペ・フィアットのスタイリングは、ピニンファリーナ社も提案していた。しかし、最終的に採用されたのはバングルの案だった。

他方、インテリアデザインはピニンファリーナ社。ダッシュボードには、ボディと同色のスチールパネルがあしらわれ、シートはオプションでブラックかタンのレザーを指定できた。特別仕様として、ブラックのレカロシートを組んだ例もある。

欧州仕様のターボ・プラスでは、レッドのステッチがアクセント。最終のLEでは、レッドの化粧パネルがあしらわれた。ジュニア・フェラーリのような雰囲気は、今でも魅力の1つといえる。

初期の4気筒はデルタ由来 シャシーはGTVと共通

発表時のパワートレインは、ランチア・デルタ・インテグラーレにも搭載された、2.0Lで16バルブの直列4気筒エンジン。インジェクションの自然吸気か、ターボチャージャーを選択可能だった。ただし、前期型の燃費は褒めにくい。特にターボでは。

プラットフォームは、アルファ・ロメオGTVと同じ、当時のフィアット・ティーポ用。これはランチア・デドラとも共有しており、優れた操縦性が高評価を集めた。

当初は、マニア受けするスポーツ・クーペといった印象だったが、直列5気筒20バルブ・ターボエンジンが1996年に登場。胸がすくほど滑らかに回り、燃費に優れ、一層の速さを獲得。当時、史上最速の前輪駆動モデルに君臨した。

AUTOCARの紙面を読み返してみると、「フィアットがこのクルマを作った勇気へ、大きな感銘を受けました」と、綴られている。

しかも、この20Vターボは単に速いだけではない。ターボラグは解消され、限界領域での操縦性を改善。全体的な能力が引き上げられ、信頼性も悪くなく、多くの人が走行距離を思い切り伸ばすことになった。

サスペンションも同時に改良され、フロントタイヤへ伝えられる大パワーを許容。アルファ・ロメオGTVと同じ、クイックなステアリングラックも獲得している。

英国の中古車市場を調べてみると、現存する多くが20Vターボ。6速マニュアルが組まれた最終仕様のLEが、特に人気は高いようだ。

オーナーの意見を聞いてみる

以前は日本車に夢中だったという、サム・ベッドフォード氏。「このクーペ・フィアットは、ホンダ・インテグラ・タイプRのかわりとして、レースへ出場する目的で購入したんですよ」

「その後に日産フェアレディZ、350Zを購入したんですが、あまりドラマチックではありませんでした。クーペ・フィアットは、運転する度に特別な気分になれます。多くのことが、ドライバーに伝わってくるんですよね」

「少なくない人が、このクルマは何だ?と興味を持ってくれるのも面白いです。5気筒エンジンのサウンドは大好き。改造といえるのは、エアクリーナー・ボックスに穴を開けて、ウェイストゲートの悲鳴が聞こえるようにしたことくらいですね」

「280馬力まで簡単にパワーアップできるようですが、オリジナル状態を保ってきたので、我慢しています。補機ベルトの破断に備えて、タイミングベルト交換と一緒に、ガードも取り付けています」

「ピラーを再塗装し、ダッシュボードの粘つきは直しました。今年の夏は、サスペンション周辺とホイールアーチのサビを、片付けようと考えています」

英国で掘り出し物を発見

フィアット・クーペ・フィアット 16V(英国仕様)

登録:1995年式 走行:7万6400km  価格:6450ポンド(約129万円)

ブルーム・イエローが眩しい初期型。自然吸気の16Vで速くはないが、レザーシートとサンルーフが自慢。年式を考えれば、走行距離も短い。

2オーナー車で、タイミングベルトとタイヤ、エグゾースト系を交換済み。エンジンルームの景色は少しヤレているが、それ以外の状態は素晴らしいようだ。

フィアット・クーペ・フィアット 20Vターボ(英国仕様)

登録:1999年式 走行:11万9100km  価格:7750ポンド(約155万円)

人気の後期型20Vターボ。ボディパネルのフィット感は高いままで、最近全塗装を受けたばかり。タイミングベルトは、交換されてから300kmほどしか経っていない。エンジンルーム内の状態も良い。

