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【最新モデル試乗】過激なフレンチロケット、アルピーヌA110Rの超痛快ハンドリング、これは絶品!

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【最新モデル試乗】過激なフレンチロケット、アルピーヌA110Rの超痛快ハンドリング、これは絶品!

Rはラディカルの意。軽さが魅力のMRスポーツ上陸

 アルピーヌ復活の象徴となるA110が日本に導入されてから、まもなく5年が経過する。この5年で複数の特別仕様車が導入されたほか、2022年にはマイナーチャンジを実施。新グレードのSとGTが登場した。そんなA110の中で、とくに価値ある1台になりそうなモデルが、昨年秋に発表され、このほど日本でのデリバリーがスタートしたアルピーヌ A110Rだ。

パフォーマンスを徹底追求したアルピーヌA110Rが日本デビュー。車両価格は1500万円に設定

「R」は「レーシング」ではなく、「ラディカル(=過激)」を意味する。これまでのSも、走りに注力したモデルだったが、今回のRの過激さは段違いだ。ポイントは、軽量化とシャシーチューニング、そしてエアロダイナミクスにある。

 軽量化は多岐にわたる。見た目にも印象的なボンネットやルーフ、リアフードがカーボン製、そしてホイールまでフルカーボンというから驚く。コクピットには、サベルト製のフルカーボンモノコックバケットシートを装着。軽量性と強度に優れたカーボン素材を各所に配することで、車両重量は1090kgに仕上がった。車重はS比で30kg減。ただし、これは日本では表記が10kg刻みになるから。実際には34kg軽く、そのうち20kgを足回り関係が占めるという。車検証によると、前軸重470kg/後軸重620kgとなっていた。

 シャシー設定については、基本の「アルピーヌシャシー」、S系の「シャシースポール」に続く、第3のシャシー、「ラディカルシャシー」が与えられた。ラディカルシャシーは車高&減衰力調整機能付きダンパーを装備し、車高がダウン。アンチロールバーの剛性はS比でフロント10%、リアは25%強化され、スプリング剛性は10%強化された。

 エアロダイナミクスについては、F1をはじめとするモータースポーツで培ったノウハウを活かし、大幅な向上が図られている。新形状ディフューザー、取り付け位置を変更したスワンネックタイプのリアスポイラーマウント、サイドスカート、エアインテーク付きフロントボンネットなどがR専用アイテムになる。

 シート背後にミッドシップマウントされた1.8リッター直4ターボ(300ps/340Nm)はSと共通。あえて手が加えられていない。
 車両価格は1550万円。Sとはざっくり1.5倍の差がある。だがこれほど専用パーツをふんだんに使い、入念にチューニングしていることを考えると納得だ。なお、A110Rも既存モデルと同様にカタログモデルになるが、生産可能台数が限られることから、期間限定で購入申込を受け付ける独自の販売方法がとられている。

箱根のワインディングで「過激さ」を堪能。軽さと意のままのハンドリングに感激!

 貴重なアルピーヌA110Rを箱根で堪能する、うれしい機会に恵まれた。外観は、見るからにただならぬ雰囲気を伝えてくる。コクピットは、「ナンバー付きの市販車でここまでやるか」と驚くほどレーシーな雰囲気に仕上がっていた。

 室内側の特徴はドアオープナーがストラップになり、シートベルトは6点式のレーシングハーネス、リアウィンドウはカーボンのフードで覆われていて小窓もない。ルームミラーは未装備で、後方を確認する手段はドアミラーのみ。これも軽量化の一環である。ただし、パワーウィンドウとエアコンは残されている。

 箱根のワインディングをドライブした第一印象は、とにかく軽いこと。ハイレベルだった一体感がさらに高まり、ミッドシップならではの走りに磨きがかかった。フロントに重量物がないのでイナーシャがなく、リアはドシッと構えていて、ステアリングで自由自在に行きたい方向に進んで行ける感覚がある。アクセルを踏み込めば、駆動力を余すところなく路面に伝えるトラクション性能が伝わってくる。

 意外だったのは、乗り心地がいいこと。RだけはZF製のアジャスタブルレーシングダンパーが与えられたのだが、短いストロークの中でも必要なだけよく動いてくれる。引き締まった中にもしなやかに路面に追従する感覚があり、Sよりも、突き上げが少なく快適に感じたほどだ。加えて、フラットライド感も高い。ペースを上げるほどに接地感が高まっていくのは、空力も効いてのことに違いない。

 では「ラディカル(=過激)」さの真骨頂はというと、それは極めてクイックなハンドリングだった。軽さも効いて意のままに動く。俊敏に回頭しながら、けっして過敏ではない。動きに正確性と一体感があり、神経質でない点が魅力。クイックで、かつ乗りやすい。

 A110Rは、クローズドコースで刺激的な走りが味わえる一方、一般道でもドライビングプレジャーを得られるよう調律されたという。そのためサーキットで3分の2を、残る3分の1は一般道でテストしたとのこと。一般道をかなり重視していることが実際にドライブしてもヒシヒシと伝わってきた。

 ということは、開発重点フィールドのサーキットではもっと楽しめるはず。ぜひサーキットで本領を発揮させてみたいと思った。今回味わった感触からすると、サーキットでも大いに期待できそうだ。

アルピーヌA110R 主要諸元

グレード=A110R
価格=7DCT  1550万円
全長×全幅×全高=4255×1800×1240mm
ホイールベース=2420mm
トレッド=フロント:1555/リア:1550mm
車重=1090kg
エンジン=1798cc直4DOHC16Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=221kW(300ps)/6300rpm
最大トルク=340Nm(34.6kgm)/2400rpm
WLTCモード燃費=未公表(燃料タンク容量45リッター)
(市街地/郊外/高速道路:未公表)
サスペンション=前後ダブルウィッシュボーン
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=フロント:215/40R18/リア:245/40R18+カーボン
駆動方式=MR
乗車定員=2名
最小回転半径=5.8m

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みんなのコメント

8件
  • こんな格好良い車が減ったね。
    アルファードやプリウスに乗ってるやつは、ほんまにあの手の車が格好良いと思って乗ってるんかな。それとも本心はこのようなスポーティーカーに乗りたいけど妥協してるんかな。
    アルファやフィアット、マツダロードスター等楽しそうな車はあるけどな。
  • 売れてるのこれ?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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