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ゲスト参戦のWTCRレギュラー、ウルティアのリンク&コーがポール・トゥ・ウイン/TCR南アメリカ第3戦

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ゲスト参戦のWTCRレギュラー、ウルティアのリンク&コーがポール・トゥ・ウイン/TCR南アメリカ第3戦

 南米大陸を主戦場とするTCRの新たなリージョン選手権、TCRサウスアメリカ・シリーズの第3戦が、度重なるカレンダー変更の末にウルグアイのリベラ・サーキット、アウトドローモ・エドゥアルド・P・カブレラで9月11~12日に開催された。

 このラウンドより参戦を開始するPMOモータースポーツは、WTCR世界ツーリングカー・カップ参戦中のサンティアゴ・ウルティアを招聘し、思惑どおりいきなりのポール・トゥ・ウインを達成。一方のレース2では、現選手権リーダーのぺぺ・オリオラ(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/W2レーシング)が意地の勝利を飾っている。

初の160km耐久はグエリエリ組がポール獲得も、コロネル組が逆襲の勝利/TCRサウスアメリカ第2戦

 7月末までに160km耐久戦を含む2戦を終えていた2021年創設のTCRサウスアメリカ・シリーズだが、8月に入り南米大陸でも新型コロナウイルス(COVID-19)対応の防疫要件が厳しさを増し、ブラジル/アルゼンチン間の渡航制限がより厳格なものに引き上げられたことを受け、ブラジルのヴェロパークで開催予定だった第3戦の延期を決定。

 さらに9月に入ると、アルゼンチン・ブエノスアイレスで開催予定だった第4戦の変更もアナウンスし、ウルグアイでの2戦目となるアウトドローモ・ヴィクトール・ボラット・ファビアーニでの1戦を10月2~3日のスロットに設定すると発表した。

 そんな厳しい衛生条件のなか地元ウルグアイ入りを果たしたWTCRレギュラーの新鋭は、自身が所属するシアン・レーシングのファクトリープログラムを頂点に、TCRアジアとチャイナに参戦するチームワーク・モータースポーツ、そしてSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権ことTCRスカンジナビア参戦中のMA:GPに続き、リンク&コー第3のカスタマーチームに名乗りを上げたPMOモータースポーツの船出をサポートする役目を引き受けた。

「TCRサウスアメリカでのチーム最初のレースウイークエンドに参加できることを本当に光栄に思っているし、ワクワクしている。とくに、このカテゴリーでトップクラスの戦闘力を持つリンク&コー03 TCRをドライブするという点でもね」と、戦前の意気込みを語ったウルティア。

「チームはまだ学ぶべきことがたくさんある状態だが、僕の目標はWTCRからの経験と、この限られた状況下で可能な限りのスコアを獲得して、将来の強力な基盤を構築できるよう手助けすることだ」

 その言葉どおり、土曜予選ではQ1こそオリオラの先行を許したものの、Q2ではW2レーシングのホンダ・シビックを0.2秒上回る最速タイムを刻んだウルティアが、まずはレース1に向けてポールポジションを確保し“有言実行”のスピードを見せつけた。

 明けた日曜レース1に臨んだウルティアは、イン側グリッドから普段のWTCRとは異なるダンロップタイヤ装着のリンク&コー03 TCRで真っ直ぐターン1のエイペックスを奪うと、オリオラのシビックを従えて堂々たるレースを披露。

■ウルティアが連勝狙うも、トラブルでリタイアに

 後続では5番グリッド発進だった16歳の新鋭アイルトン・コルネ(ホンダ・シビック・タイプR TCR/スクアドラ・マルティーノ)が背後からヒットされ、ポジションを失う場面があったものの大きな混乱なく、序盤を終えると先頭2台はグングンと3番手以下とのギャップを広げ、マッチレースの展開へと持ち込んでいく。

 しかし終盤3番手を走行していたサイロ・フォンテス(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/スクアドラ・マルティーノ)が突如のマシントラブルに見舞われストップし、車両回収のため12周目にセーフティカー(SC)が導入されると、残り4周スプリントでのレース再開に。

 このリスタートでも世界戦経験者を抑えた現役世界戦ドライバーがリードを維持し、18周のトップチェッカー。ふたりの背後には予選不出走で最後尾スタートを強いられながら、3位まで進出していた電動ツーリングカー選手権、PURE ETCR(ピュアETCR)参戦中のロドリゴ・バプティスタ(アウディRS3 LMS/コブラ・レーシング)がつけたものの、残り2周の最終シケインでドライビングエラーを犯し5位へ後退。代わってウルティアのチームメイトを務めたパブロ・オテロ(リンク&コー03 TCR/PMOモータースポーツ)が表彰台に上がっている。

 続いてトップふたりが9番手、10番手に並ぶリバースグリッドで争われたレース2は、スタートからわずかコーナーふたつをクリアした時点で、オリオラ、ウルティアが4番手、5番手にジャンプアップしてくる。

 オープニングラップ終盤に3番手まで進出したオリオラは、首位オテロにプレッシャーを掛け続けると、テール・トゥ・ノーズで背後に続いてきたウルティアをケアしながらも、4周目のインフィールドで首位浮上に成功する。

 すぐさま僚友に譲られ前を追った2番手ウルティアだったが、決定打がないまま進んだ12周目にふたたびSCが導入されると、シビックのリヤバンパーにノーズを擦り付けるようにしてリスタート。

 しかし、ターン1に向け好ダッシュを決めたウルティアのリンク&コーが、ここで突如として失速。スロー走行のまま力なくピットへ戻ったウルティアはそのままリタイヤとなり、ライバルが消えたオリオラが逃げ切りの勝利を飾っている。

 このレースでも最後尾から追い上げ2位までカムバックしたバプティスタは、選手権争いでもダメージを最小限に留めるランキング2位を死守した。勝者オリオラが25点差までリードを拡大したTCRサウスアメリカの今季第4戦は、前述のとおり同国リゾート地での開催が追加された10月2~3日のアウトドローモ・ヴィクトール・ボラット・ファビアーニでの1戦が予定されている。

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