直近のオーナーは、20年近く大切にしてきたという。整備記録がしっかり綴られたファイルが付いてくる。

この続きは、クーペ・フィアット UK版中古車ガイド(2)にて。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ダイハツのド迫力「スポーツセダン」が凄い! “熱い走り”予感させる「鮮烈レッド」の4人乗りモデル! 斬新な「観音開き×リアハッチ」採用した“豪華内装”の尼国向けセダンとは!
ダイハツのド迫力「スポーツセダン」が凄い! “熱い走り”予感させる「鮮烈レッド」の4人乗りモデル! 斬新な「観音開き×リアハッチ」採用した“豪華内装”の尼国向けセダンとは!
くるまのニュース
安全にバイクを運転するための必須システム!! 「ABS」とは?【バイク用語辞典】
安全にバイクを運転するための必須システム!! 「ABS」とは?【バイク用語辞典】
バイクのニュース
昔は愛車が試乗車代わり! ドレスアップやチューニングも禁止! 新車ディーラーマンの愛車事情
昔は愛車が試乗車代わり! ドレスアップやチューニングも禁止! 新車ディーラーマンの愛車事情
WEB CARTOP
全盛期は4つの排気量があった! 1970年代のレジャーバイク、スズキ・バンバンシリーズ50/75/90/125って知ってる?
全盛期は4つの排気量があった! 1970年代のレジャーバイク、スズキ・バンバンシリーズ50/75/90/125って知ってる?
モーサイ
ランドローバー・ディフェンダー110のグローバル限定車「セドナ エディション」が50台限定で日本上陸
ランドローバー・ディフェンダー110のグローバル限定車「セドナ エディション」が50台限定で日本上陸
カー・アンド・ドライバー
【このVIP用Sクラスなんぼ?】走行距離380km!新車状態の希少な「メルセデス W220 S600 プルマン」販売中 その価格は?
【このVIP用Sクラスなんぼ?】走行距離380km!新車状態の希少な「メルセデス W220 S600 プルマン」販売中 その価格は?
AutoBild Japan
トヨタ新型「カローラ」公開に反響多数! 2年ぶり“顔面刷新”&走行性能強化の「4WDスポーツカー」に「好き」「カッコイイ」の声! 「新GRモデル」加国に登場し話題に
トヨタ新型「カローラ」公開に反響多数! 2年ぶり“顔面刷新”&走行性能強化の「4WDスポーツカー」に「好き」「カッコイイ」の声! 「新GRモデル」加国に登場し話題に
くるまのニュース
1050馬力のEVをカスタム! アジア大手チューナーと組んだファラデー・フューチャーの最新モデル…SEMAショー2024
1050馬力のEVをカスタム! アジア大手チューナーと組んだファラデー・フューチャーの最新モデル…SEMAショー2024
レスポンス
【ドゥカティ新型パニガーレV2/V2S発表】伝統のVツインスーパーバイク新開発の890ccエンジンで新章へ
【ドゥカティ新型パニガーレV2/V2S発表】伝統のVツインスーパーバイク新開発の890ccエンジンで新章へ
モーサイ
え。高速道路が「24時間・365日」最大50%割引に! なぜ? 対象エリアは? 注目の「通勤パス割引」どれくらい安くなるの?
え。高速道路が「24時間・365日」最大50%割引に! なぜ? 対象エリアは? 注目の「通勤パス割引」どれくらい安くなるの?
くるまのニュース
不便なところがバイクに似てる!? 「ドリッパー」の種類と特徴を徹底解説  バイク乗りのコーヒー屋デイドリップ通信VOL.11
不便なところがバイクに似てる!? 「ドリッパー」の種類と特徴を徹底解説 バイク乗りのコーヒー屋デイドリップ通信VOL.11
バイクのニュース
ターボ車が進化する! エンジン負担を抑えてパワーを引き出す『ブーストアップ』の秘訣~カスタムHOW TO~
ターボ車が進化する! エンジン負担を抑えてパワーを引き出す『ブーストアップ』の秘訣~カスタムHOW TO~
レスポンス
プジョー『e-208』が牽引、ステランティスが欧州EV市場で販売好調
プジョー『e-208』が牽引、ステランティスが欧州EV市場で販売好調
レスポンス
【ハーレー試乗会】が11月16日、「WHATAWON」にて開催!「X350」「BREAKOUT」「LOW RIDER S」に乗れる!
【ハーレー試乗会】が11月16日、「WHATAWON」にて開催!「X350」「BREAKOUT」「LOW RIDER S」に乗れる!
モーサイ
【10年ひと昔の新車】メルセデス・ベンツ Mクラスは、より豪華に、快適に、フルモデルチェンジされた
【10年ひと昔の新車】メルセデス・ベンツ Mクラスは、より豪華に、快適に、フルモデルチェンジされた
Webモーターマガジン
自律走行スーパーフォーミュラが鈴鹿で3週間のテストを完了。デモランでのクラッシュ理由も説明
自律走行スーパーフォーミュラが鈴鹿で3週間のテストを完了。デモランでのクラッシュ理由も説明
AUTOSPORT web
【時代の証言_日本車黄金時代】祝デビュー35周年! 1989年マツダ・ユーノス・ロードスター(NA型)は往年のオープンスポーツの味を鮮やかに再現
【時代の証言_日本車黄金時代】祝デビュー35周年! 1989年マツダ・ユーノス・ロードスター(NA型)は往年のオープンスポーツの味を鮮やかに再現
カー・アンド・ドライバー
トヨタ「9人乗りバン」と日産「7人乗りバン」がスゴイ! 「ハイエース」と「キャラバン」を凌駕!? 画期的な商用車「プロエース」と「タウンスター」とは?
トヨタ「9人乗りバン」と日産「7人乗りバン」がスゴイ! 「ハイエース」と「キャラバン」を凌駕!? 画期的な商用車「プロエース」と「タウンスター」とは?
くるまのニュース

みんなのコメント

1件
  • fzu********
    クーペフィアットとフィアットバルケッタはいいデザインでしたね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村