ロビン・フラインスがファクトリードライバーとしてBMWに加入し、2024年WEC世界耐久選手権でのハイパーカー・プログラムに先駆けて、チームWRTのLMDh車両テストに参加することになった。8月2日、BMW Mモータースポーツが発表した。
31歳のオランダ人であるフラインスは現在、WRTからLMP2クラスに参戦しているが、新たなファクトリー契約の一環として同チームとの関係を継続することになった。
BMW、チームWRTが走らせるハイパーカーのドライバーラインアップ決定は「急がない」
フラインスは昨年までアウディスポーツのワークスドライバーを務めていた。その間、WRTとともに2018年のバサースト12時間や2017年のGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ/スプリント・カップのタイトルなど、いくつかの栄冠を勝ち取っている。
また、フェルディナンド・ハプスブルク、シャルル・ミレッシとともに、2021年のル・マン24時間レース、およびWECのLMP2タイトルを獲得している。
BMWは、フラインスのレース・プログラムについて「後日決定する」としているが、BMW MハイブリッドV8のテストへの参加が明言されていること、そしてWRTでのプロトタイプレースの経歴があることから、ハイパーカーのラインアップに加わる可能性は高そうだ。
BMW Mモータースポーツ・ディレクターのアンドレアス・ルースは、「彼の多才さとプロトタイプレースでの豊富な経験をもってすれば、ロビン・フラインスはワークス・ドライバーとして素晴らしい存在だ」と述べている。
「彼はまず、WECのBMW Mハイブリッド V8のテスト・プログラムに参加する。彼はチームとレースシリーズを熟知しており、2024年シーズンに向けての準備を成功させるために貴重な貢献ができるはずだ」
「彼のこれまでの活躍を見れば、GTドライバーとしても非常に優秀であることがわかる。だが彼の参戦レースについては、我々は後日決定する」
「まずは、彼がBMW Mモータースポーツ・ファミリーの一員となることを大変嬉しく思っている」
スポーツカーレースでの活躍に加え、フラインスは最近、ABB FIAフォーミュラE世界選手権で7年目のシーズンを終えたが、彼のアプト・クプラ・チームでの今季のプログラムは、序盤の段階で手首の負傷による影響を受けた。
なお、フラインスのオープンホイール・キャリアの第一歩は、BMWのシングルメイクシリーズで踏み出された。2010年、彼はフォーミュラBMWヨーロッパのタイトルも手にしている。
「フォーミュラBMWヨーロッパは、僕にとってすべてが始まった場所だ。長い年月ののち、BMW Mモータースポーツへと戻れることはファンタスティックだね」とフラインス。
「2024年にWECに参戦するBMW MハイブリッドV8のテストプログラムに参加することも含め、新たな挑戦を楽しみにしている」
「このマシンをドライブすることで、モーターレースの新たな黄金時代の一員になれると思うと、大きなモチベーションになるよ」
フラインスの加入により、BMWのファクトリードライバー・プールは22名となった。
レネ・ラスト、マキシム・マルタン、ドリス・ファントール、シャルル・ウィーツ、ダン・ハーパー、マックス・ヘッセ、ニール・フェルハーゲン、コルトン・ハータ、バレンティーノ・ロッシが、フラインスに先駆けて今年から加わっている。
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