この記事をまとめると
■「ルノースポールR.S.01」は日産GT-Rの「VR38DETT」エンジンをミッドシップ搭載したレーシングカーだ
大衆車の後席に400馬力エンジンとか狂気の沙汰! ルノー5ターボという怪物の正体とは
■「VR38DETT」は、ルノースポールによって最高出力500馬力、最大トルク600Nmに仕上げられた
■「ルノースポールR.S.01」の実力はGT500とGT300の間くらいを想定していた
日産の虎の子エンジン「VR38DETT」がレーシングカーに使われた
日産がルノーとアライアンスを組んでいることはよく知られているだろう。2023年12月にルノーから日産が自社株(約1200億円)を取得するなど、資本関係のリバランスは進んでいるが、クルマ作りにおけるアライアンスは、もはや切っても切れない関係になっている。
たとえば、日産ノートとルノー・ルーテシア(クリオ)が基本設計となるプラットフォームを共用している。さらに、日産エクストレイル、ルノー・エスパス、三菱アウトランダーといったクロスオーバーSUVについてもプラットフォーム共用化は見られる。
そもそも日産とルノーで共同開発しているプラットフォーム名称は「CMF(Common Module Family、コモン・モジュール・ファミリー)」というもので、開発リソースや共同調達など、アライアンスのメリットを活かすことを前提としたものなのだから当然だ。
とはいえスポーツカーについては、各ブランド独自の色を残すためか共通化は進んでいないように見受けられる。日産は独自アーキテクチャーによりGT-RやフェアレディZを作っているし、ルノー系のピュアスポーツモデルであるアルピーヌA110にしても、エンジン縦置きミッドシップというメカニズムは独自のものだ。
そんな関係にあるルノー日産アライアンスにおいて、日産にとって虎の子といえるGT-Rのエンジン「VR38DETT」が流出したことがあるのを覚えているだろうか。それは2014年に発表された「RENAULT SPORT R.S. 01」というミッドシップレーシングカーにおいてだった。
ワンメイクレース用マシンのコンセプトとして発表された「RENAULT SPORT R.S. 01」は、ダラーラ製カーボンモノコックボディにニスモチューンの3799ccのV6ツインターボドライサンプエンジンを積むというのが大まかなプロフィール。エンジンの排気量や最高出力500馬力、最大トルク600Nmといったスペックから、GT-R用エンジン「VR38DETT」をレーシング仕様に仕上げたユニットであることは明白だ。
ワンメイクレースの参戦用マシンとしてルノースポールが開発
といっても、ワンメイクレース向けにエンジンパフォーマンスは抑えめとなっているようで、レブリミットの設定は6800rpm。GT-Rといえばトルクスプリット4WDであることがアイデンティティだが、RENAULT SPORT R.S. 01は、エンジンをミッドシップに搭載、7速トランスミッションを介して後輪を駆動するレイアウトとなっていた。プッシュロッド式ダブルウイッシュボーンのサスペンションを採用していることからも、純レーシングマシンとして開発されていたことがわかる。
2014年発表当時のリリースによれば、そのパフォーマンスはDTM(当時は日本のGT500に似たドイツのレーシングカー)とGT3(量産モデルベースの市販レーシングカーの中間くらい)を目指していたというから、アマチュアレーサーが楽しむワンメイクレースとしては最高峰クラスといえるもので、そうであればGT-Rのエンジンを積んでいることは納得できたかもしれない。
ちなみに、2014~2015年あたりでは、ルノーと日産はモータースポーツのブランディング活用においても濃厚なアライアンス関係にあった。熱心なファンなら覚えているだろう、当時ルノーエンジンを積んでいたF1レッドブル・レーシングは、日産のプレミアムブランド「インフィニティ」とパートナー契約を結んでおり、あたかもインフィニティのエンジンを積んでいるようなイメージでのプロモーションを展開していた。
こうした背景を考えれば、ルノースポール製レーシングカーにGT-Rのエンジンを積むということに違和感はなく、RENAULT SPORT R.S. 01が発表された当時は、アライアンスを活かした自然なプロジェクトと認識されていたように記憶している。
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