2021年8月5日に発表された11代目新型ホンダ シビック。その正式発表を前に、テストコースで市販を目前とした最終仕様に試乗することができた。新型シビックはどんなモデルなのだろうか、試乗の模様をレポートする。
新型11代目ではさらに一段階クラスアップ
シビックのモデル名は「市民の」を意味する英語に由来している。その名のとおり1972年に登場した初代シビックは、シンプルなデザインと広い室内を特徴とするベーシックカーだった。
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ところが、その後は徐々に上級化。7代目まではコンパクトクラス、2005年デビューの8代目以降はミドルクラスと、同じシビックでも途中で「一段階グレードアップ」したことをホンダ自身が認めているほどだ。
先ごろ発表された11代目で、この傾向がさらに顕著になった。たとえば、ルーフ両サイドのルーフモール(ルーフとサイドパネルを接合した際の溶接痕を隠すためのプラスチックカバー)を廃したり、リアフェンダーのアーチ部分にあたる鉄板を90度ではなく180度まで折り曲げるヘム加工を導入するなど、ボディの作り込みレベルはドイツのプレミアムブランド並み。いや、前述したルーフモールのないボディ構成は、プレミアムブランドのなかでもアウディが採用している程度だから、プレミアムブランドのトップクラスと称していいかもしれない。そのくらい、新型シビックはていねいに仕上げられているのだ。
作りのよさは表面的な部分に留まらず、ボディの捻り剛性を従来比で19%も向上させたり、構造用接着剤の使用量を9.5倍(!)に増やすなど、クルマの土台から上質さを追求している点からもわかる。もっとも、これはシビックだけでなく、最近登場したホンダ車全般にいえる傾向。メーカー自身はあまり声高に宣伝していないが、最近のホンダはプレミアムブランドになろうとしているんじゃないかと思うくらい、質感にこだわった製品が多い。
ボディの動きをピタリと抑え込む優れた足まわり
そうした作りの良さは、新型シビックの走りにもしっかりと反映されている。
今回はホンダ社内のテストコースである高速周回路とハンドリング路を試走しただけだが、従来型と乗り比べると、ロードノイズがはっきりと小さく、走行に伴う様々な微振動のレベルが格段に低くなっていて、質感の高い走りを楽しめた。この辺は基本的なボディ剛性の向上に加えて、構造用接着剤を多用したことが効いているのだろう。どっしりと落ち着いて洗練された乗り味だ。
高速走行では、従来型でも安定した走りを見せるものの、新型はさらに直進安定性を向上させていて、路面の細かな凹凸に対してステアリングを修正する頻度が格段に減少。それこそ、そっと指を添えているだけで一直線に突き進んでいった。しっかりとしたボディをベースに、しなやかな足まわりが組み合わされている証拠だろう。
この「しっかりボディ」と「しなやか足まわり」のコンビは、ハンドリング路でも素晴らしい走りを披露してくれた。高速で大きく回り込むコーナーでボディがどっしりと安定しているのに、左右にヒラリヒラリと身をかわすようなコーナリングでは、右から左へ、そして左から右への荷重移動が素早く行なわれるうえ、荷重を移したあとのボディの動きをピタリと抑え込む優れたダンピング性能を披露してくれたのだ。ステアリング周りの剛性感も申し分ない。
一方、コーナーの進入でブレーキングを行なうと、荷重はほどよいスピードでフロントに移動するものの、そこからステアリングを切り込んでもしっかりと前荷重を守り続けてくれるので、前輪が確実に接地している安定した姿勢でターンインできる。しかもコーナリング中、後輪が力強く路面を捉えてくれているから安心。そのことは、走行後のタイヤ温度が前後でほとんど同じだったことからもうかがえた。
エンジンはスロットル操作に遅れることなく反応してくれて小気味いい。ただし、新型シビックの真骨頂は限界的なスポーツ走行だけに限らず、普段の走行領域でもうまみと上質さを満喫できること。まさにプレミアムブランドに匹敵する走りの完成度だ。(文:大谷達也)
試乗した新型ホンダ シビック プロトタイプ(参考) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4550×1800×1415mm
●ホイールベース:2735mm
●エンジン:直4DOHCターボ
●排気量:1496cc
●最高出力:182ps/6000rpm
●最大トルク:240Nm/1700-4500rpm
●トランスミッション:CVT/6速MT
●駆動方式:FF
※参考値
[ アルバム : 11代目新型ホンダ シビック プロトタイプ試乗 はオリジナルサイトでご覧ください ]
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ハイブリッドは回生が追い付かなくなると、とたんに遅くなる。