FIA世界耐久選手権(WEC)第6戦富士6時間レースの予選が行なわれ、トヨタ7号車がポールポジションを獲得した。
週末を通じて天候が安定していない富士スピードウェイ。ダンプコンディションで行なわれたFP3の後に雨は一旦止んだものの、予選までの間に再び降り出すなど周期的に天候が変化した。
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幸い、予選開始時点では雨は止んでおり、ダンプコンディションで各クラス15分間の走行が始まっていった。
まず行なわれたLM-GTE Amクラスの予選では、ブロンズライセンスのドライバーがアタックを担当。ケッセル・レーシング57号車フェラーリには木村武史、Dステーション・レーシング777号車アストンマーチンには星野敏、AFコルセ21号車フェラーリには小泉洋史が乗り込んだ。
一旦コースインしたものの、1周走ってピットに戻り、雨用タイヤからスリックタイヤに交換するチームも複数見られた。今季はタイヤウォーマーも使えないため、各車慎重にタイヤを温めてアタックへ入っていった。
57号車の木村は、1分39秒561をマークし一時タイムシートのトップに立った。しかしその後もタイム更新が続き、アイアン・デイムス85号車ポルシェのサラ・ボビーとコルベット・レーシング33号車のベン・キーティングが白熱のアタック合戦を展開した。
最終的にクラストップは33号車。すでにクラスチャンピオンを決めたコルベットが今季3度目のポールポジション獲得。わずか0.035秒差で85号車が2番手となった。
3番手につけたのは、星野がアタックを担当したDステーション・レーシング777号車。小泉のAFコルセ21号車が5番手、木村のケッセル・レーシング57号車が6番手と、日本人ドライバーも揃って上位に名を連ねた。
続いて行なわれたLMP2クラスの予選は、序盤にユナイテッド・オートスポーツ23号車のオリバー・ジャービスが1分32秒705というターゲットタイムをマーク。各車が徐々にタイムを更新し、これに迫っていくという流れとなった。
この23号車のタイムを上回ったのが僚友ユナイテッド・オートスポーツ22号車のフィリップ・ハンソンとチームWRT41号車のルイ・デレトラズ。一度は41号車がトップに立つも、22号車が再度のタイム更新でトップを奪還。22号車がポールポジションを獲得し、ポイントリーダーの41号車が2番手、23号車が3番手というオーダーとなった。
そして大トリ、ハイパーカークラスの予選。トヨタは7号車が小林可夢偉、8号車がブレンドン・ハートレーがアタックを担当した。
7号車はコースインのタイミングを遅らせた一方、8号車は一旦ウエットタイヤでコースインし、一度ピットに戻ってスリックタイヤに交換するという動きを見せた。
いち早くアタックをしたハーツ・チームJOTA38号車が1分29秒436をマーク。しかしその後も続々とこれを上回るタイムが出されていった。
従来のコースレコードを上回る1分28秒台のタイムを各車が並べる中、圧巻の走りを見せたのが7号車の小林だった。1分27秒794というぶっちぎりのタイムで、他を圧倒した。
8号車のハートレーも1分28秒418で2番手に続き、トヨタがワンツー体制を築いた。
タイヤを変えてタイム更新を目指すマシンもあったが、雨が降り出してしまい、セッション終盤はコンディションが悪化。小林のタイムを上回るドライバーは現れず、7号車が今季3度目のポールポジションを獲得した。
3、4番手にはポルシェ・ペンスキーの2台。5番手にはキャデラック2号車が続いた。
有力視されていたフェラーリ勢は51号車が6番手、50号車が7番手と今ひとつ。各陣営から警戒されていたプジョーも10、11番手に終わった。
頭ひとつ抜けたタイムを叩き出した小林の走りを称えるべき予選だったと言えるだろう。
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