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スズキ ソリオは、とてもマジメに作られたハイトワゴンだった【10年ひと昔の新車】

掲載 更新 18
スズキ ソリオは、とてもマジメに作られたハイトワゴンだった【10年ひと昔の新車】

「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は5人乗りのハイトワゴンで、2011年にフルモデルチェンジした2代目スズキ ソリオだ。

スズキ ソリオ(2011年:2代目フルモデルチェンジ)
2代目にフルモデルチェンジされたスズキ ソリオは、近年のコンパクトカーの中でもかなりの傑作だと思う。プラットフォームを一新し、もはやワゴンRとの姻戚関係は解消。パレットのリアドアまわりを活用したスライドドアを備ることで、さらに本格派のハイトワゴンとして生まれ変わった。

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エンジンはスイフトと同じ吸排気にVVT(可変バルブタイミング機構)を備えた1.2L。ワイドなギアレシオを持つ副変速機構付CVTで、走りと燃費を巧みに両立させている。

スズキらしくまじめなのは、全幅を1620mmと変わらず小さく抑えたこと。日本のコンパクトも今やかなり立派になっていて、小型車枠いっぱいの1700mm近い幅が増えているが、ボディが小さければ取り回しは良くなるし、軽くもできるからエコロジー/エコノミーにも貢献する。実際、この小ささに加え、フラットな面構成のボディはどんな場所でも扱いやすい。スライドドアなので狭い場所での開閉に気を使うことがないのもうれしい。

全高は1765mmだからもっと腰高に感じてもおかしくないはずなのに、なかなかどうして安定感がある。グリルやリアガーニッシュを横基調としているのが効いている。エアロパーツが標準装備となるX以上は精悍な感じすら覚える。

広くて便利な室内は、さまざまな用途に使えそうだ
ボディサイズはコンパクトだが、室内は驚くほど広い。これがソリオ最大の魅力だ。フロントシートは普通のコンパクトカーよりちょっと高めの設定で、見晴らしが良いし、頭上空間にも余裕があって開放感は抜群。窓も三角窓まで備えて面積を広く取っており視界がとても良い。これは取り回しにも大きく効いてくる。

シフトレバーを中心にT型に構成されるインパネは、ブラウンの樹脂にシルバーの加飾が効いてなかなかの質感だ。全モデルにキーレスのプッシュスタートシステムが採用され、自発光式メーターは回転計も備えた3連式、オーディオは大型のカラー液晶付きと豪華だ。

リアシートは左右50:50分割で、X以上は個別に165mmスライド可能。これをいちばん後ろにセットしてリクライニングを倒すと、足を組んでリラックスできるミニバンのセカンドシートのような快適姿勢が取れる。さすがにこの状態だとラゲッジルームの奥行きは限られるが、それでも4人分の小旅行ならこなせるくらいのスペースはある。

さらに、このリアシートはワゴンRなどでお馴染みのワンタッチダブルフォールド。背もたれを水平位置まで倒すと完全なフラット化が可能。助手席も水平前倒しができるので、広い荷室をさまざまにアレンジできる。

スイフト譲りのエンジンと軽量ボディで走りもいい
さて、ソリオは広くて使いやすいクルマだということは分かってもらえたと思うが、やはりクルマは走りがしっかりしていなくては、誰もが納得はしてくれないだろう。だが、ソリオは走りも十分に満足できるものだった。

エンジンは前述のように1.2Lだが、可変バルブタイミング機構が効いていて、低回転域から力強い。さらに、ボディが軽く仕上がっているのもソリオの強み。ベースモデルは1000kg、4WDでも1090kgという車両重量は、スライドドアを備えるハイトワゴンとしては驚異的な軽さといえるだろう。

だから、わずかなアクセルの踏み込みに対してもスルスルと速度を乗せる。もちろん高回転域まで回転フィールもスムーズだ。ワイドレシオの副変速機構付きCVTも良い仕事をしていて、巡航に入るとエンジン回転をかなり低いところで保つ。そこからアクセルを踏んでもタコメーターの針はあまり動かず、CVTのプーリー比調節で静かかつ軽やかに速度を乗せる。これは燃費性能にも大きく貢献している。10・15モードは22.5km/L(G)を実現した。

足まわりは、ソリオ用に各部を強化した前/ストラット、後/I.T.L(アイソレーテッド・トレーリング・リンク)。全体にやや締まった味付けで、背が高いくせにグラリと来るロールは抑えてあるし、リアサスもしっかりストロークするので安定感が強い。それでいて乗り心地も満足できるしなやかさが印象的だった。

■スズキ ソリオ S 主要諸元
●全長×全幅×全高:3710×1620×1765mm
●ホイールベース:2450mm
●車両重量:1040kg
●エンジン種類:直4 DOHC
●排気量:1242cc
●最高出力:67kW<91ps>/6000rpm
●最大トルク:118Nm<12.0kgm>/4800rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:21.0km/L
●タイヤ:165/65R14
●当時の車両価格(税込):162万4350円

[ アルバム : スズキ ソリオ はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

18件
  • スズキみたいな小さな会社が日本市場のためだけにプラットフォームから起こして小型車を開発したことが凄いし、それがちゃんと受け入れられて現在も売れ続けていることが素晴らしいと思う。
  • 予想通りルーミー厨がわいてるな。
    相手にしてても時間のムダだから、そう思わないバシバシ押すぐらいにしときんさい。
    ルーミーをトヨタクオリティだと信じてる可哀想なヤツなんだ・・・笑って許してやろうじゃないか。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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